AMAモトクロス
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Rd.10 8月21日 バッズクリーク
SUMMARY
Monster Energy Yamaha Star Racingのイーライ・トマックが、バッズクリーク・モトクロスパークで今シーズン11回目のMoto優勝を果たして総合2位(1/5位)とし、レッドプレートを取り戻した。トマックは、AMAモトクロス選手権の450MXでランキング2位と1ポイント差の首位につけている。チームメイトのクリスチャン・クレイグは総合6位(5/7位)、ディラン・フェランディスはMoto1で6位となったものの、Moto2では他のライダーとの衝突によりリタイアし、総合12位(6-37)に終わった。
250MXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのジャスティン・クーパーが総合5位(9/4位)に入ったほか、ネイト・スラッシャーはクーパーに続く総合6位(7/6位)、新人のギエム・ファレスは米国でのレース初参加で奮闘し、6/13位で総合9位に入った。
RACE DATA
2022 AMAモトクロス選手権 第10戦バッズクリーク
開催日:2022年8月20日(土)
開催地:メリーランド州メカニクスビル
会場:バッズクリーク・モトクロスパーク
REPORT
450MX
トマックがバッズクリークでランキングトップを奪還
メリーランド州メカニクスビルにあるコースは、スタートがすべてであることがわかっている。朝の予選で3番手となったトマックは、ゲート選択が奏功し、トップ3スタートを見せたトマックは、2周目に2番手に上がると、レースリーダーに照準を合わせ、その2周後に追い抜きを見せる。トップに立ったトマックは、後続とのギャップを拡大し、2番手に13.5秒の大差をつけて今シーズン11回目のMoto優勝を果たした。
Moto2のスタートはMoto1の再現とはならず、トマックは9番手につける。このコースでは追い抜きのチャンスが多くはなく、5番手まで上がってフィニッシュしたトマックは、1ポイント差でランキング首位を奪還した。
クレイグは予選セッションを7番手で終えると、Moto1では7番手スタートを見せる。ヤマハYZ450Fを駆って速さを維持するクレイグは、レース終了までに5番手まで順位を上げてフィニッシュした。Moto2のスタートではやや遅れて8番手につけたクレイグ。チャレンジングなコンディションのもとでひとつ順位を上げて7位でフィニッシュ。総合6位となった。
負傷欠場から復帰してわずか1レースしかしていないフェランディスは、両Motoでの成績をまとめることに集中した。昨年のバッズクリークの優勝者であるフェランディスは、コースを熟知しており、それを活用したいと考えていた。予選では5番手に入ったが、Moto1では思うようなスタートができず、第1ターンを13番手で抜ける。追い上げを開始したフェランディスは4周目終了までにトップ10圏内に入り、さらに数周後には6番手に上がると、その順位のままフィニッシュした。
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing 250のライダー3人がトップ10フィニッシュ
モトクロス・オブ・ネイションズの米国チームのMX2ライダーに選ばれたクーパーだったが、体調が思わしくなく、週の殆どでバイクに乗ることができなかった。しかし、予選では2番手とし、Moto1ではトップ5スタートをしっかり決めたが、不運にもオープニングラップに他のライダーと絡んで転倒してしまう。これにより33番手からの追い上げを余儀なくされたクーパーは、ライダーたちを着々と抜き去り、17周のレースで9位まで上がったところでチェッカーを受けた。
Moto2でクーパーは、シーズン7回目となるホールショットを奪い、後続のライダーたちを抑えて5周に渡ってレースをリードし、その後、首位の座を明け渡してしまう。その後も激戦を続けたが、Moto1でエネルギーを消耗していたこともあり、4位でチェッカーを受け、総合5位となった。
2021年は負傷により、バッズクリーク初参加となったスラッシャーは、予選を利用してコースの習熟に努めながら、9番手。Moto1は好スタートを決めて5番手につけ、先頭グループにとどまったが、2周目にクラッシュし11番手まで後退してしまう。それでも残りの周回を集中した走りで追い上げて7位でレースを終えた。Moto2ではスタートを改善して8番手につけると、一貫した走りを見せて6位でフィニッシュし、総合6位となった。
スペイン人ライダー、ファレスは今週、チームからレース参加の打診を受け、わずかの時間バイクに乗っただけでバッズクリークにやって来た。予選は10番手、Moto1では9番手でスタートし数周後にはトップ5圏内に入ると、後続へのギャップを築き、6位で最初のレースを終えた。Moto2では10番手スタートから順位を上げはじめたが、転倒して13番手まで後退。その順位のままフィニッシュし、総合9位となった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームは8月27日土曜日、インディアナ州インディアナポリス郊外のアイアンマン・レースウェイで開催されるAMAモトクロス選手権・第11戦に臨む。
Moto2では、11番手とスタートで出遅れた再びチャレンジングなレースを強いられたフェランディス。トップ10圏内に挽回したが、他車と絡んでしまい再走することができず、リタイアとなり総合12位でこの日のレースを終えた。
Monster Energy Yamaha Star Racingは8月27日土曜日、インディアナ州クロフォーズビルのアイアンマン・レースウェイで開催されるAMAプロモトクロス選手権第11戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
イーライ・トマック選手談(優勝/5位:総合2位)
「最初のMotoは最高でした。レース中盤以前にトップに立ったので、自分のペースを構築することができました。Moto2ではスタートで遅れてしまい、オーバーテイクに最適なラインを見つけることができませんでした。それでもランキングを考えれば良い一日となりました」
クリスチャン・クレイグ選手談(5位/7位:総合6位)
「全体としては良い一日でした。自分のポテンシャルをフルに発揮することはできませんでしたけど、ふたつのMotoをしっかり走りましたし、良いバトルもできました! しっかりと準備を進めてアイアンマンではもっと強くなって戻って来ます」
ディラン・フェランディス選手談(6位/37位:総合12位)
「僕にとってはタフな一日でした。Moto1ではスタートがすごく悪くて6位でした。バイクのセットアップでちょっと苦労していて、Moto2に向けていくつか変更を加えました。スタートがまた悪かったのですが、バイクの感触は良くなっていました。それから他のライダーにぶつけられてクラッシュ。それでレースが終わりました」
250MX
Monster Energy Star Yamaha Racing
ジャスティン・クーパー選手談(9位/4位:総合5位)
「体調が良くなかったので一週間バイクに乗れず、レースをする決断をしたのは週の終わりでした。レースができるかどうか確信が持てなかったのです。それを考えると、今日はかなりうまくいきました。最初のMotoでクラッシュしてほとんど最後尾まで後退しました。Moto2ではエネルギーがあまりなかったので、それが現れたと思います。来週中に回復させて、アイアンマンではしっかりと戦えるようにしたいと思います」
ネイト・スラッシャー選手談(7位/6位:総合6位)
「バッズクリークは楽しい一日となりました。ここも新しいコースでしたけど、正しい方向に進みました。これからもポジティブな気持ちで、来週末のアイアンマンでも進化を続けたいと思います」
ギエム・ファレス選手談(6位/13位:総合9位)
「今まで一度も米国でレースをしたことがなかったので、僕にとっては新しい経験でした。はじめにヨーロッパと違うと感じたのはスケジュールでしたが、良いプラクティスになり、(ABグループ)総合タイムで10番手でした。Moto1ではスタートが悪かったのですが、1周目にかなり順位を上げ、その後も順位を上げて6位でフィニッシュしました。これについては本当に満足しています。Moto2ではスタートが少し良くなって10番手前後につけたのですが、小さなクラッシュをして13番手まで後退しました。全体として、初めてのアメリカで良い週末でしたし、バイクとチームには本当に満足しています」