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アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.01 3月8-10日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:2019アジアロードレース選手権第1戦マレーシア
■カテゴリ:ASB1000、SS600、AP250
■会場:マレーシア セパン・インターナショナル・サーキット(5.548km)

【レース1】
■開催日:2019年3月9日(土)
■コースコンディション:ドライ

ASB1000クラス
■周回数:11周
■PP: #100 Thitipong Warokorn(2'05.505/Kawasaki)
■FL: #25 Azlan Shah Kamaruzaman(2'06.319/BMW)

SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #77 Muhamad Adam Mohd. Norrodin(2'10.021/Yamaha)
■FL: #26 Peerapong Boonlert(2'10.433/Yamaha)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #44 Muklada Sarapuech (2'24.783/Honda)
■FL: #108 Andy Muhammad Fadly(2'24.899/Kawasaki)

【レース2】
■開催日:2019年3月10日(日)
■コースコンディション:ドライ/ウエット

ASB1000クラス
■周回数:11周
■PP: #100 Thitipong Warokorn(2'05.505/Kawasaki)
■FL: #83 Farid Badrul Hisham(2'23.446/BMW)

SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #77 Muhamad Adam Mohd. Norrodin(2'10.021/Yamaha)
■FL: #77 Muhamad Adam Mohd. Norrodin(2'10.342/Yamaha)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #44 Muklada Sarapuech (2'24.783/Honda)
■FL: #108 Andy Muhammad Fadly(2'24.899/Kawasaki)

REPORT

ASB1000:パークスがレース1、伊藤がレース2で3位表彰台を獲得

2019シーズンがマレーシアのセパン・サーキットで開幕。新たに最高峰クラスとなったASB1000に、YAMAHA RACING TEAM ASEANから#23ブロック・パークスと#76伊藤勇樹、Yamaha Thailand Racing Teamから昨年のSS600チャンピオンである#56ラタポン・ウィライローと、2016年のAP250チャンピオンである#24アピワット・ウォンタナノンの4人が、アジア・パシフィックエリア最強ライダーを決める戦いに挑んだ。結果はレース1で#23パークスが3位、レース2では#76伊藤が3位を獲得。初代チャンピオンに向け幸先の良いスタートを切った。

Race 1:パークスがデビュー戦で3位表彰台、伊藤は転倒リタイア

ウィークで好スタートを切ったのが#23パークスだ。初日のフリープラクティスで総合トップのタイムをマークすると、予選ではセッション後半に転倒しながらもヤマハ勢トップの6番手を獲得。これにチームメイトの#76伊藤が7番手、#24ウォンタナノンが8番手、#56ウィライローが10番手で続いた。

こうして迎えたレース1は、灼熱の太陽が照りつける中でスタートした。1周目は#24ウォンタナノンが好スタートから3番手につけると、その後方5-7番手に#23パークス、#56ラタポン、そして#76伊藤が続き、それぞれがトップを狙えるポジションからレースをスタート。トップ2の#100Thitipong Warokorn(Kawasaki)と#25Azlan Shah Kamaruzaman(BMW)が序盤からハイペースをキープしたことで少しずつその差が開いていった。それでも4周目に4番手の#21Md Zaqhwan Zaidi(Honda)がコースアウトしたことで順位を上げた#23パークスが一気にペースアップし、#24ウォンタナノンを捉え3番手に浮上した。

#76伊藤は#23パークスとほぼ同じペースで5番手まで上がったが5周目に転倒してリタイアとなった。また#24ウォンタナノンも後半に入ったところでペースを落として表彰台争いから脱落してしまう。

#23パークスは、上位陣と同じ2分6秒台をマークするなどポジションをキープし3位でチェッカー。初レースで表彰台を獲得する幸先の良いスタートを切った。#24ウォンタナノンは5位入賞、#56ウィライローは9位でチェッカーを受けた。なお、優勝は#25 Kamaruzaman、2位が#100 Warokorn。

Race 2:雨のセパンで伊藤が3位表彰台、パークスは5位

SS600のレース2までは、強烈な日差しと暑さがサーキット全体を包んでいたが、ASB1000のスタート進行直前、突然雨が降り出しウエットレースへ。この急激なコンディションの変化に対応したのが#76伊藤だった。7番グリッドからスタートダッシュを決めてトップへ、これに#24ウォンタナノンが続く。ところが局地的な降雨であったためヘビーレインの場所もあれば、ドライの場所もあるトリッキーなコンディションも影響して、1周目のうちにポジションが大きく変化した。

これでトップに立った#83 Farid Badrul Hisham(BMW)が、苦労する他のライダーを尻目に速いペースで独走体制を築いた。そして後方では#76伊藤が奮闘して3周目には2番手とするが、4周目に#83Hishamが転倒したことで#76伊藤はトップに浮上する。

しかしライバルたちも黙ってはいない。#76伊藤は後方に2秒以上の差を持っていたが、ライバルもリスクをおかしてプッシュ。#76伊藤のタイヤが消耗していたこともあり、5周目を終え3台の2番手グループとの差は1.4秒、6周目を終えると1.2秒とどんどんその差が縮まっていった。そして9周目に#21 Zaidiに逆転を許すと、10周目には#100 Warokornにかわされるなどポジションを落としてしまう。それでも最後まで粘り強く走った#76伊藤は3位表彰台を獲得。レース1の雪辱を果たした。

一方の#23パークスは、スタートで大きく後退して11番手から追い上げとなる。それでも難しいコンディションの中で着実にポジションを回復し、また上位の転倒も手伝って中盤までに6番手まで回復。その後は#24ウォンタナノンの後方でレースを進めた。そして終盤に上位のライバルが転倒したことでポジションアップ。最後は#24ウォンタナノンが4位、#23パークスは5位でチェッカーを受けた。また#56ウィライローは7位となっている。

SS600
Race 1:ブーンレットが初優勝、カスマユディンは2位でSS600初表彰台

ベテランから若手中心にシフトしたSS600には、ヤマハから3人ライダーがエントリー。フリープラクティスで総合トップ、予選2番手と安定した強さを見せたYamaha Thailand Racing Teamの#26ピラポン・ブーンレット。HONG LEONG YAMAHA MALAYSIAからは予選3番手の#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディンと、予選5番手の#50 アハマド・アフィフ・アムランが出場。SS600の連覇を目指すヤマハにとって強力な3ライダーが揃った。

14台によるレース1は、#127カスマユディンが抜群のスタートでホールショットを決めるが2番手につけた#26ブーンレットが、オープニングラップ中に#127カスマユディンを捉えてトップに立ち、R6のワンツー体制で1周目を終える。

序盤、2人の後方には4台がついてきたが、2分11秒台を刻むライバルに対し、2人は10秒後半のペースを守り中盤までに約1秒のアドバンテージを築いた。中盤に入ると2番手グループもペースを上げてきたが、それを寄せ付けず2人で優勝争いを繰り広げた。そして8周目に#26ピラポンがファステストラップを叩き出して#127カスマユディンを突き放すとそのまま逃げ切り、SS600のデビューレースでARRC初表彰台&初優勝。#127カスマユディンもSS600で初の表彰台となる2位を獲得し、ヤマハのSS600連覇に向け最高のスタートをきった。

Race 2:ブーンレットが完全勝利、カスマユディンも3位表彰台

レース2も#26ブーンレット、#127カスマユディンが強さを発揮し、レース1と同様に1周目からワンツー体制を築く。さらに5番手には、#50 アムランが続いたが2周目に転倒リタイアとなってしまった。

序盤のトップ争いは僅差で4台が連なる状況。安定して走る#26ブーンレットに対し、#127カスマユディンは3周目に4番手まで後退するが、4周目の1コーナーのインに飛びこみで3番手とすると、5周目の1コーナーで再びインに飛び込んで2番手に上がり、再び#26ブーンレットを追っていく。

一方の#26ブーンレットは、後方の3台が2分10秒後半〜11秒台前半のペースであるのに対して、コンスタントに2分10秒後半で周回し、後方との差を確実に開いていった。そしてレース終盤、盤石の#26ブーンレットに対し#127カスマユディンがコースアウトし5番手まで後退、表彰台獲得が危ぶまれる状況となった。しかし#127カスマユディンは諦めることなくマシンをプッシュ、ラストラップで挽回して3位でチェッカーを受け連続表彰台を獲得した。

#26ブーンレットは、その後も危なげない走りでチェッカーを受けてパーフェクトウィン。ヤマハのSS600連覇に向け最高のスタートを切った。

AP250
Race 1:ファエロズィがヤマハ最上位となる5位を獲得

新型YZF-R25にとってARRCでの初レースとなった開幕戦、YAMAHA Racing Indonesiaからは、バレンティーノ・ロッシが主宰する「VR46 Riders Academy」のトレーニングプログラム「The Master Camp」参加経験を持つ#36 ムハマッド・ファエロズィと#96 アンギー・スティアワン。Yamaha Thailand Racing Teamから#56 サワポル・ニンラポンと#86 スッティパット・パッチャリートがエントリーした。

ウィーク初日のフリープラクティス、そして予選と4人は厳しい状況に立たされてきたが、このレース1では#36ファエロズィが上位でライバルと激しくわたりあった。#36ファエロズィは1周目を8番手、トップグループの5人には離されたが、第2グループの中でポジションをキープ、トップグループの1人がリタイアしたことから5位争いを展開した。バトルは周回ごとに順位を入れ替える激しいものとなったが、最終ラップの最終コーナーでライバルを抑え5位入賞を果たした。

また#96 スティアワンは13位、#56 ニンラポンは17位、ヤマハ勢予選トップの6番手で決勝を迎えた#86パッチャリートはリタイアとなった。

Race 2:ファエロズィが表彰台争いの末5位

ライバルが強さを発揮する中、レース2も#36ファエロズィが気を吐いた。ヤマハ勢トップの5番手で1周目を終えるとレース1同様に5位を争う第2グループでレースを進め、さらに前をいく4番手の#198 Awhin Sanjaya(ホンダ)を追撃し、上位陣に何か起これば表彰台も見えてくるポジションをキープした。

中盤に入ると#36ファエロズィのペースが上がり4番手との差が徐々に詰まっていった。さらに終盤にはトップグループのライダーが脱落したこともあり、#36ファエロズィは前をいく#198 Sanjaya、後方の#37 Aiki Iyoshi(Kawasaki)と表彰台をかけたバトルを展開。しかし、最後は一歩及ばず5位となり表彰台を逃したが、新型R25のポテンシャルとともに、表彰台への可能性を示すこととなった。

なお、#96 スティアワンは9位、#56 ニンラポンは12位、#86パッチャリートは一時6番手を走行したが、終盤に転倒してリタイアとなった。

UB150
Race 1:カイル・パスが優勝、ヤマハライダーが表彰台を独占

従来はここセパンサーキットでのレースは、ショートカットされたコースで行われてきたUB150。今大会からフルコースとなり6周という少ない周回数で行われた。ヤマハからは、Yamaha Racing Indonesiaの#89 ワヒュー・ヌゴロホと、現在は欧州のスーパースポーツ300世界選手権に参戦中のガラン・ヘンドラ・プラタマの弟である#570 アルディー・サティア・マヘンドラが出場。また今年からフル参戦を開始するUMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMからは、#123 マッキンリー・カイル・パスと#17 マサト・フェルナンドがエントリーした。

レースは序盤のうちに8台のトップグループが形成されたが、ヤマハ最年少・13歳の#570 マヘンドラをはじめ、#123 カイル・パス、#17 フェルナンドを含むヤマハライダーがバトルを展開。この中で#123 カイル・パスがライバルを抑えて優勝。#17 フェルナンドが5位、#570 マヘンドラが7位となったほか、ヤマハユーザーが2・3位に入り表彰台を独占した。

Race 2:フェルナンドが優勝、カイル・パスも3位獲得

#570 マヘンドラ、#123 カイル・パス、#17 フェルナンド、#89 ヌゴロホの全員が、序盤の内に絞られた8台のトップグループに入りレースを展開。小競り合いを続け順位を入れ替えながらのバトルは、終盤に入るといっそう激しくなっていった。この中で#570 マヘンドラ、#89 ヌゴロホが他車との接触などで後退してしまう。

そして最終ラップ、生き残ったフィリピンの#123 カイル・パス、#17 フェルナンドが最終コーナーで勝負。ここで勝利を掴んだのが#17 フェルナンド。さらに#123 カイル・パスも3位に入りUMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAMが再び2つの表彰台をゲットし、開幕戦を圧勝で終えた。

ASB1000 RESULT Race.1

ASB1000 RESULT Race.2

ASB1000 RIDERS RANKING

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

Race 1

YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#23ブロック・パークス(ASB1000:3位)

「予選でクラッシュし6番グリッドとなったため、決勝ではここまで好調のライバル、#25 Azlan Shah Kamaruzamanや#100 Thitipong Warokornに近いポジションにつけることが重要だと考えていました。しかし残念ながらスタートで理想的なポジションを確保できず追い上げのレースになったのですが、トップ2とのギャップが大きく3位が精一杯でした。それでも初のレースで表彰台を獲得できたのはよかったし、今日の情報を生かして明日のレースに向けた改善も行えます。レース2では再び表彰台に立つこと、勝利することが目標です」

#76伊藤勇樹(ASB1000:DNF)

「予選では、フリーでタイヤを温存し上位をキープする作戦でしたが、ライバルが好調だったこと、自分の力不足もあり7番手となりました。レース1では、スタート直後の1コーナーこそ2番手でしたが、ポジションどりでミスがあり順位を落として1周目が7番手。さらに序盤からトップ2のペースが速かったこともあり、まずは3番手のアピワット選手に照準を合わせレースを進めました。前にパークス選手がいたので、それを追いかけ5番手まで上がり3位争いが見えたのですが、少し無理をしていたこともあって転倒してしまいました。ノーポイントはとても残念ですが、課題もわかったので改善し、レース2ではもっと状態を上げ表彰台を狙います」

倉田幸彦チームマネージャー

「パークス選手は6番グリッドから追い上げる苦しい展開となりました。チームの目標である勝利に届かなかったのは残念ですが、最終的に3位表彰台でまとめてたのはさすがだし、チームとしても悲観的な順位ではないと思っています。一方の伊藤選手は転倒リタイアとなりました。パークス選手とともに追い上げ、7番手から5番手としてこれからというところだったので残念な結果です。しかし両ライダーともに課題は理解しているので、レース2では優勝、そしてダブルポディウムを目指ししっかり改善を図ります」

Yamaha Thailand Racing Team
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:優勝)

「今日の勝利は、Yamaha Thailand Racing Teamのみんなや家族のサポートのおかげです。とても感謝しています。このサーキットはとても長く、暑いコンディションということもあり、タイヤマネジメントがとても重要だと考えていました。そのため事前テストからライディングスタイルを模索してきたのですが、それがうまく機能して優勝できたのだと思います。これは2015年、AP250でデビューして以来初の表彰台、そして初優勝なので、とてもうれしいのですが、今年の目標はチャンピオン。そのためにもレース2では連勝を目指します!」

Theerapong Opaskornkulチームマネージャー

「ピラポン選手はYamaha Thailand Racing Teamの中でも大きな可能性を秘めた才能ある若手ライダーです。過去には日本で修行し、Master Campに参加するなど多くを学び成長を続けてきました。しかしフル参戦した2015、2017、2018年のARRCでは、表彰台を獲得したことはありませんでした。そしてこの開幕戦、ついに優勝して表彰台を獲得、才能が開花したのです。レース1では、素晴らしいタイヤマネジメンを見せて独走で優勝しましたが、これまでの成果が出たものと思います。今年の彼の目標はチャンピオン獲得です。チームも彼の目標を達成を全力サポートします」

Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:2位)

「昨年からフル参戦しているSS600では、予選・決勝でもトップ3に入ったことがありませんでした。しかしこの開幕戦では、予選3番手、レース1では2位表彰台ととてもすばらしい成績を獲得できました。夜遅くまで作業してくれたチーム、そしてヤマハに感謝の気持ちでいっぱいです。今日は#26ピラポン選手を追いかける展開でペースが同じこともわかったので、安定した走りでミスを減らしていけばチャンスはあることがわかりました。明日ももちろん表彰台を狙いますが、今度は優勝で開幕戦を締めくくりたいと思います」

Sean Wong Hong Siongチームマネージャー

「チームにとって、とてもすばらしいシーズンのスタートになりました。レースでは好スタートから、#26ピラポン選手を追いかけるレースとなりました。終盤まで食らいつきバトルを展開しましたが、#26ピラポン選手のペースについていくことができず2位。それでも彼にとって初となるSS600の表彰台でもあり十分な成績です。レース2の目標は勝利ですが、そのためにはセクター1と4の改善が必要だと考えています。チームで知恵を出し合って勝利を目指し全力を尽くします」

UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAM
#123 マッキンリー・カイル・パス(UB150:優勝)

「優勝でレース1を終えることができてとてもうれしいし、ARRCというハイレベルなレースでの勝利を誇りに思います。レースはライバルがとても多くタフな展開となりました。バトルは最終ラップの最終コーナーまで続きましたが、そこで前に出ることができたのが勝因です。レース2も優勝を目指し全力を尽くします」

Cornista Jordan Aチームマネージャー

「非常にすばらしい結果であり、ARRC初のフル参戦となるチームにとってこの勝利はとても大きなものとなりました。もちろん、シリーズチャンピオンの獲得を目指すライダーにとってもとても重要な勝利になったことは間違いありません。レース2ももちろんチーム一丸となって表彰台と勝利を目指します」

Race 2

YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#76伊藤勇樹(ASB1000:3位)

「R1でのウエットレースの経験がなく不安もありましたが、雨が得意ということで、コンディション変化をチャンスと捉え序盤からプッシュしました。前半はドライとウエットが入り混じった状況で、ウエットは慎重に、ドライは全力でと切り変えながら走ったことと、前のライダーが転倒したこともあってトップでレースを進めることができました。しかし後半はトラブルがあり、ドライで攻めたことによるタイヤの消耗もあり順位を落としましたが、その中で表彰台に立てたことは本当によかったし自信にもなりました。次のオーストラリアは昨年R6で優勝しているサーキットなので、今年はR1で優勝を狙います」

#23ブロック・パークス(ASB1000:5位)

「ダンロップのウエットタイヤを使いセパンでレースをするのは初めてだったし、セッティングもドライを見据えてのものだったのでとにかく苦労したレースでした。実際に多くのライダーがクラッシュしていますし、スピンも多く車体が振られる状況で、クラッシュしないように心がけながら、少しでも順位を上げて終わることに集中しました。またスタートでミスがあったことも敗因の一つですね。次回のオーストラリアはホームレースになりますが実は新しいサーキットで経験がありません。それでもやはり勝つことが目標なのでしっかりと準備して臨みます」

倉田幸彦チームマネージャー

「突然コンディションが変化したわけですが、ライダーにとっては耐えるレースになったと思います。その中で伊藤選手は逆にコンディションの変化をポジティブに捉え、マシンをプッシュして表彰台を狙い、3位を獲得してくれました。これで本人もホッとしたと思いますし、シーズンのスタートとしても気持ちよく終われたと思います。パークス選手はスタートでのミスが最後まで響きましたが、そこからしっかりと追い上げて5位としっかり仕事をしてくれました。チームとしては2人が表彰台に立ってチームとしてのポテンシャルを証明できましたが、ライバルが強力であることもわかったので、これからはもっと戦えるようにベースアップをすることが課題です」

Yamaha Thailand Racing Team
#26ピラポン・ブーンレット(SS600:優勝)

「MotoGPも開催される国際的なサーキットで、しかもSS600の初戦で両レースともに優勝できたことは本当に幸せですし、忘れられない勝利となりました。レース2はレース1以上に気温が上がり、各コーナーのスライド量も多くとても難しいレースでした。後方のライダーのことよりも、自分の走りに集中して安定感を重視したのですが、これが勝因だと思っています。次回のオーストラリアは、昨年のレースで多くを学びましたが、今年はR6でのレースとなりまた異なる走りをしなければならないと思いますので、ウィークではしっかり仕事をして自信をつけ再び両レースでの勝利を目指します」

Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support

「ピラポン選手はチームにとって今年初の完全勝利をもたらしてくれました。ここまでARRCを中心に経験を積んできた成果が花開いたと感じています。ピラポン選手はこれからもっと強くなっていくはずです。オーストラリアでももちろん勝利を目指し、チャンピオンに向かって突き進んでいけるようサポートしていきます」

Hong Leong Yamaha Malaysia
#127カスマ・ダニエル・ビン・カスマユディン(SS600:3位)

「昨年は一度も表彰台に立っておらず6位が最高だったことを考えると、両レースで表彰台を獲得できたことは本当にすばらしくうれしい結果です。レースでは後半、シフトダウンのミスでコースアウトして5番手まで順位を落としました。しかし諦めることなく残り2周を全力でプッシュしライバルをかわし表彰台を獲得できました。次戦は出場できませんが、タイでは優勝を獲得できるようにばんがります」

Sean Wong Hong Siongチームマネージャー

「再びカスマ選手が激しいバトルの末に表彰台を獲得。改めて最高のスタートを切ることができました。アフィフ選手は序盤でクラッシュしてしまいましたが、レース1からマシンを改善したこともありトップグループの後方につける走りを見せてくれてチーム全体が上昇傾向にあります。残念ながら次戦のオーストラリアにカスマ選手は参戦できないため、代役のライダーが参戦することとなりますが、オーストラリアはチームと非常に相性のよいサーキットなので、歩みを止めることなくさらに上を目指していきます」

UMA RACING YAMAHA PHILIPPINES TEAM

#17 マサト・フェルナンド(UB150:優勝)

「とてもすばらいレースでした。最高の勝利です。レース1で悔しい思いをし、このレースでは優勝を狙っていたで本当にうれしいです。最初のレースで感じたのは、UB150は強力なライバルがたくさんいて非常に厳しいクラスであること。レース2では彼らに負けないように自分を信じて走りました。次のレースも最善の準備をして再び勝利を目指します」

#123 マッキンリー・カイル・パス(UB150:3位)

「レース2はさらにタフな戦いになりました。ライバルたちもマシンもレース1の経験を糧にさらに強くなっていたのです。自分も再び表彰台に立てるように、レース1以上にハードに戦いましたが優勝に届かず残念です。今回の経験をもとに、ジムやサーキットでトレーニングを行い、次戦で再び勝てるように準備します」

Cornista Jordan Aチームマネージャー

「レース2でも勝利を獲得できてとてもうれしく思います。期待していたワンツーフィニッシュは実現できませんでしたが、1位、3位と2人が表彰台に立ってくれたことはよかったです。オーストラリアはUB150が行われないので、次回はタイになりますが、そこでも勝利を目指しチャンピオン獲得に向けて最善を尽くします」

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