Rd.3 Thunder Valley

大会名称2018 Lucas Oil Pro Motocross Championship 第3戦
開催日2018年6月2日(土)
開催地Thunder Valley National/レイクウッド CO

負傷を抱え初コースへ挑戦し決勝進出、23/23位でチェッカー!

2018 Lucas Oil Pro Motocross Championship第3戦が6月2日、コロラド州サンダーバレーで開催された。このウィーク、渡辺祐介(3D Racing)は多くの困難に立ち向かうこととなった。

まず火曜日にペリス・レースウェイでのトレーニング中、小さなクラッシュながら左手親指を負傷してしまったのだ。アドバイサーのダグ・デュバックとともにスポーツドクターを訪れ、診察を受けたところ、数日間、ライディングは行わないようにとの診断を受けた。その後、木曜日に短いライディングで状態をチェックしたところ親指に激しい痛みが残っていたが、チームはサンダーバレー行きを決定。土曜日のプラクティスを走ることができるか様子を見ることになった。

もう一つは、今大会も渡辺はプレスデーに招待されたものの負傷を抱えていたため、コースを一度も走ることなく、土曜日のタイムドプラクティスに臨まなければならなかった。その予選は2回のタイムドプラクティスで行われるが、2回目はコースが荒れるため、通常は1回目のタイムの方がよい傾向にある。しかし渡辺は、初の走行ということで1回目のタイムドプラクティスでやるべきことが多くアタックが限られる状態にあった。

さらに、サンダーバレーのコースが標高5,676フィート(1,730メートル)の高地にあるが、これがマシンに影響をおよぼすだけでなく、ライダーの心肺機能への影響もあり、渡辺にとっては多くの高い壁が立ちはだかる状況でウィークを迎えたのだ。

まず最大の難関となる予選、渡辺はグレンヘレンの結果により、再び「A」グループで走行することとなった。まずはゆっくりとスタートし、コースに慣れることに専念。当初は苦労していたもののセッションが進むにつれて進歩を示し、ベストタイムを2分21秒9とし、34番手でセッションを終えた。

インターバルの間、チームはマッピングの調整を行い、渡辺とラインついて話し合うなど、可能な限りの修正を行った。この結果、2回目のプラクティスでタイムでは、2分16秒2までタイムを縮め、怪我と未知のコースを克服し総合28番手で3戦連続での決勝進出を確定した。

Moto 1

渡辺のスタートは27番手前後。その後オープニングラップでは、これまでと同様、大きく順位が入れ替わった。渡辺は親指を負傷し、初のコースでレースする不利な状況ではあったが、序盤から終盤まで力強いライディングを続け23番手まで挽回。さらに前を走るライダーにも接近したが、トップグループにラップされた後に大きくタイムロスし勝負できないまま23位でチェッカー。

ラップされる際とその後の走り方が課題となったが、23位はMoto1として今季最高の順位であり、約27分間、トップグループと同一周回を走るなどの、怪我や初のコースという状況も含め、大きな成果を残すこととなった。

Moto 2

続くMoto 2では、スタート時、1速のレスポンスが強力だったため(標高が高く出力が低下するため1速でスタート)、渡辺はスタート直後にフロントアップのミスをおかして遅れ、32番手前後で1周目を終えた。

それでも序盤からライディングは好調で、中盤までに22番手まで順位を上げるが、フィニッシュまで残り数周となったところで、ギャップに激しく着地し親指を痛めてしまう。さらにトップグループが渡辺をラップする際、そこに混じって走行していた23番手のザック・オズボーン(ハスクバーナ)にパスされ後退。自己タイとなる22位には届かず23位でチェッカーを受けることとなった。

Comment

渡辺祐介選手談(23/23位:総合24位)

「グレンヘレンのレースではよい感触だったので、この第3戦を楽しみにしていました。ところが大会の4日前に親指を怪我してしまい、標高が高いためにマシンのフィーリングが大きく変化してパワーをうまく引き出せず、ジャンプなどが難しい状況でした。このような中でも、予選を通り、決勝も完走できたことに満足しています」

ダグ・デュバック談(アドバイザー)

「今日のユースケのパフォーマンスにはとても満足しています。負傷しているにもかかわらず、また他にも困難があった中で力走し23/23位で終えました。モト2で良かった点は、トップグループにラップされるまで30分間走ったことです。重要なことはユースケが進歩を示し続けること。トップと同一周回でレースを終えるのも近いでしょうし、まもなくトップ20の中で走ることができるようになるでしょう」

Result

Moto 1

RankRiderMachineTime
1Justin CooperYamaha16 Laps
2Jeremy MartinHonda+04.242
3Alex MartinKTM+10.750
4Jordon SmithKTM+11.715
5Zachary OsborneHusqvarna+13.014
6Aaron PlessingerYamaha+13.676
7Austin ForknerKawasaki+19.402
8Garrett MarchbanksKawasaki+21.245
9Shane McElrathKTM+28.787
10Chase SextonHonda+35.136
23Yusuke WatanabeYamaha- 1 Lap

Moto 2

RankRiderMachineTime
1Jeremy MartinHonda16 Laps
2Alex MartinKTM+08.695
3Austin ForknerKawasaki+09.641
4Aaron PlessingerYamaha+10.102
5Jordon SmithKTM+11.950
6Chase SextonHonda+18.210
7RJ HampshireHonda+21.048
8Justin CooperYamaha+30.743
9Shane McElrathKTM+32.760
10Michael MosimanHusqvarna+34.403
23Yusuke WatanabeYamaha- 1 Lap

Point standings

250MX

RankRiderMachinePoints
1Jeremy MartinHonda129
2Aaron PlessingerYamaha121
3Alex MartinKTM116
4Zachary OsborneHusqvarna105
5Justin CooperYamaha98
6Jordon SmithKTM77
27Yusuke WatanabeYamaha0