Rd.2 Glen Helen

渡辺が25／22位を獲得、ポイント獲得まであとわずかに迫る

2018 Lucas Oil Pro Motocross Championshipの第2戦が5月26日、グレンヘレンで開催された。渡辺祐介（3D Racing）にとってこのコースは全日本参戦時代から走行経験があり、金曜日のプレスデーに参加し、新たに設定されたビッグジャンプに慣れる機会を得たことも相まって予選を28番手で通過。決勝では25／22位・総合24位を獲得し、ハングタウンでの開幕戦からさらに前進した姿を見せた。

ハングタウンで決勝に進み、リザルトを残した渡辺は、前回のBグループから250MXのトップライダーたちが参加するAグループで予選を走ることとなった。これにより、トップライダーのラインやブレーキングポイント、そして何よりもペースを体感することが可能となり、多くを経験しながら、最終的には前回の34番手を上回る28番手で決勝進出を果たした。

迎えたMoto1、渡辺はスタート直後に25番手前後につけると、オープニングラップを27番手で終える。前半はペースよく走行し何人かをパスすることに成功したが、スタートで遅れたトップライダーたちにラップされ、そこでペースを乱すなどポジションをアップできない状態が続いた。それでも終盤には立て直し、力走して25位でフィニッシュした。

続くMoto2では、スタートのリアクションタイムがよかったことで、渡辺は好スタートを切り、第1コーナーに15番手前後で進入する。しかし、オープニングラップでいくつかミスが重なり1周目を終え21番手となってしまう。その後はスタートで遅れたトップライダーの先行を許したが、力強いライディングで数人をパス。好調をキープしたまま周回を重ね一時は21番手に浮上した。

ところがダウンヒルからのコーナーでマシンをストップさせてしまう。これで再スタートする頃には背後に5人の集団に迫られるがこれを引き離してポジションをキープ。その後、最終ラップで1つ順位を落としたが、ポイント獲得に迫る22位でフィニッシュとなった。

今大会に向けて渡辺とチームは、ハングタウンの状況から「できるだけ長くトップライダーと同一周回を走る」という課題を持って臨んだ。これがライディングへの集中力を高めることとなり、ハングタウンでは約17分でラップされたが、グレンヘレンのMoto 1では21分、Moto 2では28分とその時間を大きく伸ばし、順位以上に大きな進歩を見せることとなった。

Comment

渡辺祐介選手談（25／22位：総合24位）

「グレンヘレンは、これまでもトレーニングをしてきたコースなので、どこまでできるかとても楽しみにしていました。ただ、コースにはビッグジャンプが加えられ、サンドセクションには人工のバンクがつくられるなど、トレーニング時に比べるとかなり変わっていました。そもそもグレンヘレンはとても難しいコースですが、ダグさんとのトレーニングがとても役立ったし、自分も進化していることが感じられ大きな励みになりました」

ダグ・デュバック談（アドバイザー）

「今回は、ユースケが正しい方向に進んでいることを確認できるレースになりました。彼は自信を深めており、レースではとても力強いライディングを見せてくれました。今後は、レース全体でのメンタル面にフォーカスしていくことになります。というのも、アメリカのコースは日本よりもはるかに長く、またレース時間も日本より長いため、最後まで集中して戦うには強いメンタルが必要だからです。今回は進歩を見せてくれたので、次回のコロラドも楽しみです」