スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.06 6月25日 サンマリノ
RACE DATA
■大会名称:2006スーパーバイク世界選手権第6戦サンマリノ大会
■開催日:2006年6月25日(日)
■開催地:イタリア/ミサノ(1周4.060km)
■観客数:61,000人
■天候:晴れ ■気温:30度
■周回数:25周(101.5km)×2
■PP:J・トースランド(ホンダ/1分33秒833)
■FL:A・ピット(ヤマハ/1分35秒123)
REPORT
ピットが初優勝、芳賀はランク2位に浮上!
ヤマハモーターイタリアのA・ピットが世界選手権スーパーバイク初優勝。チームメイトの芳賀紀行も3位に入り、揃って表彰台に上った。 ピットは第1レース、他車と接触、転倒してポイント圏外に留まったが、第2レースはクレバーなレースを展開してトップでゴールした。好スタートを決めたあと、T・コルサー(スズキ)とともにハイペースで後続を引き離したピット。8周目にコルサーが転倒し、さらには後ろに続いていたJ・トースランド(ホンダ)とT・ベイリス(ドゥカティ)がともにミスをおかして後退したため、ピットは後続に5秒もの差をつけて単独トップに立つこととなった。そのあとは最後まで慎重に走行を続けて2.5秒差で抑えきり、初優勝を成し遂げた。2位にA・バロス(ホンダ)、3位に芳賀が続いた。
芳賀は第1レースで5位に入っており、ランキング2位に浮上した。 ヤマハモーター・フランスの阿部典史は予選22位からのスタートで10位/13位。チームメイトのS・ジンバートは第1レースで12位に入ったが、第2レースはリタイヤ。また中冨伸一は第1レースで転倒リタイヤ、第2レースもポイント圏外に留まった。シーズンの前半を終えて、ベイリスがランキングトップをキープ。94ポイント差で芳賀が続いている。ピットは依然6位だが、メーカーランキングでは3位浮上に貢献した。
RESULT Race.1
| 順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
|---|---|---|---|---|
| 1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 40'06.480 |
| 2 | J・トースランド | GBR | Honda | 6.493 |
| 3 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 10.141 |
| 4 | A・バロス | BRA | Honda | 15.017 |
| 5 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 15.376 |
| 6 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 16.763 |
| 7 | L・ランジー | ITA | Ducati | 23.857 |
| 8 | F・ニエト | ESP | Kawasaki | 34.167 |
| 9 | R・チャウス | ESP | Ducati | 35.254 |
| 10 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 35.335 |
| 11 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 39.423 |
| 12 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 39.609 |
| 13 | F・フォレ | FRA | Suzuki | 39.755 |
| 14 | V・イアンツィオ | ITA | Suzuki | 44.065 |
| 15 | R・ロルフ | ITA | Ducati | 48.495 |
| 16 | A・ピット | AUS | Yamaha | 48.587 |
RESULT Race.2
| 順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
|---|---|---|---|---|
| 1 | A・ピット | AUS | Yamaha | 40'18.671 |
| 2 | A・バロス | BRA | Honda | 2.717 |
| 3 | 芳賀 紀行 | JPN | Yamaha | 6.559 |
| 4 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 7.100 |
| 5 | 加賀山 就臣 | JPN | Suzuki | 7.276 |
| 6 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 13.916 |
| 7 | L・ランジー | ITA | Ducati | 14.148 |
| 8 | J・トースランド | GBR | Honda | 15.065 |
| 9 | R・チャウス | ESP | Ducati | 15.434 |
| 10 | F・フォレ | FRA | Suzuki | 20.579 |
| 11 | F・ニエト | ESP | Kawasaki | 21.440 |
| 12 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 23.417 |
| 13 | 阿部 典史 | JPN | Yamaha | 25.602 |
| 14 | K・ムゲリッチ | AUS | Honda | 26.088 |
| 15 | R・ロルフ | ITA | Ducati | 26.712 |
| 16 | V・イアンツィオ | ITA | Suzuki | 33.556 |
| 17 | S・マーチン | AUS | Petronas | 34.766 |
| 18 | 中冨 伸一 | JPN | Yamaha | 37.406 |
| 19 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 40.146 |
| 20 | I・クレメンティ | ITA | Ducati | 47.341 |
RIDERS RANKING
| 順位 | ライダー | マシン | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | T・ベイリス | Ducati | 254 |
| 2 | 芳賀 紀行 | Yamaha | 160 |
| 3 | J・トースランド | Honda | 157 |
| 4 | T・コルサー | Suzuki | 149 |
| 5 | A・バロス | Honda | 146 |
| 6 | A・ピット | Yamaha | 128 |
| 11 | 阿部 典史 | Yamaha | 60 |
| 18 | 中冨 伸一 | Yamaha | 18 |
| 19 | S・ジンバート | Yamaha | 11 |
CONSTRUCTORS RANKING
| 順位 | コンストラクター | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Ducati | 260 |
| 2 | Honda | 196 |
| 3 | Yamaha | 189 |
| 4 | Suzuki | 188 |
| 5 | Kawasaki | 98 |
| 6 | Petronas | 4 |
COMMENT
A・ピット選手談(16位/優勝)
「初優勝の気分は本当に素晴らしい。トロイ(コルサー)がたびたびミスをしているのを見ていたから、ずっとプレッシャーをかけ続けたんだ。彼が転倒したあと、後続との差は約1.3秒とある程度の距離があったが、周回数はまだたくさん残っていたから、とにかく集中して走ろうと思っていた。ところが自分のピット前を通過するときにピットボードを見ると、‘6秒'となっていたからびっくり。 0.6秒の間違いじゃないかと考えてしまったほどだ。最後の5周になるとようやくリラックスできて、少し楽しめるようになった。優勝できたことは本当に嬉しくて、チームのみんなにお礼を言わなければならない。レース距離を安定して走りきることが最も重要なので、プラクティスでは使用済みのタイヤで何度も何度も走り込んだ。第1レースでは序盤のフルタンクのときにオーバーランしてしまったが、第2レースはフロントエンドを変更、スプリングを硬めのものに取り替えて臨み、その効果が出ていた」
芳賀紀行選手談(5位/3位)
「両レースとも、とても厳しいレースだった。とても暑かったため、タイヤがわずか5周で消耗。最後の20ラップは他のライダーとのバトルのほかにマシンとの格闘もしなければならなかった。でも結果としてはランキング2位に上がることができたので満足。来月のブルノは、最近のテストが成功しているので楽しみだ」
阿部典史選手談(10位/13位)
「僕にとっては最悪のサーキットになってしまった。今朝のウォームアップの時点でもとても遅かったんだけど、決勝は少しセッティングを変更して臨み、いくらか良くなった。第1レースは大勢が転倒したためポジションが上がったが、その他にも10台くらいは抜いたと思う。またリアがよく言うことを聞いてくれなかったので、第2レースではセッティングを変えるとタイムも向上した。でも午後になって気温が上がったこともあり、レース終盤になるとまたスライドがひどくなってきてしまった。それでも予選に比べればずっといいけれど」
中冨伸一選手談(リタイヤ/18位)
「いいレースだったけれど、第1レースではミスをして転倒してしまった。第2レースはタイヤチョイスがうまくいったのでフィーリングは良かったが、結局ポイントを取るまでには至らなかった。怪我はほとんど問題なかった」
M・メレガリ、ヤマハモーターイタリア・WSB・チーム監督談
「チームとしても、ライダー個人としても、今日は素晴らしい一日になった。アンドリューがスーパーバイクでの初優勝を達成したことは本当に嬉しい。きっと大きな自信になるだろう。また紀行も3位に入り、これでランキング2位に浮上したのだが、初めてチームメイトがふたり揃って表彰台に上ることもできた。これからシーズン終了まで、すべてのコースでこの調子をキープし成績につなげたい」
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