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ニッコロ・カネパ:日本人になった気持ちで、初表彰台を目指す!

第2戦のスパ24時間耐久レースでの勝利はとてもうれしいものでした。すばらしいレースができて、ようやくYARTが、24時間で勝てたからです。近年はほとんどのレースでYARTが最も速い存在でした。でも、何かのトラブルに巻き込まれていました。不運によって優勝から遠ざかっていましたが、今回はすべてがうまく進んで、最終的に勝つことができました。

僕がチームに入ってから24時間レースで勝つのは初めてなので、チームメイトの2人にとっても初めての勝利。ラップタイムもとてもよかったし、僕自身がチームのファステストラップをマークするなど個人的にもチームに貢献できて本当に良かったと心から思います。ちなみに、僕は24時間の3つのレース(ル・マン、スパ、ボルドール)すべてで勝ったことがある数少ないライダーの一人だと思うし、現在EWCに参戦しているライダーで3つとも勝っている人はいないのではないのでしょうか。

実は、近年はかなり辛い状況がありました。YARTはNo.1のチームという自負がありながら、完走ができない、勝てないレースが続き、チームの雰囲気も良くなかったのです。でも、今年は、冬にバイクをがんばって作って、それが成功へのカギとなり、大きなおもりを取り払う勝利につながりました。

スパでの勝利とともに、開幕戦のル・マン24時間でも2位となって、シーズンはいいスタート切ったと思いますが、EWCはわずか4レースしかありません。だから、僕たちはタイトルよりも、各レースに集中するようにしています。

鈴鹿はシーズンにおいて唯一の8時間レースです。毎回タフなレースで、身体的にもとても厳しいのですが、世界で最も有名なレースの一つであり、世界のもっともきれいなサーキットで、世界中の速いライダーを相手に走れるのが最高です。ここで勝つこと、表彰台に立つことは特別で、僕たちはこれまで達成したことがないので、ぜひキャリアの中で達成したい目標の一つなのです。

事前の合同テストでは、タイヤとエンジンの仕様が欧州とは違うので、まずはバイクのセッティングを進めました。次に鈴鹿のリズムに慣れること。難しいコースですからね。バイクのベースセッティングを確定したら燃費を把握し、自分たちのペースを把握することに取り組みました。そしてウエットでも走ることができたので、どんなコンディションでも準備は整いつつあります。

ここまでの2大会では、僕がポールポジション取り、ペースも良かったのですが、鈴鹿は3人ともラップタイムが近いので、僕はコースレコードや予選で最速を狙う必要はありません。常に安定した走りをすることが必要で、1ラップのタイムよりもペースに集中したいと考えています。

また、ベテランということでレースの大事な場面を任されることがあります。僕は過去に2回タイトル取っていることから、難しい状況に慣れているし、自分もこうした大変な状況を乗り越えることにチャレンジしたい気持ちがあるのです。チームの役に立つことが、僕にとって最高なのです。

マンディ監督は、ずっと以前から鈴鹿での表彰台獲得は夢だと語ってきました。確かに昨年まではそうですが、今年は必要な要素がそろっているので、表彰台はもう達成しなければならない目標で、すでに夢ではないのです。チームは次のステップに入っており、今の夢は勝利だと思っています。だから、表彰台は最低限の目標、今年は、カワサキのジョナサン・レイ選手たちがいないので、ターゲットは昨年の勝者に勝つことになります。

YARTに日本人ライダーはいませんが、僕たちは日本が大好きで、ここ鈴鹿でレースする時は日本人になった気持ちで戦います。ぜひできるだけ多くのサポートをお願いします。

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