AMAモトクロス
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Rd.09 8月14日 ユナディラ
SUMMARY
ニューヨーク州ニューバーリンにあるユナディラの難コースを舞台に開催されたAMAモトクロス選手権第9戦で、Monster Energy Yamaha Star Racingのイーライ・トマックが両Motoをそれぞれ2位とし、総合2位となった。またディフェンディング・チャンピオンのディラン・フェランディスが復帰し総合7位(4/10位)を獲得。チームメイトのクリスチャン・クレイグはプラクティスセッションでのクラッシュを乗り越え、総合10位(11/9位)でレースを終えた。
250MXでは、ジャスティン・クーパーが再び強力なパフォーマンスを発揮し、Moto1をトップ5フィニッシュで終えると、Moto2を制して総合2位となった。このレースから復帰したニック・ロマノが自己ベストの4位を記録して総合7位(4/9位)、ネイト・スラッシャーは総合9位(10/7位)に入った。
RACE DATA
2022 AMAモトクロス選手権 第9戦ユナディラ
開催日:2022年8月13日(土)
開催地:ニューヨーク州ニューバーリン
会場:ユーナディラMX
REPORT
450MX
トマックが総合2位、ランキングトップを維持
異常に乾燥したコンディションにより、コースは不安定で、岩が多く、滑りやすいものとなり、2週間の休みを終えたライダーたちに課題を示した。ユナディラはトマックがこれまでに大きな成功を収めたことのあるコースではないが、予選を4番手と幸先良い走り出しを見せた。これが助けとなり、トマックは3番手スタートを決めると、3周目までにリードを奪った。トップに立ってハイペースを続けるトマックだったが、ちょうどレースの折り返し点で2番手に後退すると、そのままポジションをキープしてチェッカーフラッグを受けた。
Moto2ではトマックのスタートはさらに良くなり、今シーズン2回目のホールショットを奪った。速いラップタイムを刻み始めるトマックだったが、5周目に2番手に後退。残りの周回で2番手を維持してフィニッシュし、総合2位となった。トマックはバッズクリークでの次戦を前に、450MXで首位と1ポイント差の2位につけている。
負傷により開幕8戦を欠場したフェランディスがレースに復帰し、シーズン中最も厳しいもののひとつに数えられるコースに臨んだ。フェランディスはすぐに伸び伸び走り始め、朝のセッションで6番手のタイムを記録した。Moto1のスタートではホールショットを獲得し、YZ450Fを駆って数ターンに渡ってレースをリードし、その後2番手に後退。数周後には5番手となるが、レース終盤に4番手に上がるとMoto1表彰台まであと一歩の4位でフィニッシュした。Moto2は、1周目を終えて12番手。レース全体に渡って上位目指したが10位でフィニッシュし、総合7位で復帰戦を終えた。
クレイグは、最初のプラクティスセッション序盤に大クラッシュを喫し、レースに参加できるか否かの厳しい決断を迫られた。最終的にクレイグはレースをするに十分な状態となり、総合トップ10フィニッシュを果たした。Moto1では13番手でスタートして4周目までに11番手に上がるが、その後は思うようにハードプッシュができずに、そのまま11位。Moto2ではわずかにスタートが改善して9番手につけると、そのままのポジションで走行を続け、総合10位となった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームは来週末、8月20日土曜日にバッズクリークMXパークで開催されるAMAモトクロス選手権第10戦に臨む。
250MX
クーパーがユーナディラで再びMoto優勝、総合2位
クーパーは、ユーナディラでの走り出しとなるプラクティスセッションで最速タイムを記録、総合タイムでも2番手を獲得。続く決勝のMoto1ではチームメイトのロマノを抜いてホールショットを奪い、オープニングラップをリードする。2周目に転倒を喫するが、すぐに再走して8番手につけると、ハンドルバーが曲がったバイクでライディングを続け5位でフィニッシュした。
Moto2でもホールショットを奪ったクーパーは、シリーズポイントリーダーを抑えてトップを快走する。そのライバルが転倒すると、クーパーは独走し2番手以下とのギャップを広げ、シーズン2度目のMoto優勝を果たした。
ユーナディラでのプロのレースは初参加のはずだが、ロマノは極めて厳しいサーキットで、すぐに伸び伸びとライディングし始めた。ホールショットをわずかの差で逃したものの、チームメイトに先行して第1ターンを回る。Moto全体を通して上位ランカーとバトルを演じたロマノは、レースの半分以上で2番手をキープし、自己ベストとなる4位でフィニシュした。Moto2のスタートでも再び上位の5番手につけたロマノだったが、チャレンジングなコンディションにより最終的に9位でフィニッシュ。総合7位となった。
スラッシャーは7番手で予選を通過する上々の走り出しを見せ、Moto1のゲートピックで好位置を得た。だがゲートが降りると他のライダーと絡んでしまい、16番手でオープニングラップを終える。スラッシャーはトップ10入りを目指し、諦めることなくプッシュし、10位でフィニッシュした。Moto2でスタートを改善したスラッシャーは11番手につける。その後、7番手まで順位を上げてフィニッシュ。総合9位となった。、
Monster Energy Yamaha Star Racingチームは来週末、8月20日土曜日にバッズクリークMXパークで開催されるAMAモトクロス選手権第10戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
イーライ・トマック選手談(2位/2位:総合2位)
「まずまずの一日でした。今日は両Motoともすごく良いスタートができたので、それについては満足しています。レースについては、両Motoとも素晴らしい位置についたのですが、自分は今日、2番目に速いライダーだったようです。自分にできる限りのことをしましたし、Moto1とMoto2の間にバイクの調整をしましたが、結果は同じでした。とはいえ、過去数年よりも明らかに改善しているので、それについては満足しています。総合ではまたセクストン選手を追う立場になっているので、プッシュを続けて来週、元のポジションを取り戻します」
ディラン・フェランディス選手談(4位/10位:総合7位)
「カムバックの場としてはタフなコースでしたね。最初のMotoは良かったし、ホールショットを奪えたのも良かったんですが、残念ながらMoto2では怪我の影響もあり、力がなくなってしまいました。全体的にはポジティブな一日でしたし、レースに戻れて良かったです」
クリスチャン・クレイグ選手談(11位/9位:総合10位)
「今日はかなりつらいスタートになりました。プラクティスの3周目あたりで大きなクラッシュをしました。不意を突かれてかなり激しく地面に叩きつけられました。そこから、数日休むかどうか話し合いましたが、両Motoを走り切りました。最初のMotoは明らかに辛く、11番手あたりを走っていました。Moto2はスタートが少し良くなり、9番手まで上がることができました。あとは回復してバッズクリークに備えます」
250MX
Monster Energy Star Yamaha Racing
ジャスティン・クーパー選手談(5位/優勝:総合2位)
「全体として良い一日でした。最初のMotoでレースをリードしている時に不運があって、これで総合優勝のチャンスを逃してしまいました。それでバイクがかなり損傷したので、最初のMotoではできることをやることに努めました。Moto2ではホールショットを奪い、レースをうまくコントロールできました。全体として良い一日でした。ただ総合優勝を犠牲にしたクラッシュは残念です。でも感触は良いし、来週末のバッズクリークを楽しみにしています」
ニック・ロマノ選手談(4位/9位:総合7位)
「僕にとって初のユーナディラでしたが、最高の時間となりました。今日は総合7位になったし、最初のMotoではトップ選手たちとすごく良いバトルができました。Moto2は9位だったし、その内容に凄く満足しています。来週末のバッズクリークが楽しみです」
ネイト・スラッシャー選手談(10位/7位:総合9位)
「ユーナディラは楽しかったです。最高のライディングはできませんでしたが、残りの3レースに向けて準備を進めます」