ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.07 6月25日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第7戦ダッチTT(オランダGP)
■開催日:2005年6月23日(木)フリー、24日(金)予選、25日(土)決勝
■開催地:オランダ/アッセン
CIRCUIT DATA
■開設:1955年
■コース長:6.027km
■レコードラップ:1分59秒472(2004年:V・ロッシ)
■ベストラップ:1分58秒758(2004年:V・ロッシ)
■2004年の優勝者:V・ロッシ
REPORT
伝統のダッチTTいよいよ開幕
アムステルダムとドイツ・ブレーメンのほぼ中間に位置するアッセンは、1949年の世界選手権開始から今も残っている唯一の開催地で、最も歴史のあるGPコースである。そしてレース名には歴史あるTT(ツーリストトロフィー)の名がつけられ「ダッチTT」となっており、今年2005年は第75回目を迎える。
現在の一部公道を使用するコースとなったのは1955年で、今もなおほぼ毎年改修が施され進歩を遂げているフラットなテクニカルコース。最近では、スタートライン前にランオフエリアを設けるというMotoGPの安全規格に対応するために、「Geert Timmer観客席」と名づけられた宙に浮いているように見える観客席を完成させるため、ここ数カ月工事が行われていた。その他に30メートルのコース短縮を含む2箇所のレイアウト修正が施された。またアッセンでは、ダッチウェザーと呼ばれる天候の急変が特色ため、天候の予測ができずレースの作戦がたてにくい。近くに宿泊施設が少なく、キャンプを楽しみながら観戦するファンが多い。
恒例通りダッチTTは6月最後の土曜が決勝となり、他のMotoGPとは少々異なるタイムスケジュールで行われる。木曜日、金曜日のプラクティスは、通常のタイムスケジュールだが、土曜の決勝日はウォームアップ走行が8時20分~10時05分にある。決勝は通常通り午後2時スタート。ロッシはこれまでダッチTTで4度優勝経験を持ち、エドワードもまたスーパーバイク世界選手権時代に3度の優勝経験があるため、アッセンでは表彰台ゲットを確信している。
COMMENT
V・ロッシ選手談 ー “特別なレース”
「前回カタルニアでのレースタイムは、昨年より40秒も速くなっていて、我々のセットアップ作業が信じられないほどの効果を出したと証明していると思う。またラスト3周でレコード更新となるファステストラップを出せたことは、ミシュランタイヤの素晴らしさだと思う。カタルニアの後の月曜日、シーズン後半に使うことを視野した新しいエンジンパーツをテストするなど、チームは常にマシンの開発に努力しているんだ。もちろん今回も表彰台を狙うけれど、自分の目的はチャンピオンシップで勝つことだからね。
最近の2レースは厳しいレース展開が続いたけれど、アッセンはまた違った意味で厳しいGP。他とは違う魅力あるバトルを見てもらえばいいなと思う。ジベルナウとメランドリは、二人とも速さを持っているし、彼らと競り合いになるのは見応えもあると思う。アッセンは、僕のお気に入りのコースの一つだし、他のGPとは異なる特別のレース。観客が多いし素晴らしい雰囲気がある。問題なのは天気だけかな。誰も雨が降るかどうかはわからないよね」
C・エドワーズ選手談 ー “挽回のきっかけに”
「これからの3レース、つまりアッセン、ドニントン、ラグナセカは、自分がこれまで成長してきたサーキットだから、とても楽しみにしているんだ。これまでの結果をみても分かるように、ヤマハはこれら3コースでも進歩を遂げるだろうと思う。だから確実にポイントを獲得したい。
前回のカタルニアで、セットアップとタイヤのコンビネーションを重点的に取り組むべきだと分かった。決勝で先頭集団に入れるように、予選でもいいグリッドを得なければならないけれどね。ル・マンでの自信を取り戻すためには、いい成績を残す必要があるが、それにはこのアッセンのコースは完璧だよ。スーパーバイク時代からたくさんのファンもいるし、観客席は熱狂するだろうね。自分としては、誰よりもアッセンのコースを分かっていると思うし、ぜひ期待して欲しい」