出身地 | 福島県 |
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生年月日 | 1995年12月14日 |
所属チーム | 3D Racing |
2013年 | 全日本選手権IA2 ランキング 9位 |
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2014年 | 全日本選手権IA2 ランキング 15位 |
2015年 | 全日本選手権IA2 ランキング 6位 |
2016年 | 全日本選手権IA2 ランキング 3位 |
2017年 | 全日本選手権IA2 チャンピオン |
2013シーズン、日本最高峰の全日本モトクロス選手権に衝撃が走った ──。
第4戦の第1ヒート、この年、全日本デビューを果たした17歳のルーキーが、国内のトップライダーを抑え優勝を果たしたのだ。続く第5戦は「両ヒート優勝」と、さらなるインパクトを残すこととなる。
このライダーこそが、渡辺祐介である。
2014シーズンは、「すべてにおいて荒削りだった…」と振り返る通り、ヤマハトップチームに在籍するも怪我に泣かされ成績を残すことができなかった。しかし翌年、若手育成を目指す「YAMALUBE RACING TEAM」に選抜されると、「全日本から世界へ!」を合言葉に、アメリカ合宿やメンタルトレーナーの帯同といったサポートの中で心技体を磨き、2015シーズンはランキング6位、2016シーズンにはランキング3位と成長を示した。
迎えた2017シーズン、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の一員となった渡辺は、年間6勝を含む13回の表彰台を獲得。ついにIA2クラスの王座へ登りつめ、世界への扉を開いたのである。
“憧れであったアメリカのAMA参戦を実現することができました。ここまで成長するためのプロフェッショナルな環境と、AMA挑戦のチャンスをくれたヤマハに感謝します。
シーズンに向けては、日本、アメリカという2つの拠点で準備を進めてきました。特にアメリカでは、これまでも指導してくれたダグ・デュバックさんのもと、AMAで戦うための心技体を磨いてきました。それでもAMAのレベルは高く、簡単に成績を残せるとは思っていません。
だからこそシーズン中の進化が必要であり、さらなる進化こそが目標である“世界で活躍できるライダー”につながっていくと信じています。同時に僕の進化・成長は、日本でがんばっている若手ヤマハライダーの刺激となり、その若手が世界に挑戦するモチベーションになると思います。
日本代表という気持ちで精一杯チャレンジしてきますので、ぜひ声援をお願いします”
2015年、ヤマハ発動機は、世界へ羽ばたくライダーの発掘・育成を目的に、「世界に続く道」の構築に着手した。その一つとして、全日本のロードとモトクロスに設立したのが若手育成を目指すユースチーム「YAMALUBE RACING TEAM」である。
モトクロスでは、ファーストステップに「全日本チャンピオンの育成」を掲げ、ユースチームを母体として、AMAで活躍したダグ・デュバック氏をパートナーに、全日本の若手クラスIA2に参戦しながら日米で合宿を重ね育成を進めてきた。
そして、次のステップアップの一つとして位置付けたのが「世界トップレベルへの挑戦」だ。
世界トップレベルに主戦場を移し、さらなる経験を積み、実力を養い、全日本でダントツに強いライダーや、世界のレースで活躍できるライダーの育成を目標とする。同時にそのチャレンジする姿そのものが、若手ヤマハライダーの目標となり、新たな競争とチャレンジャーを生み出すことを目指している。
オフロードコンペモデルの総需要が「5万台」規模で推移するアメリカ。全国に「走る」「遊ぶ」環境が整備され、週末になればさまざまなレベルのレースが行われる世界最大のモトクロス大国だ。このアメリカにおけるプロクラスとして、AMA Motocrossは1972年にスタートしている。
競技は、スタジアムなどに土砂を持ち込み、タイトターンとリズムセクションが主体のAMA Supercrossに対し、世界選手権や全日本選手権と同様、自然の地形を生かしたダイナミックなコースで行う伝統的なスタイル。アメリカのモトクロスシーンで双璧をなすAMA Supercrossとともに、国民に愛される人気のモータースポーツだ。
世界的な視野で見れば、AMA Supercrossが世界選手権であるのに対し、AMA Motocrossはあくまでもナショナル選手権である。それでも、世界選手権に並ぶトップクラスのシリーズとされているのは、モトクロス大国の中で這い上がってきたアメリカントップライダーたちが見せるパフォーマンスに他ならない。
クラスは最高峰の450MXと、若手中心の250MXで構成され、それぞれ30分+2周のレースが1大会で2回行われる。2018シーズンはアメリカ各地を舞台に5月19日から8月25日まで12大会が行われ、チャンピオンを決定する。