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YARTが鈴鹿8耐で3度目となるポールポジションを獲得!

#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamは前日の公式予選で、全員が1本目にニュータイヤを投入しそれぞれ2分5秒台をマーク。さらに全員がパーソナルベストを更新する進化を見せた。この結果、2番手のDUCATI Team KAGAYAMAに約0.5秒という差で暫定ポールを獲得することなった。

7月20日(土)、YARTは常に「大切なのはレース、そこで結果を残すことだ」と話してきたが、昨年(TOP10トライアルは中止)は、Team HRC with Japan Post(ホンダ)に約0.2秒及ばず予選総合2番手となったことから、今年はリベンジの意味も含め気合い十分で臨んだ。TOP10トライアルを走行するのは、予選でチームトップタイムをマークしたカレル・ハニカ選手と、これに続いたマービン・フリッツ選手となった。

ヤマハチームは近年、2017年にYAMAHA FACTORY RACINGの中須賀克行選手がポールポジションを獲得。2019年はTOP10トライアルが中止になったが、同じくYAMAHA FACTORY RACINGが公式予選のタイムでポールポジションを獲得している。以来、ポールポジションから遠ざかっており、5年ぶり(2020年、2021年、鈴鹿8耐は中止)のポール獲得にYARTが挑んだ。

まず、10〜6番手のチームが登場し、#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのM・レイターバーガー選手が最初の10名で唯一の5秒台となる2分5秒971でトップタイムをマーク。そしてYARTが走る後半戦へ突入した。

ここからは、EWCでタイトルを争う、Yoshimura SERT Motul、MotoGPライダーを要するTeam HRC with Japan Post、ファクトリーマシンで参戦するDUCATI Team KAGAYAMAという強力なライバルが走る激戦区。その中で15番目に出走したマービン選手は、セクター1〜3まで区間最速をマーク、ここまで走行した15名を一気に抜き去り、昨日、自身が記録した2分5秒252をさらに上回る2分5秒130で暫定トップに躍り出た。

その後、トップ5の2人目が続々と登場。そしてトップ3のJ・ザルコ選手(ホンダ)が登場し2分5秒531と、YARTがトップをキープ。さらに水野涼選手(ドゥカティ)が出走、このタイムがマービン選手を下回るとYARTのポールポジションが決定することとなるが、水野選手が2分5秒248だったことから、最後の出走者となるカレル選手の結果を待たずしてYARTのポールポジションが決定した。

そしてカレル選手は、セクター1は区間最速をマークしていたが、セクター2で転倒。マシンは大きな損傷を受けたが、ライダーに負傷はなくチームとしては不幸中の幸いだった。

YARTは全日本のトップライダーである中須賀克行選手をチームに迎えて参加した2012年に鈴鹿8耐で初のポールポジションを獲得。さらに2013年も中須賀選手とともに参戦し、2年連続でのポールポジションを獲得しているが、それ以来、チームにとって3度目となるポールポジション獲得となった。

またこれは、YARTにとってレギュラーライダーによる初のポールであり、今シーズンの開幕戦ル・マン24時間、スパ8時間に続き3戦連続でのポールとなった。

明日の決勝は最高気温が35度以上と、ライダーにとっては非常にタフな8時間になることが予想されているが、YARTはこの勢いのままに初の表彰台獲得を目指す。


Top 10 Trial

Pos.No.TeamMachineBest Lap
11YART - YAMAHAYamaha02:05.130
22DUCATI Team KAGAYAMADucati02:05.248
330Team HRC with Japan PostHonda02:05.531
437BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMBMW02:05.971
512Yoshimura SERT MotulSuzuki02:06.097
673SDG Team HARC-PRO. HondaHonda02:06.286
776AutoRace Ube Racing TeamSuzuki02:06.562
85F.C.C. TSR Honda FranceHonda02:06.836
917Astemo Honda Dream SI RacingHonda02:07.165
1071Honda Dream RT SAKURAI HONDAHonda02:07.453

予選総合トップ:#1 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team(2分5秒130)

マービン・フリッツ選手談

「僕のアタックは、ミスも少なかったし、プッシュしすぎないよう走っていたのでもうちょっとプッシュできたので、実際はもうコンマ2〜3秒は削れたと思います。特に最後のセクターは最大限のプッシュはしませんでした。とにかく無事に走り切って、カレルにバイクを渡すことを考えていました。
ポールが決まった時は本当にすばらしい気持ちで、感動的で、夢のような瞬間でした。さらにこのウィークの最速ラップで、5ポイントももらえて本当によかったです。でも本番は明日です。暑くなると思うけど、バイクもチームメイトも素晴らしいので、あとはレースに集中して8時間を走り切るだけです」

カレル・ハニカ選手談

「走っていた時は僕たちがまだ1位かどうかわかっていなかったので、とにかく集中し最大限でプッシュしました。アタックの準備は完璧で、(昨年より)フロント、リアともに温めて臨み、第1セクターはとても速く走れて、フィーリングも良かったので、頭の中では4秒台をイメージできていたので続けてプッシュ。転倒したコーナーは、ラインは完璧でしたが、スピードが速すぎました。ミスによりチームには申し訳ないことをしましたが、マービンのおかげでポールをとれてよかったです。そして体は100%、大丈夫です!
明日は最初のラップからベストを尽くします。まぁ、天気もライバルたちのことも予想できないので、とにかく集中して、FPのロングランと同じことをもうやるだけです。この3人で、ヤマハとブリヂストンのパッケージで、明日はいい結果が出ると思います。チームメイトと力を合わせて頑張ります」

ニッコロ・カネパ選手談

「感情の起伏が激しい1日でした。鈴鹿でのポールポジションは本当に素晴らしく、最も大事なレースの一つである鈴鹿でのポールは特別です。マービンに感謝ですね。完璧なラップでした。バイクも完璧で、レースが楽しみです。ライダーが3人とも5秒台に入っているチームは僕たちだけです。超速いチームメイトが2人もいてよかったし、明日の本番が楽しみです。
決勝は僕が最初のライダーを務めますが、実は僕が一番好きなことで、とても楽しみにしています。まずは3人が走ってライバルの状況などを把握し、そこから作戦を練っていきたいと思います」

マンディ・カインツ監督談

「これで鈴鹿8耐では3回目のポールポジションです。"中須賀さん"以外では初になります。TOP10トライアルの結果でチームの実力を証明できました。これで予選、ナイトセッション、フリープラクティスも含め私たちはほぼすべてのセッションで上位に立ち、YARTの可能性を見せることができました。
カレルは本当に驚くようなラップを走っていました。最初のセクターを見て、2'04.9のペースだったと思います。実際、カレルは走行の前に、"セクター1を走り切れたら、速いラップになる!"と話していましたが、次のセクターでコーナースピードを出しすぎていたんだと思います。
実はカレルが転倒し、順位の表示が9位となって天国から地獄に落ちた感じがしたけど(結果的にトップを獲得)、これが耐久レースです。1秒後に何が起こるか本当にわからない、エクサイティングなスポーツですね。
今日はポールで5ポイントを獲得し、ポイントリーダーとして明日のレースに挑むことができます。1番を取り戻したこと、これはとても大事ですね。今日はポイントが欲しかったので頑張りましたが、レースはプッシュしなくていいと思いますし、ミスをしないことが第一。明日は賢いレースすること。とにかく相手のことを気にすることなく、ミスのないように走るだけです」

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