Rd.8 Spring Creek

渡辺が怪我から復帰、Moto 1で自己最高の21位を獲得！

トレーニング中の負傷で過去3大会を欠場した渡辺祐介（3D Racing）が、ミネソタ州ミルヴィルで開催されたシリーズ第8戦スプリングクリークでレースに復帰した。腕の怪我はまだ完全には癒えていない中で、渡辺は大会を通して力強いライディングを見せた。

最初のタイムドプラクティスセッションで、渡辺は今シーズンこれまでの自己ベストとなる22番手につけた。この好結果には、日本国内のレースで長く渡辺のメカニックを務めてきた内山学がこのレースに駆けつけたことも一因となったようで、その表情は自信に溢れていた。2回目のタイムドプラクティスでは27番手だったが、1回目のセッションで記録したタイムにより、渡辺は26番手という今年のベストで決勝進出を果たした。

Moto 1

渡辺はすばらしいスタートを決めて21番手で1周目を終える。これは今シーズンのベストスタートだったが、怪我により長くレースを離れていたこともあり、序盤の2ラップの走りは芳しいものではなかった。それでも3ラップ目には落ち着きを取り戻し、その後、速いラップタイムを刻みはじめた。

レース中盤に20番手まで順位を上げると、その後もポジションをキープしたまま最終ラップに突入。ここで、このレースを制したアーロン・プレシンジャーが迫ってきたため、渡辺に「ブルーフラッグ」が提示されレコードラインを外したが、これをきっかけにそれまでレースを争っていたライダーにかわされてしまう。これにより渡辺は21位でフィニッシュとなり、初ポイントを逃してしまったが、渡辺にとってのベストリザルトとなった。

Moto 2

渡辺はこのレースでも再び見事なスタートを見せ、第1コーナーに上位で飛び込んで行った。ところがここで渡辺を不運が襲う。イン側にいたライダーがミスをおかし渡辺と接触し、これで渡辺は転倒してしまったのだ。マシンを起こして再走するまでに大きくタイムをロスした渡辺は40番手まで後退をしてしまう。しかし、そこから渡辺は力強いライディングで順位を上げ続け、最後は26位でチェッカーとなった。

Comment

渡辺祐介選手談（21／26位：総合24位）

「この復帰戦をすごく楽しみにしていました。それでも3レースを欠場したのでナーバスになっていたのも事実です。腕の怪我の状態は完璧ではありませんが、両モトとも完走できたのはよかったです。サンドセクションが非常に難しく、2回目の予選で苦戦しましたが、レースではダグさんのアドバイスが生きました」

ダグ・デュバック談（アドバイサー）

「全体として、今日は祐介のパフォーマンスにとてもすばらしいものでした。彼の腕はまだ100％ではありませんでしたが、なんと予選、決勝ともに今年最高の結果を残したのです。祐介は自信を取り戻したと思いますし、彼が信頼する内山氏がメカニックを務めたことで不安がなかったのでしょう。もうひとつよかった点は、祐介がトップグループにラップされたのはチェッカーフラッグまで残り半周だったことですが、これはトップグループと同一周回でレースを終える日もあとわずかということだと思います。私たちはこれからも努力を続けます。来週のワシューガルが楽しみです」