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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.08 10月2日 関東

RACE DATA

■大会名称:2016全日本モトクロス選手権第8戦関東大会
■カテゴリ:IA1/IA2
■開催日:2016年10月2日(日)
■会場:埼玉県・ウエストポイント オフロードヴィレッジ
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート

REPORT

残すところあと2戦、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が2大会の出場停止を終え、この第8戦関東大会で復帰。エースの平田優は、第2ヒートこそスタートで遅れをとり6位だったものの、第1ヒートではブランクを感じさせない走りを披露して2位表彰台を獲得。国内最高峰のIA1に厚みを持たせるとともに、改めて「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の存在感を見せつけるレースを展開した。
一方、ヤマハ勢が好調のIA2では、「YAMALUBE RACING TEAM」の渡辺祐介がトラブルをはねのけ、第2戦、悔しい思いをしたこの関東大会でリベンジとなる3/2位を獲得。ここまでランキング2位、トップに11ポイント差まで迫りチャンピオン争いを繰り広げる岡野聖(フライングドルフィン サンセイ)は、5/7位とふるわず一歩後退。レディースでは安原さや(名阪レーシング)が5位入賞を果たした。

IA1:2大会ぶりに復帰した平田が第1ヒートで2位表彰台を獲得

ついに全日本に戻ってきた「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」と平田優。その復帰レースは、やはりヤマハのエースがその実力をいかんなく発揮した。スタートは鋭く。ストレートもエンジンが伸びていく。1コーナーこそアウトにはらんで順位を落としたが、1コーナへのアプローチはダントツだった。
レースは、1周目、新井宏彰(カワサキ)、北居良樹(KTM)、スポット参戦のプラシット・ベン(ヤマハ)、そして田中教生(カワサキ)に続く5番手だったが、2周目には2番手に浮上し、トップの新井を追う。しかし、新井のペースが速く徐々に2人の差は拡大。それでも、久々のレースの中、安定した走りで単独走行を継続し、復帰レースを新井に続く2位で終えた。3位は小島庸平(スズキ)だった。

第2ヒートはしかし、2レースの欠場が響く結果となった。平田は好スタートを切り、第1コーナーのアウト側に入ったものの、その目の前にライバルが入り、アクセルを緩めざるを得ない状況となって一気に後方へ。1周目を9番手で終える。すぐに8番手に上がったものの、同じYZの安原志(名阪レーシング)、熱田孝高(スズキ)、星野裕(カワサキ)の4人が一団となり、レースを展開。中盤に入り安原をパスして7番手に浮上するが、その後なかなかポジションを上げることができない。
後半に入ると前を行く星野がトラブルで6番手に浮上すると、さらに熱田を捉え激しいバトルになるが、これを攻略しきれず、逆に後方から迫ってきた田中教生(カワサキ)にかわされ7番手に順位を落とす。最後は、田中が後退したことで
6位入賞を果たしたが、久々のレースで本来の速さを見せることができず、悔しい結果となった。上位は、新井が連勝、2位は成田、3位は小島が獲得した。

IA2:渡辺が3/2位と両ヒートで表彰台を獲得!

予選で圧倒的な走りを見せた「YAMALUBE RACING TEAM」の渡辺祐介。それは第1ヒートでも再現されたかに見えたがしかし、レースの難しさを象徴する展開となった。
スタートは上位ながら集団に埋もれるも、すぐに抜け出し2番手に上がると、2周目にはトップに浮上。ところが、3周目にコースアウトで4番手まで順位を落とす、めまぐるしい展開。この時点で、目の前にはヤマハの先輩ライダーで、度々しのぎを削りあった岡野聖、ホンダのファクトリーライダー能塚智寛、そしてトップに田中雅己(ホンダ)。さらに後方には、スズキのファクトリーライダー竹中純矢と役者が揃った。誰が一番速いのか? 多くの観客が固唾を飲んで見守るなか、速いラインを確実に掴んでいた渡辺はライバルを次々とかわし、9周目にトップに立つと、そこから落ち着いた走りを見せながら後方を引き離し、苦戦した第2戦・関東大会から5戦を経て成長した姿、進化した姿を見せた。
しかし、レースは何が起こるかわからない。16周目にアクシデントが発生し能塚にかわされ2番手へ。さらにその後、田中にもかわされ、3番手まで順位を落としてフィニッシュ。表彰台に上ったものの、目標とする優勝へは届かなかった。
ランキング2位、トップへ11ポイント差で迎えた岡野は苦戦した。序盤は一時3番手まで順位を上げるも、そこから後退し5位でチェッカー。ライバルの能塚が優勝したことでその差は拡大した。

第2ヒートも渡辺は好スタートから、竹中、田中の後方3番手につける。絶好のポジションを掴み取ったものの、第1ヒートのようにすんなりとライバルをかわすことができない。実は第1ヒートから若干セッティングを変更したことが影響し、マシンコントロールに慣れるまでに時間がかかってしまったのだ。
後半に入りマシンに慣れはじめると、田中をかわして2番手に浮上。今度はトップの竹中に照準を合わせ、徐々にだが確実にその差を詰めていった。しかし終盤に入ると竹中がもう一度ギアアップし、その差が縮まらないまま最終ラップへ入るも、最後まで届かず2位でフィニッシュ。目標とした優勝にはどどかなかったものの、今シーズンの第2戦、同じコースで行われたこ大会では苦戦を強いられたことを考えると、大きな成長を果たしたことを証明することとなった。
一方の岡野は、スタートで出遅れて、後方13番手で2周目へ。さらにその後のレースでも精彩を欠いて、ポジションをなかなか上げられず、最後は7位でフィニッシュ。能塚が5位を獲得したことから、さらにポイント差を広げられる結果となった。

レディス:安原がヤマハ最上の5位

今大会のレディースクラス決勝、ヤマハ勢はスタートで苦しむこととなった。まずスタート直後に本田七海(TEAM KOH-Z)が転倒し最後尾からのスタート。安原さや(名阪レーシング)は飛び出しよかったものの、第1コーナーで集団に埋もれ、1周目を10番手で終える。
わずか15分の中で挽回を強いられた安原は、トップ争いを繰り広げる中野洋子(ホンダ)と竹内優菜(ホンダ)には大きく離されたが、3位争いをする久保まな(スズキ)と畑尾樹璃(カワサキ)を照準に序盤から懸命にマシンをプッシュ。5周目には5番手となりその背後に迫る。しかし前の二人も表彰台を目指してバトルを繰り広げていたことから、差が縮まらず、そのまま時間切れとなり、チェッカー。5位でレースを終えることとなった。
また、本田は最後尾から1周目で19番手まで浮上。さらにそこから時間をフルに使って挽回し、最後は12位でレースを終えた。

次回の第9戦MFJGPは、10月22-23日、スポーツランドSUGO(宮城県)を舞台に2016シーズンの最終戦として開催される。IA1にはモトクロス世界選手権MXGPで活躍したジェレミー・ファン・フォルベークと、AMAスーパークロス選手権250SXイースト、AMAモトクロス選手権250MXで活躍したアーロン・スコット・プレシンジャーという海外のヤマハトップライダーが参戦。IA2では、岡野がタイトル獲得に向けての大一番に臨む。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
平田優選手談(IA1:2位/6位:総合4位)

「第1ヒートは、久々のレースでした。スタートは決まりましたが、その瞬間から体が硬くなって、思うようにペースが上がらず新井選手に逃げられてしまいました。3番手との距離はあり、余裕はあったのですが、自分の走りができず正直、走っていて気持ち良くなかったですね。第2ヒートについては、 いつも第1ヒートよりも、調子が良いことも多く、少しリラックスして臨みました。スタート自体は良かったのですが、第1コーナーで順位を落とし、第2戦の時も2回転倒があったので、焦らず一つずつを意識して走りました。ただし、ペースはまったく上がりませんでした。夏場の取り組みが大きく響いたカタチ。フィジカル、メンタルともに部十分だったということです。最終戦までは20日程度ですが、僕たちのチームが目指すべき勝利を目標に、少しでもその穴を埋める努力と準備をしてきます」

田島久誌監督談

「2戦のブランクがあるとはいえ、我々のやるべきこと目指す目標は何も変わっていません。これまでどおり、勝利を追求することで、チーム、ライダーが共有して臨みました。それができれば結果(両ヒート優勝)も自ずとついてくると思ったからです。結果は2位表彰台と6位入賞でしが、ライダーとしても、チームとしても満足できるものでありませんでした。レースとはつくづく難しいものだと思いました。ライダーに関しては課題がよく見えました。第1ヒートは逃げられ、第2ヒートは順位を見ればわかる通り、フィジカルもメンタルも勝てる状況ではなかったのです。これで、やるべきおことはわかりました。最終戦のエントリーは海外のライダーなどが入ってきて、状況はかわ入りますが、やっぱり目標は変わりません。勝つこと、それを目指し、ライダー、マシン、チームを準備して臨みます。引き続き応援をお願いします」

YAMALUBE RACING TEAM
渡辺祐介選手談(IA2:3位/2位:総合2位)

「第1ヒートは、スタート出てすぐにトップに立ちましたが、その直後にコースアウトして4番手に。強敵ぞろいの中でしたが、雅己さんや能塚選手らのラインを把握し、それぞれにあった抜き場所を確認しながら着実に順位を上げていきました。ひところで言えば勝てる状況だったのですが、後半に入ってトラブルがあり、順位を落として、その後も無理のできない状況でした表彰台を獲得できたことはよかったです。第2ヒートに向けては、少しセッティングを変えて臨みましたが、新しいセティングに慣れるために時間を要し、序盤ペースを上げることができず、トップに離されてしまいました。後半に入ってようやく馴染んできて竹中選手との距離が詰まってきたのですが、向こうもタイムを上げてきたので、
、最後まで捉えることができませんでした。メンタル的に厳しい状況ではありましたが、それを乗り越えて表彰台に立てのことと同時に、第2戦苦しんだここ関東大会で、リザルトをそれ得ることができたのは、評価すべきだと感じています。最終戦のSUGOは、地元であり、得意なコース。目指すは勝利のみ。絶対に勝ちます!」

佐藤光幸監督談

「事前のところでライバルが速く、簡単ではないなと思っていました。でも蓋を開けてみると、ものすごくいい出来だったので、レースには十分な勢いを持って臨みました。しかし、レースは簡単ではありません。あれだけ調子が良かったのに、トラブルがあり3位。第2ヒートは一部セッティングを変更して臨みましたが、そのマシンに慣れるまでに時間がかって竹中選手に離れてました。今回は勝てるレースだっただけに、チームの問題で勝たせてやれなかったことは、本当に申し訳なく思っています。今シーズンの第2戦がここで行われたわけですが、その時の渡辺選手からはビックりするくらい成長をしています。メンタル的に厳しい状態に追い込まれた状況で、しっかりリザルトを揃えてくれたことがそれを証明しています。最終戦に向けては一言だけです。絶対に勝たせます。引き続き応援よろしくお願いします」

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