ヤマハ発動機株式会社

ロードレース世界選手権 MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.13 09/10 マレーシア

L・カピロッシ(ドゥカティ)との接戦を制し優勝した#46 V・ロッシ(YZR-M1)


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RACE DATA

■大会名称:MotoGP第13戦マレーシアGP
■開催日:2006年9月10日(日)決勝結果
■開催地:マレーシア/セパン(5.548km)
■観客数:43,182人
■周回数:21周(116.508km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度 ■路面温度:49度
■PP:V・ロッシ(ヤマハ/2分00秒605)
■FL:L・カピロッシ(ドゥカティ/2分02秒127)

REPORT

ロッシが最終周の逆転で今季5勝目!

【速報】

ポール発進のV・ロッシ(ヤマハ)はL・カピロッシ(ドゥカティ)との接戦を制して優勝。カピロッシは2位、3位にD・ペドロサ(ホンダ)、4位にN・ヘイデン(ホンダ)が入った。他のヤマハ勢はC・エドワーズが10位、C・チェカが12位、J・エリソンが16位で全員完走した。

予選がキャンセルされた土曜とはうって変わって晴天での決勝。グリッド5番手(2列目)発進のD・ペドロサ(ホンダ)が好スタートでホールショット。ロッシはスタート直後2番手につけるが1周目の中盤にはトップに上がる。3周目に入るとカピロッシが首位に浮上。その後序盤はカピロッシとロッシのテール・トゥ・ノーズが焦点に。7周目にロッシが再びトップに立つと、その後はロッシを先頭にペドロサ、カピロッシ、ヘイデンがトップ集団を形成しレースを展開する。

ロッシはその後も首位を守るがカピロッシが再び追い上げピタリと後ろにつけテール・トゥ・ノーズが続く。ラスト2周(20周目)は4度に渡りトップを奪い合う接戦。最終ラップはカピロッシが首位で迎えるが、ロッシは2分02秒916(終盤8周の中で最速タイム)のタイムを叩きだすスパートでトップを奪還。そのまま逃げ切り今季5勝目を飾った。

ランキング首位のヘイデンは4位となり、これでヘイデンとロッシのポイント差は38点から26点へと縮まった。

【レース展開】

キャメル・ヤマハ・チームのロッシはマレーシアGPで優勝を果たし、MotoGP世界選手権シリーズのトップの座にまた一歩近づいた。ポールポジションからスタートしたロッシはレース前半、数台の集団のなかでポジション争いをしていたが、その後カピロッシとともに2台で集団を抜け出して一気に後続を引き離した。ロッシとカピロッシは、これまでにも何度も見せた抜きつ抜かれつの激しい一騎討ちをこの日も展開。最終ラップまで43,182人の観客の目を釘付けにした。

土曜日午後に予定されていた予選が悪天候のために中止となったため、フリープラクティスのタイムを総合してロッシがポールポジションを獲得。土曜のコースは、雨が止んだあともあちこちに深い水たまりが残るような状況。レース主催者がグリッド決定方法を決めるまでの長い時間、ライダーたちはピットのなかで待たされることとなった。ロッシは土曜日の午前中のセッションでポールレコードを記録しており、このタイムが採用されてポールポジションについた。

ロッシにとってはこの悪天候が味方した格好となったが、チームメイトのエドワーズにとっては逆となってしまった。金曜日のフリープラクティスではセッティングが決まらず悩んだエドワーズ。事態を好転させるためにはドライコンディションでの走行を望んでいた。土曜日午前中のセッションでいくらか前進があり、午後からさらに伸ばしていきたいと考えていたところへこの決定。これで最後のチャンスを逸し、グリッドは11番手と決まった。

決勝日には雲が消え去り太陽が戻ってきた。気温は33度。決勝スタートからわずか2、3周でロッシとカピロッシのハイペースが際立ち、他のライダーたちを引き離していく状況。唯一、二人に絡んでいったのがペドロサで、グリッド2列目から絶好のスタートでホールショットを奪いレースをリードした。ペドロサは金曜日に転倒してひざに深い切り傷を負っており、出場も危ぶまれていたなかでの健闘だった。

ロッシとカピロッシは、まもなくペドロサを置き去りにすると、6周目にロッシがトップに立ちリードを広げにかかる。しかしカピロッシはピタリとついて離れず、そのまま終盤戦へと突入する。残り5周となって戦いの火花が再燃。明らかに特徴の違うYZR-M1とデスモセディチ(ドゥカティ)は、得意とする箇所が異なっているため、抜いては抜き返されという状況が繰り返される見応えあるバトルとなった。

そして最終ラップまでもつれ込んだ二人の一騎討ちは、コースの後半まで来たところでロッシが仕掛けてトップを奪取。その後の二つのコーナーでさらにアドバンテージを確実にすると、最終ヘアピンでの逆転のチャンスを与えずそのままゴールを目指した。カピロッシは難しい状況を承知でトライしたが曲がりきれずにはらみ、ロッシはその間にしっかりとイン側を抑えて立ち上がってトップを守った。ペドロサが3位に入りランキング2位をキープ。4ポイント差でロッシが3位につけている。ランキングトップのヘイデンは今回4位に留まったため、ロッシがまたポイント差を詰めて26とした。

一方のエドワーズは10位でフィニッシュ。11番グリッドからスタートしたエドワーズは序盤でJ・ホプキンス(スズキ)と競り合う間にトップ集団から離されてしまい、そのまま中段を走行してレースを終えた。

テック3・ヤマハ・チームではチェカが、玉田誠(ホンダ)を抑えて12位。チームメイトのエリソンはハンドリングの問題に悩み、ポイント圏外の16位に留まった。

次回は3連戦の真ん中となるオーストラリア。その翌週に日本のもてぎで行われ、数週間後にいよいよ最後の戦いの地となるヨーロッパへ戻ることとなる。

RESULT

順位ライダーチームマシンタイム
1V・ロッシCamel Yamaha TeamYamaha43'07.829
2L・カピロッシDucati Marlboro TeamDucati0.849
3D・ペドロサRepsol Honda TeamHonda3.863
4N・ヘイデンRepsol Honda TeamHonda5.780
5S・ジベルナウDucati Marlboro TeamDucati9.301
6J・ホプキンスRizla Suzuki MotoGPSuzuki11.081
7K・ロバーツTeam RobertsKR211V11.838
8C・ストーナーHonda LCRHonda12.267
9M・メランドリFortuna HondaHonda15.019
10C・エドワーズCamel Yamaha TeamYamaha19.909
11C・バーミューレンRizla Suzuki MotoGPSuzuki24.371
12C・チェカTech 3 Yamaha TeamYamaha30.884
13R・ド・ピュニエKawasaki Racing TeamKawasaki36.335
14玉田 誠Konica Minolta HondaHonda48.777
15A・ホフマンPramac d’Antin MotoGPDucati59.081
16J・エリソンTech 3 Yamaha TeamYamaha1'05.787

RIDERS RANKING

順位ライダーマシンポイント
1N・ヘイデンHonda214
2D・ペドロサHonda192
3V・ロッシYamaha188
4L・カピロッシDucati171
5M・メランドリHonda168
6C・ストーナーHonda109
8C・エドワーズYamaha96
15C・チェカYamaha58
18J・エリソンYamaha20

CONSTRUCTORS RANKING

順位コンストラクターポイント
1Honda278
2Yamaha226
3Ducati180
4Suzuki111
5KR211V101
6Kawasaki86

COMMENT

V・ロッシ選手談(優勝)

「ロリスとまた、歴史に残りそうなすごいバトルをした。とても激しかったが、同時にとってもフェアな戦いだった。そしてブルノでは彼のほうが逃げ切ったわけだけれど、今回は僕が抑えることができた。僕らの二台のマシンが両方とも好調なとき、戦いは本当に白熱する。あるところでは彼が、また別のところで僕が速いから、いいバトルになるんだ。お互いに尊敬し合っていて、信じ合ってもいるから、彼との戦いはとても楽しめる。彼は僕にとって最強のライバルでありながら、パドックではベストフレンドの一人なんだ。

レースのなかで逃げ切れるかもしれないと思った瞬間があったが、彼はやはりしっかりとついてきた。そのときに、戦いが最終ラップまで続くことがわかったんだ。彼のほうも何とか逃げ切り態勢に入ろうとしていたが、僕も懸命についていって離されなかった。最後の2、3周で10回くらい順位が入れ替わったと思うけど、これはすごいことだよ。ヤマハのみんなに大きな声で“ありがとう”と言いたい。彼らは僕のマシンを最高の状態にするために夏休みを棒に振ってしまったんだからね。そのおかげで今日僕が、こうして100%の力でプッシュすることができたんだ。またミシュランのスタッフたちにもお礼をいわなければならない。彼らの努力のおかげでここまで戦えるまでになった。これからも勝ち続けていけるようにベストを尽くすよ」

C・エドワーズ選手談(10位)

「ムジェロ以来ずっと、同じ問題に悩んでいるんだ。リアのグリップが不十分なので、思いきりプッシュすることができない。今回は大幅な変更を行ってみたが、やはり、後もう少しのグリップがどうしても得られなかった。セッティングに関してはいつもバレンティーノのものを参考にしてきていて、今日は完全に同じものを使った。それなのに…。とにかく彼のほうは優勝を果たし、僕はだめだったんだ。グリッドの位置が悪すぎたこともあるだろう。前半はなんとか遅れを挽回しようと頑張ったが、後半からはほとんど単独走行になってしまった。メランドリとの差を詰めていきたかったが、それもあまりうまくはいかなかった。でも7日後には大好きなコースでのレースが待っている。いいレースができるよう全力を尽くしたい」

D・ブリビオ、キャメル・ヤマハ・チーム監督談

「何という一日! バレンティーノがまた素晴らしいレースを見せてくれて、僕らはこの素晴らしいショーを心から楽しんだ。でもチームとしてもっとうれしかったのが、今回手に入れた貴重な25ポイント。バレンティーノは決してあきらめない。そして今日のレースは彼のやり方の典型だ。日本人からイタリア人まで、チームスタッフの全員が本当にこれ以上ないくらいのハードワークで支えてくれている。そして今回はそれが報われたんだ。コーリンは残念ながら厳しい状況を抜け出せないままウイークを終わることとなってしまった。今朝の時点で少し前進が見られたが、やはり十分とは言えなかった。7日後には二人が大好きなコースでのレースがあるので楽しみにしている。気持ちを集中して、残り4戦、ベストを尽くして戦い続けたい」

C・チェカ選手談(12位)

「今日の仕事にはとても満足しているんだ。マシンはパワーがちょっと足りなかったが、タイヤのほうは非常に安定していた。そのなかでベストを尽くし限界まで走らせることができたと思っている。ミスもなかったし、ダンロップに提供するためのデータも十分に取れた。このようなやり方でやっていけば、残りのレースでもまた何か収穫があるだろう」

J・エリソン選手談(16位)

「正直、とっても残念。ウイークを通じてハンドリングの問題に悩んでいて、それを解決しようと頑張ってきたのに結局はうまくいかなかった。リアに十分な負荷をかけられず、コーナー進入のときに思うように曲がらないんだ。セッティングをかえてみてもうまくいかないので、フラストレーションがたまってしまった。スタッフは本当に一生懸命にがんばってくれているので、いつも彼らには感謝している」

H・ポンシャラル、テック3・ヤマハ・チーム監督談

「これまでにも何度も同じことを言ってきたが、今年は我々にとって勉強の年。だから完璧なウイークエンドなどあり得ないと思っていなければならない。トップとの差は30秒。そしてダンロップタイヤは非常に安定していた。全体に力が少し足りなかったが、安定性と耐久性はしっかりと備わってきている。レースの度にこうして確かに前進できていることがうれしいんだ。以前は安定性が課題だったが、それについては今ではかなり改善されているので、これからは最初の10ラップであとコンマ5秒詰められるようにしていきたい。そうすれば前のライダーにかなり近づけるはずだから」

辻幸一談(ヤマハ発動機モトGPグループ)

「今回のレースは、昨年2位となった雪辱戦でもあり、ロッシ選手が勝てたことは非常に価値あるものでした。チームメイトのコーリン選手もスタートでつまずきながら、マシンをうまくコントロールして10位。テック3チームのチェカ選手は12位、エリソン選手は16位でチェッカーを受け、全員完走を果たしました。ここで優勝できたことでチャンピオンシップポイントも26点差まで詰めてきており、ますます期待が持てるようになりました。次戦は翌週オーストラリアのフィリップアイランドでのレースです。ロッシ選手も得意としているサーキットだけに、優勝で飾れるよう全力を尽くします。引き続き、皆さんのご支援、ご声援をよろしくお願いします」


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