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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.10 9月27-29日 アラゴン

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク・スーパースポーツ世界選手権 第10戦アラゴン
■開催地:スペイン/アラゴン(5.077 km)

WorldSBK レース1
■開催日:2024年9月28日(土)
■周回数:17周 (86,309km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:34度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分47秒840)
■FL:A・イアンノーネ(Ducati/1分49秒040)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2024年9月29日(日)
■周回数:10周(50,770km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:17度
■路面温度:25度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分47秒840)
■FL:T・ラズガットリオグル(BMW/1分47秒935)

WorldSBK レース2
■開催日:2024年9月29日(日)
■周回数:18周(91,386km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度
■路面温度:38度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分47秒840)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分48秒121)

WorldSSP レース1
■開催日:2024年9月28日(土)
■周回数:15周 (76,155km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:35度
■PP:A・ウエルタス(Ducati/1分42秒932)
■FL:S・マンジ(Yamaha/1分52秒797)

WorldSSP レース2
■開催日:2024年9月29日(日)
■周回数:15周 (76,155km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:39度
■PP:A・ウエルタス(Ducati/1分42秒932)
■FL:V・デービス(Yamaha/1分52秒862)

REPORT

WorldSBK 9月28日(土)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
ロカテッリ10位 レイも14位でポイント獲得

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリは絶好のスタートで一気に3番手まで浮上したが、3ラップ目に転倒しそうになり大きく後退。その後、懸命の挽回で10位を獲得した。チームメイトのJ・レイはフロントタイヤを消耗し、終盤で順位を下げて14位となっている。

午前中に行われたスーパーポールでは2位から8位までの7台がコンマ1秒以内にひしめく接近戦。ロカテッリはフロントローにあと0.1秒と迫る7番手を獲得した。グリッド3列目からスタートしたレース1はしかし、すぐさまレッドフラッグが振られてオープニングラップで中断となってしまった。

2度目のスタートでも絶好の飛び出しを見せ、第1セクターで数台をパスして3番手まで浮上。しかし3ラップ目の第8コーナーで大きくはらみ、第13コーナーでは危うく転倒というところを回避して16番手まで後退してしまった。ここから挽回を目指したロカテッリはラップタイムを短縮し、力強いオーバーテイクを成功させて10位まで上げてチェッカーを受けた。

一方のレイは、怪我からの復帰初戦でグリッド13番手から10番手へジャンプアップ。大集団に加わり表彰台を目指していたが、周回を重ねるうちにフロント・グリップの低下により遅れ、終盤でS・レディングBMW)に先行を許したあと、さらに順位を下げて14位でゴールした。

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
ガードナー16位、フリッツはリタイア

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーとM・フリッツは、スーパーポール、レース1ともに苦戦した。

午前中に行われたフリープラクティスでは順調に課題をこなしてスーパーポールに備えたふたり。しかし15分間のセッションは難しい展開となり、ガードナーが1分49秒038で15番手、フリッツは1分51秒794で22番手に留まった。
ガードナーはレース1で好スタートを決めてポジションを上げたが、すぐさま赤旗が提示されて中断。2度目のスタートも成功させて序盤で好位置につけた。その後も安定したスピードで周回を続けていたが、終盤はフロントタイヤのグリップ低下に苦しみ、16位まで後退してチェッカーとなった。

一方のフリッツはグリッド最後尾からのスタートに加え、制限を超えてニューエンジンを投入したことによるダブル・ロングラップ・ペナルティもあり、非常に厳しい戦いを強いられた。フリッツは早々に2度のロングラップ・ペナルティを履行し、5ラップを走ってリタイアした。ペナルティは両レースで課せられるため、レース2でも同様の厳しい状況が予想される。

WorldSBK 9月29日(日)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
ロカテッリ9位、レイ13位

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリとJ・レイはレース2で全力を尽くしたが、それぞれ9位と13位に留まった。新しく舗装された路面と予選セッションでの苦戦が高い壁となって立ちはだかった。

ロカテッリとレイはスーパーポール・レースでそれぞれ11位と12位。レイは最終ラップでウイークのベストタイムを記録し、レース2に向けて弾みをつけた。

レース2ではロカテッリが好スタートを決めて第1コーナーまでに2つポジションアップ。2ラップにわたり8位をキープし、N・ブレガ(ドゥカティ)のミスにより7位へ浮上した。しかしまもなくリズムを取り戻したブレガに抜き返され、さらに後半に入りタイヤが消耗し始めるとペースが上がらなくなり、上位グループから離されてしまった。それでも最後までプッシュを続け、M・ファン・デル・マルク(BMW)とI・レクオナ(ホンダ)との差を詰めて9位でチェッカーを受けた。

一方のレイは、スーパーポール・レースで12位、レース2で13位という結果が物語るように非常に厳しい展開を強いられた。スーパーポール・レースでは終盤でペースが上がり進化が見られたが、レース2は序盤で苦戦し、そこからの挽回はままならなかった。

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
ガードナーがレース2で15位 フリッツは両レースリタイア

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamはR・ガードナーがレース2で15位に入り、1ポイントを獲得した。M・フリッツはスーパーポール・レース、レース2ともにリタイアに終わった。

ガードナーは10ラップで競われるスーパーポール・レースで力強い走りを見せ、終盤まで9位争いを展開して13位でゴール。レース2を13番グリッドからスタートしてペースを上げていたが、終盤でタイヤグリップの低下に悩まされて15位に留まった。

一方、ニュータイヤ投入によりダブル・ロングラップ・ペナルティを課されていたフリッツは、1度目のペナルティ履行後に転倒。再スタートして2度目を履行したあとピットに戻りリタイアした。

WorldSSP 9月28日(土)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
マンジとデービス、ダブル表彰台

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported TeamのS・マンジが2位、Evan Bros Yamaha WorldSSP Supported TeamのV・デービスが3位を獲得し、揃って表彰台に上った。

マンジはスーパーポールで実力を出し切れず8番手に留まったが、その後のチームのハードワークが実り、レース1では最終ラップまでバトルを展開したあと2位でチェッカーを受けた。これによりチャンピオンシップでは、Y・モンテッラ(ドゥカティ)と同ポイントのランキング2位に浮上した。

レース終盤はマンジ、モンテッラ、デービスが熾烈な2位争いを展開。マンジは残り2ラップでデービスを捉えて2位に上がり、最終ラップでは、ストレートで強さを発揮したデービスが逆転を目指したが、わずかに届かなかった。

その他のヤマハ勢ではGMT94 Yamaha WorldSSP Supported TeamのL・マヒアスが6位、マンジのチームメイトのG・ファン・ストラーレンが9位となっている。
レース2はマンジがポールポジション、デービスが2番グリッドからスタートする。

WorldSSP 9月29日(日)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
マンジ、2位獲得でランキングポイント差を短縮

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported TeamのS・マンジがレース2で2位を獲得し、前日に続き表彰台に上った。

ポールポジションからスタートしたマンジは序盤でやや下げたものの、果敢なプッシュで挽回し、Y・モンテッラ(ドゥカティ)とJ・ナバーロ(トライアンフ)、Evan Bros Yamaha WorldSSP Supported Teamの V・デービスによるトップ争いに追いついた。

その後、モンテッラがリードを広げると残り3台の2位争いが激化。何度も順位を入れ替える接近戦を繰り広げ、最終的にマンジが2位でチェッカー。デービスは最終コーナーでナバーロに抜かれ、前日に続く2度目の表彰台はならなかった。

その他のヤマハ勢ではGMT94 Yamaha WorldSSP Supported TeamのL・マヒアスが8位、マンジのチームメイトのG・ファン・ストラーレンが10位。

チャンピオン争いのライバル、A・ウエルタス(ドゥカティ)が5位に留まったことで、マンジはトップとのポイント差を46に縮小してランキング3位につけている。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

WSSP RESULT Race.1

WSSP RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

RIDERS RANKING WSSP

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSSP

COMMENT

WorldSBK 9月28日(土)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
A・ロカテッリ選手(10位)

「今日はいいところもあったのですが、終わってみれば10位ということになってしまいました。絶好のスタートを決めたあとミスをしてしまったことが原因ですが、これはペースアップを目指してリスクを賭けているときには起こり得ることです。力の足りない部分はわかっていますし、第8コーナーではらんで路面の汚れに乗ってしまう不運もありました。そして第13コーナーでは、マシンの向きを換えようとしたところで危うく転倒しそうになり3秒も遅れてしまったのです。もしこの3秒がなければ、トップ5の争いに加わることができたでしょう。しかしどんな場合でも、良かったところをしっかり評価して維持しなければなりません。スーパーポールでは好タイムが出ていましたし、トップからやや離されたとは言っても、少しの改善で近づくことができる状態です。あと2回チャンスが残っているので、最後まで可能性を信じて戦い続けたいと思っています。そのための準備を整えるだけです。チーム全員の努力のおかげで、マシンは電子制御システムやセッティングを含めてとても良い状態にあります。自信を持って明日に臨みたいと思っています」

J・レイ選手(14位)

「全体的に残念な結果となりましたが、最初の10ラップは非常に好調でした。長い集団走行の最後尾につけ、前のライダーたちに大きく遅れることはなく、逆に優っている部分もあったのですが、同時にパスに手間取るところもありました。そして終盤になると、コーナー進入から向き替えのところでフロントタイヤのトラクション不足に悩まされるようになりました。それが大きな遅れの原因です。リアタイヤも少し消耗していましたが、問題のほとんどはフロントで、序盤でできていたようなブレーキングができなくなり、ラップタイムを維持できなくなったのです。そして14ラップ目の第12コーナーでスコット・レディングに抜かれ、さらにロカ(ロカテッリ)とバッサーニにも抜かれてしまいました。このあとはスリップストリームも使えなくなり、ただ完走を目指して走り続け、データを収集するだけになりました」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
R・ガードナー選手(16位)

「正直に言います。非常に悔しい結果です。ベストを尽くしましたが、スーパーポールで15番手と苦戦しました。レース1は好スタートを決めて上位グループについて行くことができたのですが、終盤で急激にフロントタイヤのグリップが落ちてしまいました。原因をチェックし、明日に向けて解決策を探します」

M・フリッツ選手(DNF)

「今日も厳しい展開になりました。午前中のフリープラクティスでフィーリング向上を追求し、スーパーポールに備えました。チームとヤマハにニューエンジン投入について打診されたとき、私はもちろん了承しました。彼らはドミニク(エガター)の復帰に備えて最善のチャンスを用意しておきたかったのです。私は状況をよく理解しています。そして最後尾からのスタートとダブル・ロングラップ・ペナルティを受け入れました。このことは明日のレースにも影響しますが、私としてはヤマハをサポートできることがうれしいです」

WorldSBK 9月29日(日)

Pata Prometeon Yamaha WorldSBK Official Team
A・ロカテッリ選手(11位/9位)

「今週もベストを尽くしましたが、レース2は残念ながら9位に留まりました。望んでいたところには届きませんでしたが、毎セッションで最大限の力を尽くしており、改善が必要なことも、もっと頑張らなければならないことも承知しています。昨日のスーパーポールは悪くなかったので、そのあとの3つのレースにすべてを賭けました。しかし今日の午前中のスーパーポール・レースでは後半からタイヤに悩まされ、レース2も、とくにリアタイヤが厳しい状況でした。新しくなった路面に苦戦したのですが、以前と大きく変わってしまった理由がまだわかっていません。しかし私たちとしては前を向くしかありません。シーズンはあと2戦残っており、そのなかで学ぶチャンスもまだ残されているので、最後までポジティブにトライを続けます。今年は選手全員が非常に強かったので苦戦しましたが、毎回ベストを尽くし、前進を目指しています」

J・レイ選手(12位/13位)

「非常に難しい戦いでした。スタートはうまくいったのですが、第1コーナー進入の位置取りが悪かったことと、バックストレートのクイック・セクションでポジションを下げてしまいました。スーパーポール・レースでは終盤でペースを上げることもできたのですが、レース2では集団に飲み込まれてしまいました。ヤマハR1はどうやら、クリアスペースがあるときこそすべての強みを発揮しできるのだと感じました。渋滞のなかでそれができないのは当然で、バックストレートではまったく歯が立ちませんでした。レミー(ガードナー)の後ろにしばらくついていました。彼に抜かれ、抜き返そうとしていたのですが、彼も集団について行くほどのペースは持っていませんでした。最終的に彼をパスし、さらにバッサーニ(カワサキ)とリナルディ(ドゥカティ)を追って行ったのですが、時間が足りませんでした。このように全体的に悔しい結果であり、ひたすらタフな1週間でした」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
R・ガードナー選手(13位/15位)

「ベストを尽くしましたが、今日もまた厳しい展開となりました。スーパーポール・レースでは全体的にペースが良く、9位争いに近づくことができたので、自信を持ってレース2に臨みましたが、終盤でまたグリップ不足に見舞われてしまいました。それでもなんとか1ポイントを獲得することができました。次回に期待し、残り2大会をエンジョイしたいと思っています」

M・フリッツ選手(DNF/DNF)

「今日もペナルティの影響を受けてしまいました。しかし昨日もお話しした通り、私としてはヤマハをサポートできたことに満足しています。状況はよく理解しているので、私にできるのはドミ(エガター)の早い回復を祈ることだけです。万全の状態で残りの2戦に出場できるよう願っています」

WorldSSP 9月28日(土)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
S・マンジ選手(2位)

「8番グリッドからのスタートに加え、あまりうまくダッシュできなかったため楽な展開ではありませんでしたが、最後はいいレースになりました。挽回に少し時間がかかってしまいましたが、最終的に何とかそこまで到達できたので良かったと思います。今日はフィーリングが万全ではなく、オーバーテイクも難しい状況でした。それでも着実に数台をパスし、2位でゴールすることができたので満足です。またレース中にファステストラップを記録し、明日はポールポジションからスタートすることとなりました。きっと今日よりは楽になるでしょう!」

WorldSSP 9月29日(日)

Pata Yamaha Ten Kate Racing WorldSSP Supported Team
S・マンジ選手(2位)

「ポールポジションからスタートできたので、昨日よりは良かったです。好スタートから前のグループについて行こうとしたのですが、最終セクターで力が及ばず遅れてしまいました。またヤーリ(モンテッラ)の後ろについて走っているときにミスをして、その間に差を広げられてしまいました。懸命に挽回を図るなかで激しい表彰台争いになりましたが、残念ながらモンテッラにもう一度追いつくことはできませんでした。チャンピオンシップを考えれば2位では不十分ですが、ある程度、良い結果と言っていいと思います。あまり得意なコースでないにもかかわらず、予選セッション以外はずっと順調でしたし、まだタイトル争いから外れたわけではありません。簡単ではありませんが、最後までベストを尽くします」

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