スーパーバイク世界選手権 WSB
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSBに関する情報をお届けします。
Rd.02 3月5日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第2戦オーストラリア大会
■開催日:2006年3月5日(日)
■開催地:オーストラリア/フィリップアイランド(1周4.448km)
■周回数:22周(97.856km)×2
■気温:25度
■FL:T・ベイリス(ドゥカティ/1分32秒081)
REPORT
YZF-R1の芳賀紀行が両レース4位でフィニッシュ!
ヤマハモーターイタリアの芳賀紀行が両ヒート4位を獲得。26ポイントを追加してランキング6位につけた。
第1レース。芳賀は好スタートからレースをリード。後半に入ってリアのトラクションが不足してくると徐々に後退して単独5位を走行していたが、終盤でT・ベイリス(ドゥカティ)をパス。4位に上がりそのままチェッカーを受けた。第2レースはサスペンションのセッティングを変更して出走。これが功を奏してベイリス、J・トースランド(ホンダ)、A・バロス(ホンダ)、T・コルサー(スズキ)、そしてチームメイトのA・ピットらとトップグループを形成。芳賀とピットはバロスの後方につけて3位争いを展開していたが、もうひとつ届かずそれぞれ4位、5位でゴールした。
ピットは第1レースで、ピレリ製ハードタイプのタイヤを選択したが、トップグループについていくことができず9位に終わった。第2レースは柔らかめのタイヤをチョイスして5位を獲得した。
ヤマハモーター・フランスの阿部典史、中冨伸一、S・ジンバートはいずれも厳しい戦い。阿部が第2レースで12位でポイントを獲得したが、中冨は第1レース転倒、第2レースも19位とふるわず。ジンバートは第1レース、セッティングの問題でリタイヤ、第2レースは20位に終わっている。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・コルサー | AUS | Suzuki | 34'33.545 |
2 | A・バロス | BRA | Honda | 0.450 |
3 | J・トースランド | GBR | Honda | 7.974 |
4 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 15.121 |
5 | R・ロルフォ | ITA | Ducati | 16.292 |
6 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 17.120 |
7 | R・チャウス | ESP | Ducati | 17.192 |
8 | F・ニエト | ESP | Kawasaki | 22.457 |
9 | A・ピット | AUS | Yamaha | 22.490 |
10 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 23.176 |
11 | L・ランジー | Ducati | ITA | 28.347 |
12 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 28.413 |
13 | R・ラコーニ | FRA | Kawasaki | 28.833 |
14 | S・マーチン | AUS | Petronas | 28.977 |
15 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 29.122 |
17 | 阿部典史 | JPN | Yamaha | 30.955 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | AUS | Ducati | 34'33.803 |
2 | J・トースランド | GBR | Honda | 5.528 |
3 | A・バロス | BRA | Honda | 14.312 |
4 | 芳賀紀行 | JPN | Yamaha | 16.208 |
5 | A・ピット | AUS | Yamaha | 17.656 |
6 | 加賀山就臣 | JPN | Suzuki | 20.832 |
7 | R・ロルフォ | ITA | Ducati | 21.130 |
8 | R・チャウス | ESP | Ducati | 25.224 |
9 | F・ニエト | ESP | Kawasaki | 25.638 |
10 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | 26.007 |
11 | M・ファブリツィオ | ITA | Honda | 32.867 |
12 | 阿部典史 | JPN | Yamaha | 33.171 |
13 | M・ネオキルシュナー | GER | Ducati | 33.211 |
14 | P・キリ | ITA | Honda | 34.314 |
15 | S・マーチン | AUS | Petronas | 34.467 |
19 | 中冨伸一 | JPN | Yamaha | 49.120 |
20 | S・ジンバート | FRA | Yamaha | 49.214 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | T・ベイリス | Ducati | 75 |
2 | J・トースランド | Honda | 74 |
3 | T・コルサー | Suzuki | 63 |
4 | A・バロス | Honda | 55 |
5 | A・ピット | Yamaha | 45 |
6 | 芳賀紀行 | Yamaha | 42 |
12 | 阿部典史 | Yamaha | 14 |
21 | S・ジンバート | Yamaha | 3 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 78 |
2 | Ducati | 76 |
3 | Suzuki | 73 |
4 | Yamaha | 58 |
5 | Kawasaki | 22 |
6 | Petronas | 3 |
COMMENT
芳賀紀行選手談(4位/4位)
「両ヒートとも全力で頑張ったが、残念ながら終盤にはタイヤを消耗してしまってスロットルを思いどおりに開けられなくなった。マシン自体の性能はとても良いのだが、7~8周した後からが課題だ」
A・ピット選手談(9位/5位)
「第1ヒートは他のライダーと違うタイヤを使ったが、これがまったく合わなくてペースを上げることができなかった。第2ヒートはリアのコンパウンドを変え、好スタートを切ることができた。それでも安定性はまだまだ不十分だ」
阿部典史選手談(17位/12位)
「第1レースよりも第2レースの方がいくらか良くなった。セッティングをかなり変えたからだ。第1レース終盤はグリップがなくなってしまったから、至るところでスライドしたし、チャタリングがひどかった。ラップタイムも1分36秒台で目標よりも遅かった。第2レースは良くなったが、それでもまだエンジンはあまり速くなかったので前のライダーについていくことしかできなかった。それでも12位に入ってポイントを獲得できたのは良かった」
中冨伸一選手談(リタイヤ/19位)
「リアのグリップが不十分でラップタイムも落ちてきた。本当に厳しいレースだった。第1レースは頑張り過ぎて転倒。第2レースは完走できたがポイントは取れなかった」
M・メレガリ、ヤマハモーターイタリア・WSB・チーム監督談
「楽な戦いではなかったが、貴重なポイントを獲得できたのは良かった。カタールよりも路面のグリップ性が悪く、ふたりとも非常に苦しんだ。このサーキットは冬の間に一度もテストしていなかったので、ようやくわかったのだが、ここでトップグループに加わるのは簡単なことじゃない。この他にもミューの低いサーキットはいくつかあるので、そのときのためにもこの問題を解決しておかなければならない」
M・ガルシア、ヤマハモーター・フランス・チーム監督談
「最悪の日。シャシー・セッティングがうまくいかなくて、1月のテストのときと同等のグリップ感が得られなかった。解決法を見つけられなかったということは、仕事がちゃんとできなかったということだ。次回のレースの前にまたテストがあって、よりパワーのある新型エンジンが投入される予定。阿部は精神的に非常に強いので、きっとこの難局を乗り切ってくれると思う。あとのふたりについては、自信をもてるように支えていかなければならない」