本文へ進みます

スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.11 10月11-13日 エストリル

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク・スーパースポーツ世界選手権 第11戦エストリル
■開催地:ポルトガル/エストリル(4.182 km)

WorldSBK レース1
■開催日:2024年10月12日(土)
■周回数:21周 (87,822 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:29度
■PP:T・ラズガットリオグル,(BMW/1分52秒432)
■FL:T・ラズガットリオグル,(BMW/1分37秒149)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2024年10月13日(日)
■周回数:10周(41,820 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:26度
■PP:T・ラズガットリオグル,(BMW/1分52秒432)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分36秒178)

WorldSBK レース2
■開催日:2024年10月13日(日)
■周回数:21周 (87,822 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度
■路面温度:33度
■PP:T・ラズガットリオグル,(BMW/1分52秒432)
■FL:T・ラズガットリオグル,(BMW/1分36秒802)


WorldSSP レース1
■開催日:2024年10月12日(土)
■周回数:18周 (75,276 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度
■路面温度:31度
■PP:Y・モンテッラ(Ducati/1分41秒318)
■FL:Y・モンテッラ(Ducati/1分40秒226)

WorldSSP レース2
■開催日:2024年10月13日(日)
■周回数:18周 (75,276 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度
■路面温度:34度
■PP:Y・モンテッラ(Ducati/1分41秒318)
■FL:S・マンジ(Yamaha/1分40秒063)

REPORT

WorldSBK 10月12日(土)
レイが5位獲得、ロカテッリは3番手走行中に転倒リタイア

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Teamはウエット・コンディションで行われたスーパーポールで今季最高のパフォーマンスを披露した。J・レイは多くの時間帯でトップタイムをキープしたあと3番手を獲得。A・ロカテッリも4番手で続き、それぞれフロンローと2列目からレース1をスタートした。

先に飛び出したのはロカテッリで、積極的にプッシュしオープニングラップを2番手で終了。続く2ラップ目の第1コーナー進入ではD・ペトルッチ(Ducati)をとらえ、早くもトップに浮上した。しかし4ラップ目にはT・ラズガットリオグル(BMW)に先行されて2番手に後退。さらに後方から追い上げてきたN・ブレガとバトルを展開するも、10ラップ目、抑えきれずに3番手に後退した。その後は表彰台の最後のポジションを確保するため懸命にプッシュを続けていたが、残り6ラップの第7コーナーで小さなミスにより転倒し、そのままリタイアとなった。

一方のレイは表彰台争いのグループに続く第2集団に加わり、今季、最高のパフォーマンスを見せた。長く過酷なドライ・コンディションのレースのなかでハードかつフェアなバトルを展開し、最終的に表彰台に3秒差と迫る5位でチェッカーを受けた。

エガターが復帰戦でポイント獲得、ガードナーはリタイア

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーとD・エガターは、ウエット・コンディションで行われたスーパーポールで、それぞれ16番手と18番手。しかし午後になると天候が回復してドライ・コンディションへと変化したため、レース1はほぼ未経験のセッティングで臨むこととなった。

そのなかで、怪我から復帰したばかりのエガターは痛みと闘いながらも終始トップ10争いを展開し、全21ラップを安定したペースで走りきって14位でチェッカー。一方のガードナーはオープニングラップで集団に飲み込まれ、2ラップ目にはアクシデントに巻き込まれて転倒リタイアとなった。

ガードナーはメディカルセンターで検査の結果、左手首有鉤骨の骨折が判明し、翌日に予定されている2つのレースの欠場が決定した。スペイン・バルセロナへ移動後、もう一度、検査を受けることになっているが1週間後のシーズン最終戦も欠場の見込みだ。

WorldSBK 10月13日(日)
レイがレース2で4位獲得

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official TeamのJ・レイがレース2で4位、A・ロカテッリがスーパーポール・レースで4位獲得と健闘した。

ロカテッリは午前中に行われたスーパーポール・レースで力強い走りを披露し、8ラップ目まで3番手をキープしたあと4位でチェッカー。チームメイトのレイは好スタートを切ったあと7番手に後退し、5ラップ目の第10コーナーでは、バランスを崩したところを一旦は肘で支えたものの転倒して22位に終わった。

レース2はロカテッリが4番グリッド、レイが10番グリッドからともに好スタート。ロカテッリは順当に3番手に上げ、レイも第1コーナー進入までに4番手に上がってロカテッリの後ろにつけた。しかしロカテッリは9ラップ目の第6コーナーで転倒してリタイア。一方のレイはこの時点で5番手となっていたが、翌10ラップ目の同じく第6コーナーで、目の前のI・レクオナ(ホンダ)が転倒したため4位に浮上した。その後は最後までポジションを守り切って4位獲得と健闘した。

エガターが13位でフィニッシュ

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのD・エガターがレース2で13位と健闘し、レース1に続きポイントを獲得した。

午前中のウォームアップはウエット・コンディションとなったが、スーパーポール・レースが始まる頃には天候が回復してドライ・コンディションに恵まれた。そのなかでエガターは終始、ハイペースをキープして16位でゴールし、レース2は17番グリッドからスタートすることとなった。

レース2では好スタートから2つポジションを上げ、その後もペース良く21ラップを走り切り、13位でチェッカーを受けた。

WorldSSP 10月12日(土)
マンジが3位表彰台獲得

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported TeamのS・マンジがレース1で3位を獲得し、ヤマハYZF-R6の連続表彰台記録を6回に伸ばした。その一方で、チャンピオンシップのライバルでドゥカティ勢のA・ウエルタスとY・モンテッラがともにマンジの前でフィニッシュしたため、タイトル争いを最終戦まで持ち越すためには、明日のレース2でふたりを抑えることが必要となった。

その他のヤマハ勢では、GMT94 Yamaha WorldSSP Supported TeamのL・マヒアスとEvan Bros Yamaha WorldSSP Supported TeamのV・デービスが4位争いを展開。デービスは終盤で転倒リタイアとなり、マヒアスが4位でゴールした。またマンジのチームメイトのG・ファン・ストラレンが9位を獲得したほか、Team Yamaha Thailandから初出場したB・ソフオグルが10位と健闘した。

WorldSSP 10月13日(日)
マンジ、レース2で優勝!

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported TeamのS・マンジがレース2で優勝を果たした。

マンジは4番グリッドからスタート後、Y・モンテッラに続く2番手につけた。モンテッラは少しずつアドバンテージを広げていたが、10ラップ目の第7コーナーで転倒。これによりトップに浮上したマンジが残り8ラップを着実に走り切り、2位以下に2秒以上の差をつけて真っ先にチェッカーを受けた。この結果、タイトル争いは最終戦へと持ち込まれた。マンジはランキング2位に浮上し、トップのA・ウエルタスを45ポイント差で追っている。

その他のヤマハ勢ではV・デービスとL・マヒアスがレース1に続きバトルを展開し、デービスが3位、マヒアスが4位でチェッカー。マンジのチームメイトのG・ファン・ストラレンが7位と健闘した。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

WSSP RESULT Race.1

WSSP RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

RIDERS RANKING WSSP

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSSP

COMMENT

WorldSBK 10月12日(土)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
J・レイ選手談(5位)

「全体的に非常に好調でした! 全力を注ぎ、ドライではヤマハR1で最高のポジションを獲得できましたし、表彰台にあと数秒に迫ることができました。実際、かなり近づいたのですがまだ十分ではありませんでした。ドライで多くの周回を走行し、明らかに有効なデータを提供できたのは今回が初めてです。これを活用して改善を目指し、その最大限を引き出すことができればハッピーです。今日はまだ"パーフェクト"には届きませんでしたが、明日につながる進歩を感じることができました。昨日は天気が悪かったのでセッティングに手間取りましたが、今は課題がはっきりしています。またバトルをエンジョイできるよう頑張ります」

A・ロカテッリ選手談(DNF)

「スーパーポールではウエットの難しいコンディションにもかかわらず好位置を確保できました。レース1もいい展開でしたが、残念ながら第7コーナーでフロントから転倒してしまいました。でもその瞬間までは全力でプッシュし、表彰台獲得を目指して限界まで攻め続けていたのです。それが最も重要なことですし、表彰台は日頃のハードワークの成果としてチームと私が求めてきた目標だからです。不運だったというのが正直なところですが、これがレースというものです。終始ベストを尽くし、トップライダーたちとバトルし、表彰台争いを展開しました。それ以上に説明できることはありません。このあともひたすら前を見て進み続け、自信を積み重ねて、またトライするだけです」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
D・エガター選手談(14位)

「ポイント圏内でゴールできたことは良かったと思います。フリープラクティス第3セッションとスーパーポールは難しいコンディションに悩まされたので、そのことを考慮すれば、目標を達成できたと言っていいでしょう。決勝のなかでコンスタントにスピードを維持できたことは、今後の進化に向けた非常に良いサインです。このあとはできる限り体力を回復し、明日のレースでは全ラップを通じて、より良く、より力強い走りができるよう頑張ります」

R・ガードナー選手談(DNF)

「このような形でシーズンを終了することになり非常に残念です。スーパーポールでは難しいコンディションに苦しみ、グリッド好位置を確保することができませんでした。それでもドライ・コンディションなら自信がありますし、挽回できると思っていたのですが、たった1ラップでアクシデントに巻き込まれて転倒してしまいました。そして運悪く手首を骨折し、明日は欠場することになってしまいました。最終戦が1週間後に迫っているので、今シーズンはおそらくこのまま、望まない形で終わってしまうことになりそうです」

WorldSBK 10月13日(日)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
J・レイ選手談(22位/4位)

「スーパーポール・レースはあまりうまくいかず、レース2を10番グリッドからスタートすることになりました。でもそのことは大きな問題にはならず、好ダッシュで前へ出て、一気に時速200キロまで上げて第1コーナーでは好位置を確保することができました。そのあとレクオナに抜かれ、彼とロカ(ロカテッリ)、そして私がほぼ同じリズムで表彰台グループを追って行く展開となりました。彼らについて行こうと懸命にプッシュしていましたが、ふたりが次々に転倒していなくなり、急にひとりになってしまったときは少しナーバスにもなりました! でも自分のリズムに集中し長いレースを考慮してややペースを落とし、ミスをしないように、また周回を重ねるごとにR1の変化を確認しながらゴールを目指しました。
レース1で5位、レース2で4位という結果は間違いなく今季最高のものですが、これで終わりではなく、ここからさらに前進しなければなりません。それでも前回のアラゴンで怪我から復帰し、今回はここまでできたことは、このところの私とチームの進化として評価できると思います。シーズン終盤を迎えた今、ここまでのすべての努力の成果が見え始めているのです。何としてもこの好調を維持し、来週もまたトップ5位内で戦いたいと思っています。ヘレスで好レースをお見せすることがオフシーズンに入る前の目標です」

A・ロカテッリ選手談(4位/DNF)

「終わってみれば常に上位グループに加わることができたので、確かな自信になりました。今日もポテンシャルを証明し、いつものように最高の成績を目指してプッシュし、表彰台に近づくことができました。この結果を得るために、昨日も頑張りました。そして今日のスーパーポール・レースでも4位に入ることができました。レース2は残念ながら上位走行中に転倒してしまいましたが、ここから学び、原因を把握して、解決策を見つけられるでしょう。このモチベーションと良いフィーリングを維持し、最終戦でもまた全力でトライしていきます。今回は初日のウエットに始まり、2日目はスーパーポールのウエットからレース1のドライへと変化するトリッキーなコンディションに悩まされましたが、チームのみんながしっかり対応し、素晴らしい仕事をしてくれました。そして今朝も素晴らしいマシンを用意してくれたおかげで4位を獲得することができたのです。彼らには本当に感謝しています。今は自信を持って、来週のヘレスを楽しみにしています。ベストを尽くします」

P・デニング(チーム代表)

「エストリルは素晴らしいコースで、チャンピオンシップを戦う誰もが楽しみにしていると思います。私たちチームもここで何度か素晴らしいレースを経験しています。今回も3つのレースすべてで、どちらかが4位や5位に入り、予選でも3位や4位を獲得し、ふたりとも大いに活躍してくれました。残念なことがあるとすれば、ロカが両レースで表彰台争い中に転倒したことと、ジョナサン(レイ)がスーパーポール・レースで順位を下げてレース2を10番グリッドからスタートすることになったことですが、それでも全体的なポテンシャルやリザルトは良くなっているのです。転倒については、正直なところで不満はありません。ふたりとも限界ぎりぎりのところで戦っており、誰にでも起こり得ることだからです。それよりも重要なことは、Pata Prometeon Yamahaとジョナサンとアンドレアが高い競争力を持って懸命にファイトし、自信を積み重ねて来週の最終戦に臨むことです」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
D・エガター選手談(16位/13位)

「長い間レースから離れていたので、難しいチャレンジになりましたが、終わってみればすべてのレースで完走し、安定したペースをお見せすることができたのでハッピーです。ドライ・コンディションの時間が短かったにもかかわらずセッションごとに良くなってきて、今日は好調のうちにウイークを締めくくることができました。体調が万全ではないなかでもマシンに乗っている間はフィーリングが良く、全ラップで力強い走りができ、ペースは全体的に良かったと思います。厳しい状況のなかで全力でサポートしてくれたすべての人に感謝しています。このあとまた少しだけ休んで、ヘレスでの最終戦をエンジョイできるよう頑張ります!」

WorldSSP 10月12日(土)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
S・マンジ選手談(3位)

「正直なところ、今日は初めからかなり苦戦していました。レース終盤に向けてリアタイヤに問題が出始めたため、デービスに差を詰められてしまいました。あまり気持ちよく乗れなかった原因を明日のウォームアップで調査・確認し、改善を目指します。今日、優勝できなかったことでタイトル争いから少し離されてしまったので、明日、もう一度トライしたいと思っています」

WorldSSP 10月13日(日)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
S・マンジ選手談(優勝)

「昨日が悔しい結果に終わっただけに、今日のレースは素晴らしく満足できました。今朝のウォームアップで大幅な前進が見られ、マシンのフィーリングがとても良かったので、チャンスがあると確信していました。スタート後すぐに2番手に上がりましたが、モンテッラが早々に好調なリズムをつかんでいました。しかし最終的に彼はミスをして、私のほうはすでにエイドリアン(ウエルタス)に1秒以上の差をつけていたので優勝することができました。チャンピオンシップを最終戦までつなげることができて、とてもうれしいです。まだ終わりではありません。チャンスは開かれているので、来週もいつものように、全力で戦います」

ページ
先頭へ