全日本トライアル選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.04 6月11日 中国
RACE DATA
■開催日:2017年6月11日
■開催地:鳥取県・HIROスポーツパーク
■観客:675人
■気温:24度
■天候:晴れ
■競技:12セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:5時間(12セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:黒山健一(ヤマハ)/17
REPORT
黒山健一、僅差で2位
全7戦の折り返し点となる第4戦を迎えた全日本トライアル選手権シリーズ。最高峰の国際A級スーパークラスにヤマハファクトリーレーシングチームから参戦する黒山健一(ゼッケン2)は新型エンジン搭載のニューマシン「TYS250Fi」で開幕2連勝し、第3戦は惜しくも2位となったが、タイトル争いのトップに立っていた。今回の第4戦中国大会は昨年と同じ会場である鳥取県のHIROスポーツパークで行われ、黒山は今季3勝目をめざして戦いに挑んだ。
競技は5時間の持ち時間で12セクションを2ラップした後、今回の出走15名中上位10名だけがより難易度の高い2つのスペシャル・セクション(SS)へと向かった。トライアル専用の山深い会場で岩場や急斜面に用意されたセクションはどれも難易度が高く、失敗=減点5となる恐れがあった。大会前日の夕方に少し雨が降ったものの路面の状態を悪化させるほどではなく、大会当日は雨の予報をくつがえして好天気となった。優勝争いは接戦となり、見るものを最後までハラハラドキドキさせた。
1ラップ目の第1セクションで黒山はセクションのテープに前輪が接触して減点1となったが、前大会のようにテープをたるませたとして減点5になることはなかった。ところが、次のセクションの大岩を上がるところでまさかの失敗。その後も勝負所の第6セクションはタイムオーバーで惜しくも減点5となった。第8セクションからは5連続クリーンと猛烈に追い上げた黒山だが、1ラップ終了時点の結果は野崎史高(ゼッケン3)と小川友幸(ゼッケン1)がともに減点10でトップに立ち、黒山は減点14で3番手となっていた。
続く2ラップ目は第2と第6セクションもクリーンする好調の黒山だったが、第8セクションは減点5。2ラップ終了した時点でトップの小川・減点16に対して、黒山・減点21は5点差で2番手。3番手の野崎には3点差をつけていた。黒山にもまだ逆転優勝の可能性がある状況で迎えたSSは、1つ目のSS-1でトップ小川との差が6点に開いてしまい、この時点で小川の1位と黒山の2位が決まった。しかし、最後のSS-2は黒山が見事にクリーン。小川は減点5となった。終わってみれば、その差わずか1点で2位となった黒山だが、クリーンの数は黒山が小川を上回る最多クリーン数をマークした。
第4戦終了現在のポイントランキングは、それぞれ2勝2敗の黒山と小川がともに74ポイントでトップに並んだが、最も新しい大会で優勝した小川が1位、黒山は2位となっている。タイトル争いは残り3戦でふりだしに戻った感じだが、好調なだけに王座奪還に闘志を燃やす黒山だ。
次回第5戦・北海道大会は7月16日、わっさむサーキットで行われる。
RESULT
RIDERS RANKING
COMMENT
黒山健一選手談(2位)
「勝てるチャンスは何度もあったのですが、それを自分のものにできなかったのは自分の実力のなさだと思っています。多くの反省点を踏まえなければならない、非常に悔しい試合をしてしまいました。これでポイントランキングは小川選手と同点に並んでしまいましたので、次戦の北海道大会からまた自分の走りを目指してがんばり、しっかりと戦いたいと思いますので応援よろしくお願いいたします」
木村治男監督談
「最終的には1点差で、終わってみればほとんど差がない結果でした。タイトル争いのポイント差は同ポイントで差がついていない状態ですから、ふりだしに戻っただけなので、決して負けてはいない。次の大会まで1ヵ月以上ありますから、車両はもちろん人間も仕上げてくれると思います。このまま目標に向かっていきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」