AMAスーパークロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAスーパークラスに関する情報をお届けします。
Rd.17 5月11日 ソルトレイクシティ
RACE DATA
2024 AMAスーパークロス 第17戦ソルトレイクシティ
開催日:2024年5月11日(土)
開催地:ユタ州ソルトレイクシティ
会場:ライス・エクルズ・スタジアム
REPORT
Monster Energy Yamaha Star Racingのジャスティン・クーパーとクーパー・ウエブが、5月11日土曜日、ユタ州ソルトレイクシティのライス・エクルズ・スタジアムで開催されたAMAスーパークロス450SXの最終戦で2位、3位を獲得しシーズンを締めくくった。ウエブは親指の負傷により100%ではなかったものの、力走してポディウムフィニッシュを遂げた。最後までタイトル争いに残っていたウエブは、450SXのランキング2位でシーズンを終えた。クーパーは、最高峰クラスでの自己ベストとなる2位とし、ルーキーシーズンを終えた。
250SXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのヘイデン・ディーガンが、東西対抗戦を勝利で締めくくった。18歳のディーガンにとって今季3度目の勝利で、250SX Eastのランキングトップと4ポイント差のランキング2位でシリーズを終えた。ジョードン・スミスは3位でフィニッシュし、250SX Westのランキング3位とした。ネイト・スラッシャーは6位でフィニッシュし、250SX Westでランキング5位。ルーキーのダクストン・ベニックとニック・ロマノにとっては厳しい東西対抗戦となり、それぞれ17位と19位に終わった。
なお、ヤマハ発動機は、450SX、250SX両クラスの最上位者によるポイントの合計で争うマニュファクチャラーズランキングではトップを獲得した。
450SX
クーパーとウエブがシーズン最終戦で2・3位、ダブル表彰台を達成
ライス・エクルズ・スタジアム内の難しいコンディションの中、ジャスティン・クーパーは予選で3番手という好結果を得た。そこからクーパーは好調を維持し、参加したヒートレースではホールショットを奪い、2位でフィニッシュ。続くメインイベントでも素晴らしいスタートを決めたクーパーは、トップに立ってレースをリードする。オープニングラップで2番手に後退したものの、クーパーは速いペースで力走を続け、ポジションを守り2位でチェッカーを受け、最高峰クラスでは初の表彰台に立った。自己ベストの成績を収めたクーパーは、ランキングでも6位に浮上した。
親指の負傷により100%ではないコンディションで週末を迎えたウエブだが、予選を6番手で終えると、参加したヒートレースでは3位でフィニッシュと、好調な走り出しを見せた。2024年最後のメインイベントでは、ゲートが降りると素晴らしいスタートを見せて3番手につけ、プレッシャーを受けながらもレース序盤を冷静にライディングする。2度の450SXチャンピオンに輝くウエブは、その後も速いペースで走行し、チームメイトに続く3位でフィニッシュラインを通過し表彰台に立った。シーズン後半の粘り強さで最終戦までタイトル争いに残ったウエブは、4回の優勝と合計9回の表彰台獲得でランキング2位を獲得した。
AMAスーパークロスでYZ450Fを駆ってチームとの最初のシーズンを成功裏に終えたウエブは現在、体調を完全な状態に戻すことに焦点を移している。ウエブは明日、親指の断裂したUCL(内側側副靱帯)を修復する手術を受ける予定で、AMAプロモトクロスのシーズン後半での復帰を目指している。
Monster Energy Yamaha Star Racingは現在、2024年のAMAプロモトクロスのタイトル獲得に照準を合わせている。チームはこの後、南カリフォルニアに向かい、2週間後、5月25日にパラのFOX・レースウェイで開催されるアウトドアシリーズの開幕戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第18戦に臨む。
250SX
ディーガンがシーズン最終となる東西対抗戦で勝利
2024年の開幕戦はマルチクラッシュに巻き込まれ16位という厳しいシーズンのスタートを切ったディーガンにとって、完璧なシーズンの締めくくりとなった。予選で最速タイムを記録し、続く250SX Eastのヒートレースで優勝。メインイベントではホールショットを奪い、そのままスタートからフィニッシュまでレースをリードして今季3勝目をあげた。3度の優勝と計5回の表彰台獲得を記録したディーガンだったが、わずか4ポイント差で首位に及ばず、ランキング2位で250SX Eastでの2024年シーズンを終えた。
スミスはこの日好調な走り出しを見せて予選で2番手とすると、250SX Westヒートレースでは4位でフィニッシュ。メインイベントでは素晴らしいスタートを決めて、チームメイトのふたりに続く3番手につけると、3周目には2番手に順位を上げた。スミスは速いペースでトップのディーガンを追うが、不運にも2名のライダーはレース終盤に接触。スミスは3番手に後退し、そのままフィニッシュした。
スラッシャーは予選を4番手で終えると、250SX Westヒートレースでは3位でフィニッシュ。メインイベントのスタートでは思うようにゲートから飛び出すことができず、1周目を終えた時点で6番手につける。一時トップ5圏内に進出するが、厳しいコンディションの中、6位でフィニッシュ。250SX Westをランキング5位で終えた。
ルーキーのベニックとロマノは、東西対抗戦の厳しいメインイベントに直面した。ベニックは予選7位となり、250SX Eastヒートレースでは素晴らしいスタートを切ると、速いペースに力走し、ディーガンに次ぐ2位でフィニッシュした。残念ながら、ベニック はメインイベントでは思うようにゲートから飛び出すことができず、追い抜きが難しいコースで集団の後方に位置してしまい、17位でレースを終え、250SX Eastではランキング9位となった。
ロマノは予選9番手、250SX Eastのヒートレースでは6位でフィニッシュした。メインイベントのゲートピックは理想的とは言えなかったにものの、ロマノは好スタートを見せてディーガンに次ぐ2番手につけるが、最終的には19番手まで後退し、そのポジションでフィニッシュ。250SX Eastのランキングでは13位となっている。
Monster Energy Yamaha Star Racingは南カリフォルニアに向かい、2週間後の5月25日にパラのフォックス・レースウェイで開催されるAMAプロモトクロスシーズン開幕戦に臨む。
RESULT
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
450SX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
ジャスティン・クーパー選手談(2位)
「そうですね、最終戦だったので、ベストは最後まで取っておきました。シーズンを通して、このトップ3の結果を目指してずっと努力してきましたし、何度かあと一歩のところまで近づいていましたけど、今夜は本当にパズルのピースを組み合わせることができました。ホールショットの獲得は間違いなく役に立ちました。ライバルたちから逃げ、自分のラップを刻み、自分自身に集中し続けることができましたし、守りの走りをする必要はまったくありませんでした。 ただ前進を続けて、2位に入りました」
クーパー・ウエブ選手談(3位)
「ここ数週間、不運に見舞われていたにもかかわらず、シーズンを表彰台で終えることができて最高でした。今夜はそのために力を振り絞る必要があったし、450SXの表彰台をチームメイトと初めて共有できたことに興奮しています。プロモトクロスの開幕に参加できないのは残念ですが、今年、 ん残りのシーズンを最高の状態で過ごすためには、この親指の怪我を治すことが必須です。目標は、アウトドアシーズン終盤にカムバックしてSMXプレーオフに出場することです」
250SX East
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
へイデン・ディーガン選手談(優勝)
「これこそ、僕らが取り組んできた目的です。僕は怪我のため、バイクに乗ったのはわずか2週間、ライディングはわずか4、5日だけで痛みを抑えながらシーズンに突入しました。そのためシーズンの走り出しはゆっくりしたものになりましたが、シーズンの終わりまでに自分の実力を示せるようになりました。でも時すでに遅しで、4ポイント足りませんでした。それでも全体としては良いシーズンでした。3勝したし、継続的に上を目指していて、それが僕らの望んでいることです。来年はまた違った展開になるでしょうけど、今はアウトドアに向けて準備する時です。昨年の実績から、自分自身に大きな期待をしています。なので、これからアウトドアの準備をして、強気で臨みます」
ダクストン・ベニック選手談(17位)
「ヒートレースには本当に満足しているので、今日についてはポジティブに捉えていきたいと思っています。今シーズンは何度か本当によいライディングができました。今年は間違いなく多くのことを学んだので、来年の戦いに向けて準備を整えるつもりです。速さがあることは示しました。あとは自分自身を勝てるポジションに置くだけです」
ニック・ロマノ選手談(19位)
「メインまでよい一日を過ごせました。プラクティスは自分としてはうまくいきましたし、シーズンを通じてベストの予選結果でした。Eastのヒートレースでは6位に入り、メインでは前に出たのですが、ペースが激しくて、それに対応できませんでした。今シーズンはたくさんのことを学びました。結果については望んでいたものではありませんでしたけど、シーズンを通してレースができたことに満足してます。過去 2 年間、地獄を経験し、負傷から復帰したので、自分が本来あるべき場所に戻れたことにただただ感謝しています」
250SX West
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
ジョードン・スミス選手談(3位)
「最高の一日でした。一日を通してバイクの感触はすごくよくて、恐らく一年を通して最高だったと思います。今夜はまるで勝ったような気がしました。残念でしたけど、アウトドアでも戦い続けます」
ネイト・スラッシャー選手談(6位)
「僕らが望んでいたシーズンの終わり方ではありません。全体に、厳しい年でしたが、ランキングはトップ5で終えることができたのはよかったです。アウトドアに向けて準備はできています」