本文へ進みます
サイト内検索

アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.01 4月2日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:2016アジアロードレース選手権第1戦マレーシア大会
■カテゴリ:SS600・AP250
■会場:マレーシア・ジョホールサーキット

【レース1】
■開催日:2016年4月1日(金)
■コースコンディション:ドライ
■気温:36度 ■路面温度:54度
SS600クラス
■周回数:16周(61.760km)
■PP:ザクワン・ザイディ(1分31秒016/ホンダ)
■FL:アニュチャ・ナークチャルシー(1分32秒715/ヤマハ)
AP250クラス
■周回数:12周(46.320km)
■PP:アピワット・ウォンタナノン(1分44秒959/ヤマハ)
■FL:山本剛大(1分45秒749/カワサキ)

【レース2】
■開催日:2016年4月2日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:36度 ■路面温度:54度
SS600クラス
■周回数:16周(61.760km)
■PP:ザクワン・ザイディ(1分31秒016/ホンダ)
■FL:ゲリー・サリム(1分32秒224/ホンダ)
AP250クラス
■周回数:12周(46.320km)
■PP:アピワット・ウォンタナノン(1分44秒959/ヤマハ)
■FL:アニュパッブ・サームーン(1分45秒658/ヤマハ)

REPORT

SS600:F・ラザリが12位/16位とYAMAHA RACING TEAMには厳しい幕開け
AP250:2レースともにタイチームが1〜3位表彰台独占!

アジア5カ国全6戦で開催される、2016年シーズンのアジアロードレース選手権(ARRC)がマレーシア・ジョホールサーキットにて開幕。ARRC最高峰クラスのスーパースポーツ600(SS600)に、伊藤勇樹とムハマド・フィトリ・アシュラフ・ビン・ラザリが新チーム「YAMAHA RACING TEAM」から「YZF-R6」にて参戦。金曜日に予選と決勝レース1、土曜日に決勝レース2の2レース制で争われ、ラザリは12位/16位、伊藤は15位/17位と厳しいシーズンの幕開けとなった。

レース1
予選からわずか約2時間後に16周で行われた決勝レース1。SS600クラスへの参戦3シーズン目、21歳のラザリは、予選17番手6列目中央から好スタートを切り、2周目には一つ前のポジション発進のチームメイト・伊藤をパスして16番手へ浮上。その後、5周目にも一つ順位を上げると、経験豊富なベテラン勢が5番手争いを繰り広げる第2グループにしっかりと付いていき、最終的にはさらに一つポジションアップを果たして12位で開幕戦を終えた。

一方の伊藤は、セッティングを詰めきれずにスタートした影響もあって苦しい戦い。ラザリに交わされた後もどうにか第2グループに付いて行こうとするが適わず、徐々に後退し前を行くライダーの転倒もあって15位となった。

ヤマハ勢のトップは、Akeno Speed WJR Racing TeamのA・ウエストの7位。Yamaha Thailand Racing Teamのアニュチャ・ナークチャルシーは10位、第2グループトップで5、6位争いを繰り広げていたチームメイトのデチャ・クライサートは、12周目に転倒リタイアとなった。

なおレースは1周目からトップに立ったA・カマルザマン(カワサキ)が、そのポジションを一度も譲ることなく、そのままチェッカーを受けた。

SS600クラスの直前に行なわれたAP250クラス。予選時にアタックのベストタイミングを伺おうと低速走行をしたライダー21人に対し、レース1のみ予選タイムにプラス15秒のペナルティが課せられ、1分44秒959の予選トップタイムをマークしたYamaha Thailand Racing Teamのアピワット・ウォンタナノンは8番手グリッドへ。予選タイムでは3番手であったカスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(FINSON Yamaha Racing)がポールからスタートした。しかし、ペナルティをものともせずチームワークを活かしてA・ウォンタナノン&YZF-R25が優勝し、ヤマハに本クラスでの初優勝をもたらしたほか、Yamaha Thailand Racing Teamのライダーが3位までの表彰台を独占した。

レース2
明けて土曜日、SS600の決勝前に行われたウォームアップ走行で、ラザリがセッション2番手のタイムを叩き出すが、走行終了間際に転倒を喫してしまう。この影響もあって決勝レース2では、順調にスタートするも、あまり強くプッシュしきれず、背後に付くも前を行くライダーたちを交わせぬまま、第4グループの後方に付けた状態の16位でゴール。

レース1終了後に「レース2では、方向性の全く新しいセッティングにトライの予定」と話していた伊藤は、新しいセッティングで全てを解消するにはいたらず、我慢のレースでラザリの後方17位でフィニッシュした。

ヤマハ勢のトップは、序盤から好位置に浮上、一時4番手に付けていたものの、徐々に後退し8位でレースを終えたA・ウエスト。序盤、6番手の入賞圏内に位置していたYamaha Thailand Racing TeamのD・クライサートは12位、チームメイトのA・ナークチャルシーは残り2周のタイミングで転倒リタイアとなった。

レースは、再びA・カマルザマンが優勝。高橋裕紀とザクワン・ザイディ(いずれもホンダ)らとトップ3争いを展開し、終盤トップに立つとそのままチェッカーフラッグを受けた。

AP250では、YZF-R25を駆るYamaha Thailand Racing Teamが再び表彰台を独占するという快挙を成し遂げた。
予選タイムの順序でグリッドに付いたポールスタートのA・ウォンタナノンは、同じタイチームP・ロイブーンペンやA・サームーン、そしてマレーシアのD・カスマユディン、山本剛大(カワサキ)らと激しく順番を入れ替えながらもトップグループを形成。最終盤、タイの3台がわずかに抜け出る格好となり、レース1同様、A・ウォンタナノン、P・ロイブーンペン、A・サームーンの順位でレースを終えた。

UB130クラスのレース2ではヤマハのM・イザイディ(RCB KAGE MotoBatt YAMAHA YY Pang)が優勝。

なお、次戦は5月8日、タイ・ブリラムサーキットにて行なわれる。

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

SS600
YAMAHA RACING TEAM
M・F・A・ラザリ選手(12位/16位)

「トップ10内でのフィニッシュは叶いませんでしたが、このレースウイークでの目標の一つ、ラップタイムを1分32秒台に入れることができたので、走行を重ねるたびに自信を深めていました。しかしウォームアップ走行で転倒、それにより気持ちがガクンとへこんでしまいました。レース走行中のラップタイムは、トップ集団とそれほど遜色がないと思っているのですが、前を行くライダーの後ろにぴったりくっついて走ることができても、相手は経験豊富なライダー、それをパスするのがとても難しいんです。ストップ&ゴーが多くタイトな次戦のブリラムに向け、テストやトレーニングを重ねて、チームメイトの勇樹とも色々な情報をシェアしながら、ステップアップして行きたい」 

伊藤勇樹選手(15位/17位)

「チームやマシンが全て一新され、過去のデータなどを一切持ち合わせていないとはいえ、今回の結果は、全て自分の力不足と受け止めています。ベストなセッティングを探し当てることができず、前に行きたい自分の気持ちとマシンとの間で、レース2は特にもどかしい内容でした。次戦に向け、トレーニングやテストを重ね、まずは新しいマシンを、パーツ一つ一つからきちんと理解して行かなければならないと思っています。僕自身、この結果に甘んじる気はさらさらありませんし、実際もっと上を狙える実力を持っていると自負しています。
またレースは一人で勝てるものではありません。チーム一丸となって全体で底上げし、年々ARRCのレベルが上がっているので、決して楽な道ではありませんが、フィトリとそろって表彰台に立つことをまず目指したい。次戦タイ大会での目標はもちろん優勝。日本人の僕が活躍することでARRCの日本での知名度や人気も高めて行きたいと思っています」

M・チャイ、モータースポーツディベロプメント・マネージャー

「今シーズンのARRCは例年以上にレベルが高いとは言え、両ライダーともにトップ10内を目指していたので、今回の結果は残念。準備不足を痛感しています。2人ともレース時のラップタイムはそう悪くないし、上位陣との開きはわずか。でも、そのわずかが積み重なって大きな差になってしまっている状態です。発足したてのニューチームなので、ライダー、メカニックそしてチームスタッフと互いにコミュニケーションを深めながら、トレーニングを重ね、次戦に備えたい。タイ大会では、トップ5入りを狙いますよ。引き続き、YAMAHA RACING TEAMへの応援よろしくお願いします」

AP250
Yamaha Thailand Racing Team
A・ウォンタナノン選手(優勝/優勝)

「2レース続けてタイチームが表彰台独占という信じがたい出来事は、メカニックを始めとするチームみんながハードワークをこなしてくれたおかげと感謝しています。まさにチームの勝利です。レース1は、今シーズンの初戦であり、またポールポジションを獲得していながら、予選時のペナルティにより8番手スタートということもあって、ものすごく刺激的でエキサイトしました。一方、レース2はポールからのスタートで、落ち着いて周りがよく見えたレースでした。
次戦は地元タイでの開催です。今回の結果を受けてライバルたちがさらに攻勢をかけてくると思いますが、マシンのさらなるブラッシュアップやライダートレーニングを重ね、コースや環境などに慣れているというアドバンテージを活かし、タイチームが得意とするチームワークで今回のような見事な結果を再現したいと思います」 

T・オパスコーンクル、シニア・ゼネラル・マネージャー セールス&マーケティングサポート

「ダブルで表彰台独占となると、私たち自身の実力だけでなく、幸運も味方してくれた結果だと思います。好リザルトが出るともっと高みを目指そう、そのためにもっと努力しようとライダー、メカニック、そしてチーム運営サイドもモチベーションが高まりますね。
R25のエンジンに信頼をおいているとライダーも言っていますが、昨年からのデータや経験値の蓄積、そして新規に投入しているパーツ類がうまく機能しあってマシンの戦闘力が高まっているのではないでしょうか。
地元タイでのレースに向けて、帰国したらライダーには早速モトクロスなどのトレーニングやテストを予定。さらに進化したチームで再びダブルで表彰台独占を目指します」

ページ
先頭へ