Rd.4 High Point

Moto 1で自己最高の22位を獲得するも、Moto 2はアクシデントでリタイア

6月16日、ペンシルバニア州マウントモーリスのハイポイント・レースウェイで行われたシリーズ第4戦。この大会に向け渡辺祐介（3D Racing）にまたしても試練が降りかかった。練習用バイクにエンジントラブルが発生し、渡辺は予定通りトレーニング行うことができなかったことだ。そしてもちろんこの大会も、渡辺は一度の走行経験もないままタイムドプラクティスに臨まなければならなかったが、4戦連続で決勝への扉を開くこととなった。

最初のタイムドプラクティスで渡辺は、深いわだちと粘りのある土の路面に加え、タイムを出さなければならないというプレッシャーによりなどにより腕上がりの症状が出てしまう。さらに今大会、怪我から復帰したライダーやなどライバルが増加したことも影響して28番手。そして腕に処置を行って迎えた2回目のセッションではその走りを改善したものの、渡辺は2つのグループ間で32番手となり、4戦連続での決勝進出を果たすこととなった。

Moto 1

予選32番手、グリッドは必然的に厳しいポジションとなり、Moto 1はアウト側にマシンを並べることとなった渡辺はスタートから後方となり、1周目を31番手で終える。それでも2周目に入り落ち着きを取り戻すと挽回を開始。レース終盤までに24番手まで順位を上げると、さらに力強い走りを継続し、今シーズンMoto 1では自己ベストとなる22位でフィニッシュした。

Moto 2

Moto 1での力走からが、今度のスタートはゲートから反応良く飛び出した渡辺は、第1コーナーにうまく飛び込み、オープニングラップを終え23番手とポイント圏内を視野に捉えた状態でレースをスタートする。しかし前方のライダーを捉えても、スタートで出遅れたトップライダーたちにかわされ、なかなかポジションを上げることができない。

それでもレースが中盤に入ると渡辺は、暑さで疲労した3人のライダーによるグループに接近しこれを猛チャージ。ところが不運にも渡辺の左手中指に石がヒットし、これで渡辺はリタイアを余儀なくされてしまう。メカニックエリアに戻って来た渡辺の手は、グローブの上からでもわかるほどに大きく腫れあがっており指の状態が心配されたが、レントゲンを確認した結果、骨折はないことがわかったが、シーズンベストにトライできるチャンスを失う悔しい結末なった。

Comment

渡辺祐介選手談（22位／DNF：総合30位）

「今回のコースはこれまで自分が見てきたもとのとは異なる種類のラフさがあり、とても難しかったですね。タイムドプラクティスで苦戦して、Moto 1のスタートはあまりうまくいきませんでしたが、レース終盤にはよい走りができて、Moto 2に向け十分な手応えを持って終えることができました。Moto 2のスタートはまずまずで、案の定ライディングもよかったのですが、レース中盤に石が指に当たりリタイアとなってしまいました。なかなかポイント獲得には届きませんが、次のレースも楽しみです」

ダグ・デュバック談（アドバイザー）

「Moto 2は、ユースケにとっても私自身にとっても非常に悔しいリタイアでした。というのも、初のトップ20フィニッシュを果たすチャンスだったし、実際ユースケはとても力強い走りで前方のライダーたちを追い上げていたからです。月曜日には医師のもとで治療を受けると同時に、来週のレースの準備に向け何が必要なのかを確認します」