全日本ロードレース選手権 JSB1000
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどJSB1000に関する情報をお届けします。
Rd.06 10月18日 もてぎ
RACE DATA
■大会名称:2009全日本ロードレース選手権シリーズ第6戦
■カテゴリ:JSB1000クラス (第2レース結果)
■開催日:2009年10月18日(日)
■開催地:ツインリンクもてぎ(4.801km)
■観客数:16,500人(2日間合計) ■天候:晴れ ■コース:ドライ ■周回数:9周
■PP:酒井 大作(Suzuki/1分49秒660)
■FL:山口 辰也(Honda/1分50秒215)
REPORT
赤旗・中断での変則2レース制で
中須賀が2位表彰台を獲得!
赤旗・中断の波乱のレースで、YSP・レーシング・チームからYZF-R1を駆る中須賀克行が2位の表彰台を獲得。ランキングではトップから9ポイント差の2位に浮上。チャンピオン争いは、鈴鹿サーキットで行われる最終戦のMFJGPに持ち越された。
予選3番手から好スタートを切った中須賀は、酒井大作(スズキ)に次ぐ2番手でオープニングラップを終了。その後、酒井、中須賀、山口辰也(ホンダ)の3人がトップグループを形成してレースを展開する。しかし、13周目のヴィクトリーコーナーで転倒したマシンからオイルが洩れて赤旗・中断となった。
第2レースは、第1レース11周目の順位をスターティンググリッドに、9周で争われることになった。ここでも中須賀は好スタートを切って、オープニングラップを酒井に次ぐ2番手で終了する。中須賀は序盤から積極的に攻めトップを狙う。しかし、酒井の攻略には至らず、逆にペースアップを図る酒井に離され独走を許してしまう。
その後、中須賀の背後に山口、さらに柳川明(カワサキ)が接近。しかしこれを抑え切った中須賀は、2位でチェッカーを受けた。また、大崎誠之は6位でレースを終了。横江竜司は第1レースで転倒・リタイアとなった。
なお、5番手でゴールしたランキングリーダーの亀谷長純(ホンダ)がレース後の音量規制で失格となったことから、ポイントテーブルでは、トップの酒井(112)に続いて中須賀と柳川が103ポイントで2番手となった。中須賀は2レースで争われる最終戦MFJGP(11月1日決勝)で2年連続のチャンピオン獲得に挑む。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 酒井 大作 | ヨシムラスズキwithJOMO | Suzuki | 16'45.639 |
2 | 中須賀 克行 | YSP RacingTeam | Yamaha | 16'46.521 |
3 | 山口 辰也 | MuSASHiRTハルクプロ | Honda | 16'46.847 |
4 | 柳川 明 | TEAMGREEN | Kawasaki | 16'47.953 |
5 | 伊藤 真一 | KeihinKoharaR.T. | Honda | 16'53.612 |
6 | 大崎 誠之 | SP忠男レーシングチーム | Yamaha | 17'01.161 |
7 | 高橋 巧 | バーニングブラッドRT | Honda | 17'07.073 |
8 | 出口 修 | PLOTFAROパンテーラ | Suzuki | 17'07.474 |
9 | 清水 郁巳 | ホンダドリームR.T高崎B'WISER.T | Honda | 17'19.969 |
10 | 中村 知雅 | 中村エンジン研究所 | Honda | 17'23.628 |
11 | 井筒 仁康 | TRICK☆STARRACING | Kawasaki | 17'26.426 |
12 | 浜口 俊之 | BATTLE&Team橋本組 | Honda | 17'28.680 |
13 | 石川 朋之 | Z-TECHwithビジネスラリアート | Suzuki | 17'37.810 |
14 | 高田 速人 | TEAMN.K.B | Honda | 17'45.219 |
15 | 奈須 勉 | 奈須鈑金AS玉川・ボストン前橋店 | Honda | 17'47.744 |
16 | 原田 洋孝 | R.S.ガレージハラダ姫路 | Kawasaki | 17'48.036 |
17 | 井上 健志 | 炎R | Honda | 17'52.943 |
18 | 安藤 元之 | MOTO-ACE-TEAM! | Honda | 17'53.027 |
19 | 吉広 敦 | CLUBNEXT&中村Eng | Honda | 17'55.136 |
20 | 久保山 正朗 | Honda浜友会浜松エスカルゴ | Honda | 18'08.260 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 酒井 大作 | Suzuki | 112 |
2 | 中須賀 克行 | Yamaha | 103 |
3 | 柳川 明 | Kawasaki | 103 |
4 | 山口 辰也 | Honda | 97 |
5 | 大崎 誠之 | Yamaha | 97 |
6 | 亀谷 長純 | Honda | 94 |
7 | 伊藤 真一 | Honda | 79 |
8 | 高橋 巧 | Honda | 72 |
9 | 今野 由寛 | Suzuki | 55 |
10 | 西嶋 修 | Kawasaki | 38 |
11 | 横江 竜司 | Yamaha | 37 |
COMMENT
中須賀克行選手談(2位)
「赤旗中断は、第2レースに向けてマイナス要因が多かった。第1レースでは、スタートもうまく決めることができ、その後もいいペースで走れていた。パッシングポイントもいくつか決めていたのだが、それを試すこができずに赤旗中断となった。第2レースでもスタートは決まったが、すぐにマシンに違和感があって、スタートダッシュを決めることができなかった。酒井選手には逃げられたが、徹底的にレイトブレーキングを使って、なんとか山口選手を抑えることができた。今回は、これが精一杯だった」
山口創監督談(YSP東大宮マネージャー)
「ST600同様に、とても悔しいレースとなった。1本目に中須賀選手は非常に丁寧な走りで、ピッタリとトップをマークしてながらも20周のレースでの戦いを組み立てているように見え、これならいけるという感触を持っていた。そんななかで赤旗中断となり、正直どうなるものかと心配したが、さすがはディフェンディングチャンピオン。優勝こそ逃したものの、集中力を切らさず考えられる最高の走りを見せてくれたと思う。最終戦はもちろんチャンピオンの獲得を期待するが、その一方で、最高峰の迫力とファンを楽しませてくれるレースを見せてほしい。
また今回は多くのお客さまが応援に参加してくださったが、2人のライダーが素晴らしい走りを披露してくれたことで、レースの楽しさを感じてくださったと思う。今後も今回のようなレース観戦ツーリングを通して、レースの楽しさを広げていきたい」
平忠彦チームマネージャー談
「赤旗が提示されるまでは、マシンは安定していたし、中須賀選手もトップの酒井選手、3番手の山口選手と比較して集中した走りができていただけに残念。再スタートでの一番の問題は、中須賀選手がその集中力を保てるかということだったが、うまく自分をコントロールして、優勝は逃したが、後方からのプレッシャーを巧みにかわして2位を死守してくれた。本人がレースのなかで何をすべきかを考え、集中してミスなく走りきったとても素晴らしいレースだった。次回はチャンピオンがかかった大事なレース。ポイントはマシンのセッティングではあるが、多くのバックマーカーが発生することが予想され、どこをパッシングポイントにするかが重要になるだろう。そこで火・水・木でのメーカー合同テストからその辺りの検証をして、最終戦には万全の状態で臨みたい。最後に、多くのヤマハファンの方にサーキットに来ていただき、大きな声援をしていただければと思う」