Rd.10 Unadilla

難しいマディコンディションの中、21位と23位を獲得

ニューヨーク州ユナディアで開催されたシリーズ第10戦。土曜日の朝は雨に見舞われ、コースは難しいマディコンディションとなったが、そんな中でも渡辺祐介（3D Racing）は一日を通して力強いライディングを見せた。

渡辺は今週、タイムドプラクティスでAグループに組み込まれたが、これが好結果をもたらした。Bグループのセッションがスタートしたまさにその時雨が降りはじめ、その影響でラップタイムは遅くなったからだ。渡辺は最初のセッションでAグループの29番手。天候が悪化して行われた2回目のプラクティスは渡辺を含め多くのラップタイムが落ちたため、渡辺の予選順位は最初のタイムドセッションで獲得した29番手となった。

Moto 1

250クラスのライダーたちがスタートゲートに向かう時点でもコースの状態は悪かった。雨は午前中を通して降り続いたため、コースはマディとなりわだちも深く、何が起こるか予測不能な状態となっていた。渡辺は第1コーナーに20番手前後で進入。そこで危うくクラッシュしそうになったが、この1周目には多くのライダーが転倒、もしくは転倒しそうになっていた。さらにレースが進むにつれて、難しいコースコンディションのために順位は目まぐるしく変わっていった。

こうした中、渡辺は安定した走りでレース終盤までポイント獲得圏内の18番手を走行。ところが残り1周を示すホワイトフラッグが提示された直後、渡辺はコーナーで小さなクラッシュをしてしまう。これで、渡辺は再走するまでに4つポジションを落としてしまった。その後、渡辺は一つ順位を挽回したが21位でフィニッシュ。シーズン自己ベストとなるポジションにつけていただけに、残念な結果となった。

Moto 2

スタートまでに雨は止み、コースが回復する時間があったが、実際のコンディションはさらに難しいものになっていた。渡辺はスタートでリアホイールをスピンさせてしまい第1コーナーに25番手前後で進入する。

その後、渡辺はほぼレース全体を通して5人のグループでレースを展開。バトルを続けながら、渡辺は一時21番手まで順位を上げたが、終盤に入りショーン・マクラス（KTM）に抜かれて22番手とすると、さらにもうひとつ順位を落として23位でフィニッシュとなった。

Comment

渡辺祐介選手談（21／23位：総合24位）

「自分にとってこれが今年初のマディレースでした。Moto 1ではたくさんミスをしてしまいましたが、レースの中盤から終わりにかけて良いフィーリングで走れました。最終ラップにライン取りが悪くてスタックして21位。Moto 2では、深く長いわだちがたくさんあり、これに苦労しました。残りは2レース、ベストをつくします」

ダグ・デュバック談（アドバイサー）

「コース条件が非常に難しい状況の中で、ユースケが安定した結果を残したことはとても満足です。今日はいくつか小さなクラッシュをしたため、ポジションを落としてしまいましたが、全体を考えればよい一日でした。彼は腕の負傷からの回復を続けており、今日は一日を通して力強い走りを見せてくれました。ユースケは確実に速くなっており、残り2戦では今シーズン当初は勝負できなかったライバルたちにチャレンジしてくれることでしょう」