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アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.04 8月7日 インドネシア

RACE DATA

【レース1】
■開催日:2016年8月6日(土)
■コースコンディション:ドライ
SS600クラス
■周回数:16周(63.44 km)
■PP: Gerry Salim(1分29秒630/ホンダ)
■FL: Ahmad Yudhistira(1分30秒608/カワサキ)
AP250クラス
■周回数:12周(47.58km)
■PP: Takehiro Yamamoto(1分44秒593/カワサキ)
■FL: Anupab Sarmoon(1分45秒458/ヤマハ)

【レース2】
■開催日:2016年8月7日(日)
■コースコンディション:ドライ
SS600クラス
■周回数:16周(63.44 km)
■PP: Gerry Salim(1分29秒630/ホンダ)
■FL: Ahmad Yudhistira(1分30秒131/カワサキ)
AP250クラス
■周回数:12周(47.58km)
■PP: Takehiro Yamamoto(1分44秒593/カワサキ)
■FL: Imanuel Putra Pratna (1分45秒248/Yamaha)

REPORT

SS600:レース1でKraisartが5位! レース2ではWestが7位と健闘
AP250:Apiwatが6勝目をマークし、ランキングトップを堅持

前回より、ヤマハの存在感を見せはじめたスーパースポーツ600(SS600)は、エースである「YAMAHA RACING TEAM」の#76 Yuki Itoが、予選での負傷により欠場。前大会で優勝するなど活躍を見せた「Yamaha Thailand Racing Team」の#24 Decha Kraisartも、表彰台には届かず苦戦のレースとなった。

アジアプロダクション250(AP250)は、ここまで他を圧倒している#24 Apiwat Wongthananon(Yamaha Thailand Racing Team)が、レース2で今季6勝目をあげ、チャンピオン獲得にまた一歩前進。さらに、Valentino Rossiとヤマハが、若手ライダーの育成をめざしイタリアで行った「Master Camp」に参加の一部若手ライダーが、その成果を示し、残り2戦を、大いに期待させるレースを見せた。

レース1(SS600)
第3戦、慣れ親しんだ日本の鈴鹿サーキットで、ついに表彰台(3位/レース2)に立った「YAMAHA RACING TEAM」の#76 Yuki Ito。連続表彰台をめざし臨んだ第4戦だったが、予選中に転倒を喫して10番手、さらにその転倒で左手親指を負傷し、決勝の2レースともに欠場することとなった。
レースは、カワサキ、ホンダのライバル4台とともに「Yamaha Thailand Racing Team」の#24 Decha Kraisartがトップ集団を形成し、周回を重ねる。しかし、#24 Kraisartはトップのペースについていけず、少しずつ集団から離されていくが、「Akeno Speed WJR Racing Team」の#13 Anthony Keith Westとともに第2グループで入賞をめざしマシンをプッシュ。残り5周となったところで、トップグループの1人が転倒したことで、#24 Kraisartは、5位入賞をめざしバトルを続け、第2グループのトップを守りきり5位でフィニッシュした。
なお、#76 Itoが欠場し、一人レースを戦うこととなった「YAMAHA RACING TEAM」の#12 Md Fitri Ashraff Razaliは、ヤマハで2番手となる12位、#24 Kraisartのチームメイト、#14 Anucha Narkcharoensriが13位でチェッカーを受けた。#24 Kraisart と入賞をめざしていた#13 Westは、トラブルでリタイアとなった。

レース2(SS600)
エースともいえる#76 Itoを怪我で欠き、ヤマハ勢はレース2も引き続き厳しいレースを強いられることとなった。レース1で、唯一トップグループに近いペースで走れることを示した#24 Kraisartが、5番手争いを行っていた序盤にコースアウト。そのままピットインを余儀なくされリタイアとなってしまったのだ。
しかし、この苦しい中でも、#13 Westが懸命にマシンをプッシュ。トップグループから離されてはしまったが、レース1と同様、その後方でライバルとバトルを重ねながらもポジションを守りきり、7位でフィニッシュ。#12 Razaliは、レース1のリベンジを果たすことができず、レース1から一つ順位を下げ12位。またこれに#14 Narkcharoensriが続き、13位でチェッカーとなった。

レース1(AP250)
過去3戦、全6レースで表彰台を獲得してきたヤマハライダー&YZF-R25。今回は、連続表彰台の獲得とともに、7月4-8日の5日間、世界最高峰のロードレースMotoGPで活躍するValentino Rossi主宰のVR46 Riders Academyとヤマハ発動機が、若手ライダーの育成をめざしイタリアで実施したYAMAHA|VR46 Riders AcademyのMaster Campに参加した5名の進化に注目が集まった。
予選では、早速その成果が現れた。特に地元インドネシアの#99 Galang Hendra Pratamaが予選2番手、さらにレース1ではホールショットを奪い、#24 Apiwat Wongthananon、#500 Anupab Sarmoon、そしてMaster Campに参加した#96 Imanuel Putra PratnaというR25ライダーとともにトップグループを形成する。ところが#99 Pratamaは、1周目、マシントラブルで後退、その後リタイアとなってしまう。
レースは、ポイントリーダーの#24 Wongthananonと、昨年のチャンピオン#1 Takehiro Yamamoto(カワサキ)がレースを引っ張るが、集団は崩れない。後半に入ると、Master Campでその腕を磨いた#96 Pratnaがトップを奪いレースをリードする。これを合図に、それまで膠着状態だったトップ争いが一気に活性化。周回毎にトップを入れ替える激しいバトルとなる。そして迎えたラストラップ、#96 Pratna、#500 Sarmoonが優勝争いに絡むが、#96 Pratnaがラインを外す痛恨のミス。#500 Sarmoonもポジションを落とし、ライバルにトップ3を奪われチェッカー。
この結果、R25ライダーの最上位は、#500 Sarmoonの4位、#96 Pratnaが5位、#24 Wongthananonが6位となり、表彰台は逃すこととなった。しかし、Master Campの成果は確実に現れており、レース2に期待が膨らむ結果となった。

レース2(AP250)
今シーズン初めて表彰台を逃した昨日から一夜明け、迎えたレース2。スタートで、再びホールショットを奪ったのは、2番グリッドからスタートを切った#99 Pratama。そして昨日とほぼ同様のメンバーが、トップグループに顔をそろえたが、前半は半分近くのライダーがトップ集団と同じペースで長い隊列を組み周回を重ねる。
この状態は中盤以降も続き、レース1で活躍した#96 Pratna、#24 Wongthananon、#500 Sarmoonの3人に加え、#99 Pratama、#33 Yusuke Nakamura、Master Campに参加した#14 Peerapong Loiboonpengら、多くのR25ライダーが生き残った。そのため、スリップストリームが効果を発揮し、ストレートごとに後方のライダーが一気にポジションを上げてくるなど、目まぐるしく順位が入れ替わる。
それでも、少しずつ表彰台を争うメンバーは絞られ、#96 Pratna、#24 Wongthananon、#1 Yamamoto、#33 Nakamuraにより、最終コーナーを見据えた駆け引きが繰り広げられた。そして最終ラップ、主役に立ったのは、今シーズン優勝を経験している2人、#24 Wongthananonと#1 Yamamotoだった。
逃げる#1 Yamamotoに対し、#24 Wongthananonは追う立場となったが、第3戦日本ラウンドを再現する可能ように、鮮やかな逆転で今季6勝目を獲得。また一歩、チャンピオン獲得に向けて歩みを進めた。
またその後方では、#96 Pratnaと#33 Nakamuraが、ともにAP250で自身初となる表彰台をめざしてバトルを展開。最終コーナーへは#96 Pratnaが3番手で入ったが、最後のストレートで#33 Nakamuraがかわし、その差、100分の6秒差で初の表彰台を勝ち取った。

ARRC第5戦は、10月1-2日、2011年にF1を開催するために建設されたインドのブッダ・インターナショナル・サーキットにて行われる。

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

SS600
YAMAHA RACING TEAM
#12 Md Fitri Ashraff Razali(11位/12位)

「インドネシアに入り体調を崩してしまったことも影響し、目標としていたトップ10に入ることができませんでした。ただ、そうした状況でも、ポイントを獲ることができたのは良かったと思っています。残りは2戦、4レースになってしまいましたが、次回こそは、目標のトップ10に入れるようにがんばります」

#76 Yuki Ito(欠場)

「予選走行中に転倒してしまい、左手親指を骨折してしまいました。その結果、決勝は欠場。FPから調子は悪くなかったので非常に残念ですが仕方がありません。次回のインドラウンドまでにしっかりと治し、もう一度トップをめざしてがんばります」

Michael Chai, Team Manager, Motorsports Development

「Yukiが怪我をしてしまったことは、サスペンションなどセットアップも進んでいたし、本人の調子も悪くなかったので非常に残念でした。しかしこれもレース、仕方がありません。Fitriは目標にこそ届きませんでしたが、体調を崩していたことを考慮すると、がんばってくれたし、チームにとって貴重なポイントを獲得してくれました。第5戦までには、また長いインターバルがありますが、それぞれが目標を達成できるようがんばりますので、引き続き応援をよろしくお願いします」

AP250
Yamaha Thailand Racing Team
#24 Apiwat Wongthananon(6位/優勝)

「Race1はマシンの調子が悪く、思ったようなレースができず、表彰台を逃してしまいました。でも、レース後にチームが懸命に作業してくれたおかげで、レース2ではマシンの調子を取り戻すことができました。レースでは、混戦になることはわかっていたので、トップグループの中に留まり、常にライバルたちの走りを観察しながら、誰が相手になってもいいように、勝負するところを探していました。ラストラップは、これまでと同じく#1 Yamamotoとのバトルになりましたが、エンジンを中心に、マシントータルの状態が良かったため、かわして、そのままトップでゴールできました。また表彰台に戻れてうれしいです」

Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support

「昨日のレース1はマシンの調子が悪かったのですが、昨晩遅くまでメカニックが仕事をしてくれ、とても良い状態にマシンを仕上げてくれました。Apiwatはレースマネージメントが非常に上手ですが、レース2ではライバルの動向、全体の展開をみながらラストラップで勝負して今シーズン6勝目。また、レース1ではSarmoonが4位、Peerapongもレース2で5位に入り、ライダー・チームランキングともにトップをキープできましたが、セントゥールが我々にとって苦手なサーキットであると考えると非常に良い結果だったと思います」

Akeno Speed WJR Racing Team
#33 Yusuke Nakamura(11位/3位)

「予選が17位だったので、まずはトップグループに追いつけるように必死に前をめざしました。レース2では、それを実現し、中盤にトップグループに追いつくことができましたが、最後2周が勝負だと判断し、その中で落ち着いて様子を見ていました。終盤は、とにかくマシンをプッシュしましたが、思うように順位を上がることができずに、優勝争いには絡めませんでした。でも、3位に入ることができたので良かったですね。ここまで支えてくれた、スポンサーの皆さん、チームに感謝します。ありがとうございました」

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