全日本トライアル選手権 IAスーパー

RACE DATA

■大会名称：2008全日本トライアル選手権第3戦近畿大会
■開催日：2008年5月25日
■開催地：兵庫県・猪名川サーキット
■観客：1,200人
■気温：17度
■天候：雨のち曇り
■競技：12セクション×3ラップ
■持ち時間：5時間30分
■最多クリーン数：黒山健一（ヤマハ）14

REPORT

ヤマハがワン・ツー・フィニッシュ

今大会は「チーム黒山レーシング・ヤマハ」の黒山健一の地元での開催。開幕2連勝中の黒山は、しかし大会前日追突事故にあい軽いむち打ち症に見舞われての出場となる。また前日から降り始めた雨は前夜に激しくなり路面を悪化させた。

競技は急斜面や沢などに設けられた非常に難易度の高いセクションで行われ、1ラップ目から黒山が実力を発揮してトップに。この時点でライバルの小川友幸（ホンダ）が5点差で迫う展開。2ラップ目、減点を減らした黒山は、減点を増やした小川を大きく突き放して独走。そして3ラップ目も好調をキープした黒山が、終始危なげのない走りで好成績を記録し開幕3連勝を果たした。

一方、開幕戦から2戦連続3位となっていた「チームフミタカ＆YSP京葉」の野崎史高は、第2戦の前に痛めた腰の痛みも回復して本来の力強さを発揮。1ラップ目は第1セクションから失敗して減点5となり小川と1点差で3位となっていたが、2ラップ目には小川を逆転し2位に進出。

3ラップ目はやや減点を増やして小川に追い上げられたものの、結局6点差をつけて今季初の2位を獲得。この結果、ランキング争いではトップの黒山が2位の小川を大きくリード、チャンピオン奪回に向けて、黒山が優位にたっている。

なお、国際A級クラスは12セクション2ラップで行われ、ヤマハ2ストロークエンジン搭載のスコルパSY250Rに乗る「YSP京葉レーシング」の西元良太が優勝。開幕戦での初優勝に続く今季2勝目。これでランキングでもトップに躍り出た。「第1戦と同じように集中することができた。この調子でこれからも優勝を狙うとともに、最終的にはチャンピオンを取りたい」と抱負を語った。

COMMENT

黒山健一選手談（優勝）

「追突事故の影響は出なくて大丈夫だった。絶好調とは言えなかったが、まあ良い走りができた。１ラップ目終了時点で２位と５点差があったが、"勝てる"と思うよりも"しっかりと勝たなければ"と思った。１・２ラップ目で上がれなかった第12セクションのダム上りが、３ラップ目に上がれて良かった。まだまだ課題もあるが来週出場する世界選手権・日本グランプリも頑張りたい」

野崎史高選手談（2位）

「久しぶりの2位で嬉しい。ヤマハのワンツー・フィニッシュを達成できて良かった。欲をいえば僕が１位だったなら･･･。１位との差は大きかったので、まだまだ頑張らないといけない。第2戦の前に痛めた腰の調子は良くなり、今はライディングには支障がない。次はまた優勝を目指したい。日本グランプリにも出場するので応援よろしくお願いいたします」