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全日本モトクロス選手権 IA1

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどIA1に関する情報をお届けします。

Rd.09 10月10日 中国

RACE DATA

■大会名称:2010全日本モトクロス選手権第9戦中国大会
■カテゴリ:IA1クラス
■開催日:2010年10月10日(日)
■会場:広島県・世羅グリーンパーク弘楽園
■天候:晴れ ■観客:9,520人
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート

REPORT

成田が公式練習中に脛骨の骨折で決勝を欠場
釘村がヤマハトップの総合7位を獲得

チャンピオンに向けてトップを走り続けてきたYSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T.の成田亮が、マディコンディションで行われた公式練習で、壁に激突するアクシデントに見舞われた。その際に右足を強打し、そのまま救急車で病院へ。検査の結果、右足の脛骨(すね)の骨折が発覚。このため決勝の両ヒートを欠場、ランキングは今シーズン初めて首位を譲ることとなり3位に後退した。
併催されたIA2ではランキングトップの小島が第1ヒートで18位となったが、第2ヒートで優勝しトップを堅守。レディスでは安原が今季3度目の優勝を飾り、最終戦でのタイトル獲得に望みをつないだ。

今シーズンも第9戦を迎えた全日本は、IA1・2、そしてレディスとどのクラスでもチャンピオン争いが佳境に突入。加えて、土曜日の雨により、午前中はヘビーなマディだったが、好天と連続するセッション、そしてコース整備のため、レース毎にコンディションが変化する、見どころの多い大会となった。

IA1、ランキングトップの成田が不在のまま開催された第1ヒートは、ランキング争いを繰り広げる田中教世(カワサキ)が1周目を制し、これに小島庸平(スズキ)、増田一将(ホンダ)、平田優(ホンダ)、そしてMPDYの釘村太一が5番手で続く。
釘村は、2周目に熱田孝高(スズキ)にかわされて6番手に後退。その後は難しいコンディションの中でポジションをキープしながら、上位グループのペースについていく。しかし、5周目に新井宏彰(カワサキ)にかわされると、さらに2つポジションを落とし9番手に後退してしまう。終盤は安定した走りで順位を守り9位でフィニッシュした。
トップ争いは、序盤のポジションを守ってきた田中と小島、そして6番手から追い上げてきた熱田に絞られる。この中で熱田が上位2人を捉えトップに浮上。その後転倒で田中にトップを譲るが、再び抜きかえして優勝。2位は田中、3位は小島となった。ランキングは、順位こそ変動はなかったが、成田には優勝した熱田が8ポイント差、2位となった田中が18ポイント差に迫った。

続く第2ヒート。ホールショットは増田。しかし序盤で田中がトップに浮上し、これに増田、平田、辻健二郎(ホンダ)、溝口哲也(KTM)、そしてスタートで出遅れながらも1周目で大きく挽回した釘村が続く。
釘村は序盤に熱田、新井宏彰(カワサキ)にかわされて8番手に後退するが、上位陣のペースに食らいつく。中盤に入ると上位陣には離されるが、ラインを丁寧にトレースしながら安定した走りで順位を守ると、終盤にひとつ順位を上げ7位でフィニッシュ。総合7位という結果を残した。
上位陣は前半、田中、増田、平田の3人が抜け出してそれぞれ等間隔でレースを展開。しかし、後半に入ると徐々に田中が2人を引き離して単独トップに立ち、そのまま優勝。増田と平田の2位争いは、一時平田が接近する時間帯もあったが、増田が逃げ切って2位、平田が3位となった。

なお、ランキングは熱田が4位で18ポイント、田中が25ポイントを獲得したことにより熱田がトップ、田中がその熱田に3ポイント差で2位。欠場した成田は、熱田に10ポイント差で3位となり、開幕から守り続けてきたランキングトップの座を明け渡すことになった。

IA2では小島が第2ヒート優勝
最終戦でのタイトルへ前進!

激しいランキング争いが続くIA2。第1ヒートでは、ランキングトップの小島にマディコンディションが不運を呼ぶ。小島は4番手で第1コーナーを回る好スタートを切る。しかし1コーナーの手前で発生したクラッシュにより赤旗再スタートとなってしまう。続く2回目のスタート、小島は遅れさらにマディの中でスタックし、再スタートまでに1周遅れの状態となってしまう。
しかし、小島は諦めずに挽回を開始。途中でこのレースのベストラップを叩き出すなど、18位とし3ポイントを獲得してみせる。だたし、ランキング2位の勝谷武史(カワサキ)が4位となったことで2人の差は5ポイントまで接近することとなる。

第2ヒート、小島は第1ヒートの鬱憤を晴らすかのように、ホールショットでレースの主導権を掴む。ところがこれに勝谷と、深谷広一(ホンダ)がくらいつき、序盤は勝谷のプレッシャーを受け、中盤には深谷が2番手に上がり小島を追いつめる。それを小島は粘りの走りで耐えると、深谷が転倒して後退する。
しかし、一難去ってまた一難。再び勝谷の接近を許し、ラストラップには約1秒差となるが、小島はここでもプレッシャーはねのけて優勝。2位は勝谷、3位は深谷となり、これでポイント差を勝谷に8、深谷に12と広げることができたが、チャンピオン争いは大混戦のまま最終戦へ突入する。
なお、怪我から復帰したMPDYの尾崎友哉は、久々のレースで、かつ厳しいコンディションに苦戦し第1ヒート22位、第2ヒート15位となった。

安原が優勝、大逆転勝利へ後一戦

IA1・2と同じくヤマハライダーの安原さやがチャンピオン争いを繰り広げるレディスは、安原が優勝を逃した時点で益春菜(ホンダ)のチャンピオンが決定するという大一番となった。
注目のスタート、安原は5番手とするが、ホールショットの山本泉(ホンダ)をはじめ、益、鈴木沙耶(スズキ)といったライバルに先行を許す。しかし1周目にその益が転倒して後退。さらに2人をかわして2番手に浮上すると、山本もかわしトップに浮上する。
その後はバックマーカーが現れ、一本のラインの中でペースを掴むことができず、後方の追い上げを許してしまうが、ミスのない安原に対し難しいコンディションのなかで山本、益らにミスが発生。徐々に2番手以下との差を拡大し、後半には独走態勢を築くと、その後も安定した走りを続けた安原が今季3勝目を獲得。と同時に益のチャンピオンを阻止して、自身の大逆転勝利をかけて最終戦に向かう。

各クラスのチャンピオンが決定する最終戦は、スポーツランドSUGO(宮城県)で10月23・24日(決勝は24日/IAは24日のみ)に開催される。

RESULT RACE.1

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 熱田 孝高 Team SUZUKI Suzuki 33'56.921
2 田中 教世 グリーンクラブTEAMTAKASE Kawasaki 34'00.868
3 小島 庸平 Team SUZUKI Suzuki 34'13.095
4 平田 優 DreamHondaRTHIRATA Honda 34'17.570
5 新井 宏彰 K.R.T Kawasaki 34'30.681
6 増田 一将 DREAM Honda RT Masuda Honda 35'09.510
7 溝口 哲也 OrangeClubうず潮レーシング福山 KTM 35'32.776
8 納屋 望 住友ゴム工業 Honda 35'38.860
9 釘村太一 MPDY Yamaha 35'52.174
10 北居 良樹 SEKI Racing MotoRoman&KBF-RS Honda 36'01.997
11 沼田 誠司 グリーンクラブJUDFE MENT Kawasaki 36'17.666
12 辻 健二郎 ホンダドリームRT高浜 Honda 36'25.665
13 芹沢 直樹 TeamCarLife Honda 34'29.442(-1Lap)
14 片平 竜英 モトハウスレースチームwith elf Yamaha 35'28.440(-1Lap)
15 高濱 龍一郎 HRF TEAM HAMMERホンダ学園 Honda 35'55.176(-1Lap)
16 芹沢 翔悟 T.E.SPORT Honda 36'28.065(-1Lap)
17 池田 孝宏 Orange clubうず潮レーシング福山 KTM 34'26.430 (-2Laps)
18 中村 泰介 Yamaha 36'14.266(-2Laps)
19 鈴木 恵一 茨城土浦レーシング Yamaha 36'21.588 (-2Laps)
20 林 友太 レーシングチーム鷹 Yamaha 34'23.391(-3Laps)

RESULT RACE.2

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 田中 教世 グリーンクラブTEAMTAKASE Kawasaki 33'10.736
2 増田 一将 DREAM Honda RT Masuda Honda 33'20.826
3 平田 優 DreamHondaRTHIRATA Honda 33'26.447
4 熱田 孝高 Team SUZUKI Suzuki 34'11.342
5 溝口 哲也 OrangeClubうず潮レーシング福山 KTM 34'12.150
6 新井 宏彰 K.R.T Kawasaki 34'24.841
7 釘村太一 MPDY Yamaha 34'35.461
8 辻 健二郎 ホンダドリームRT高浜 Honda 34'40.799
9 沼田 誠司 グリーンクラブJUDFE MENT Kawasaki 33'12.323(-1Lap)
10 片平 竜英 モトハウスレースチームwith elf Yamaha 33'28.185(-1Lap)
11 芹沢 翔悟 T.E.SPORT Honda 33'43.919(-1Lap)
12 高濱 龍一郎 HRF TEAM HAMMERホンダ学園 Honda 33'59.990(-1Lap)
13 芹沢 直樹 TeamCarLife Honda 34'04.944(-1Lap)
14 池田 孝宏 Orange clubうず潮レーシング福山 KTM 34'44.749(-1Laps)
15 中村 泰介 Yamaha 34'51.267(-1Lap)
16 小島 庸平 Team SUZUKI Suzuki 33'14.895(-2Laps)
17 林 友太 レーシングチーム鷹 Yamaha 33'17.414(-2Laps)
18 馬渕 崇之 浜松MRC&Stab Blue Honda 34’31.458(-2Laps)
19 鈴木 恵一 茨城土浦レーシング Yamaha 34'49.645 (-2Laps)

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 熱田 孝高 Suzuki 314
2 田中 教世 Kaasaki 311
3 成田 亮 Yamaha 304
4 新井 宏彰 Kawasaki 271
5 小島 庸平 Suzuki 248
6 増田 一将 Honda 246
13 釘村太一 Yamaha 95
16 片平 竜英 Yamaha 74
19 中村 泰介 Yamaha 61
21 林 友太 Yamaha 38
30 鈴木 恵一 Yamaha 4

COMMENT

山崎光三監督(YSP広島高陽)

「約30人のYSPのお客さまをはじめ、会場に訪れた多くのファンの方が成田選手のチャンピオン争いを楽しみにきていただいたと思う。しかし今回は公式練習で怪我が発生。非常に残念な結果となった。だたし、レースは何が起こるかわからないものであり、今はただ早い回復を祈るだけだ。一方今回はIA1では釘村選手、IA2では小島選手、そしてレディスでは安原選手が、成田選手の分までがんばってくれた。なかでも小島選手は、第1ヒートこそ悔しい結果になったが、第2ヒートでは、とても見応えのあるレースをしてくれた。次のSUGOが最終戦となるが、チャンピオンや優勝を意識することなく全力を尽くして、素晴らしいレースを見せてもらいたい」

斉藤和幸 チーフエンジニア談

「ライダーが実力を出し切れず、また予想できないことが起こりうるのが、マディコンディション。そのなかで成田選手は、自分の力を発揮しながら、マディに臆することなく走れる選手ということで、我々も勝つつもりで臨んでいた。しかし予想は悪い方向へ行ってしまった。公式練習中、マシンもろとも壁に激突して右足を負傷。診断の結果、脛骨の骨折が判明した。この怪我に本人は“悔しい”“ファンのみんなに申し訳ない”と話しているし、我々スタッフも、駆けつけてくれた多くのファンには残念な結果となり申し訳ない気持ちで一杯だ」

IA2:小島太久摩選手談(18位/優勝:総合7位)

「名阪からチャンピオンを意識しすぎて、今回は20ポイントのリードを守る体制に入っていた。それのため第1ヒートは緊張とプレッシャーで、精神的にバランスを崩していたと思う。それが直接、スタックにつながったかと言えばそうではないが、無謀なラインに入ったことは、やはり気持ちに余裕がなかったのだと思う。第2ヒートは、第1ヒートの結果で吹っ切れた。チャンピオンではなく、勝つことにこだわって臨めたし、がむしゃらさと冷静さを、うまく使い分けることができた。それがこの成績につながった。本当にうれしい勝利だ。次は最終戦、泣いても笑っても今シーズン最後のレースとなる。集中して悔いを残さない全力のレースをしたい。そしてそれが勝利への一番の近道だと思う」

レディス:安原さや選手談(優勝)

「この広島は、絶対に負けられないレースであり、いろんなところで勝利宣言をしていたので勝ててすごくうれしい。緊張やプレッシャーがあると思っていたけど、意外と落ち着いてレースに臨めたのは良かった。レースはスタートでライバルたちから遅れたが、益選手の転倒を機に前に出て、さらに山本選手もかわしトップへ。その後は、周回遅れのオーバーテイクに集中できたし、益選手をはじめとするライバルのポジションもよく見え、とても落ち着いてレースができた。次のSUGOも絶対に勝たなければならないけど、チャンピオンを意識するのではなく、まだやったことのない連勝を達成するくらいの気持ちで、レースに臨みたい」

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