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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.19 9月16日 中国

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第19戦中国
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2024年9月15日(日)
■開催地:上海(1,620m)

REPORT

Monster Energy Yamaha Factory MXGPのアンドレア・ボナクローシが中国MXGPで総合10位に入った。レース1ではアグレッシブな追い抜きを受けて不運にもクラッシュを喫して12位となったが、レース2では激戦の末7位。マキシム・ルノーはレース1で6位と素晴らしい走り出しを見せたものの、レース2ではスタート直後の第1ターンで激しい転倒により、リタイアを余儀なくされ、総合12位でグランプリを終えた。

MX2では、Monster Energy Yamaha Factory MX2のティボー・ベニスタントが総合7位に入った。カルリス・レイズリスはベニスタントと同ポイントの8位となったが、リック・エルジンガはレース1で8位に入り、総合14位となった。

MXGP
ボナクローシが10位に食い込む

2024年MXGPシリーズ第19戦の舞台は、高速、ラフでドライな難しい上海サーキット。高温多湿のコンディションが加わり、その難しさはさらに高まった。ワイドで高速なコースには複数の走行ラインが存在するものの、ライダー同士を隔てる方法はほとんどなく、完璧なスタートを決める必要性が浮き彫りになった。

残念ながら、ボナクローシはレース 1で上位を走るために必要なスタートを決めることができなかった。ボナクローシは、トップ10との差を詰め始めるが、T・ガイザー(ホンダ)がアグレッシブな追い抜きを行ったため、両ライダーは転倒し、マシンにダメージを与えてしまう。この衝突により17番手まで後退したボナクローシは、12番手まで順位を上げたところでレースを終えた。

レース2ではスタートを大幅に改善したボナクローシは、3周目までに7番手まで順位を上げると、その後トップ5との差を詰めてゆく。だが、レースが進むにつれて、湿度が影響を及ぼし、ペースダウンを余儀なくされる。それでも後続に充分なギャップを築いていたため、そのまま7番手のポジションを守ってチェッカーを受け、総合10位に入り、選手権ランキングでは10位とわずか2ポイント差の11位を守った。

トルコMXGPで総合5位という素晴らしい成績を収めてから1週間、ルノーはその速さと勢いを、今シーズン残り2戦となった、この第19戦に持ち込んだ。元MX2世界チャンピオンは、レース1ではオープニングラップの9番手からレース中盤に猛チャージを見せて6番手まで順位を上げると、トップ5フィニッシュを目指してG・コルデンホフ(ファンティック)を追うが、わずかに及ばず6位でフィニッシュラインを通過した。だが、この結果はルノーにとってこの日のハイライトとなってしまった。続くレース2では、スタート直後の第1ターンでクラッシュを喫し、リタイアを余儀なくされたからだ。総合12位となったルノーは、シリーズランキングでは18位につけている。

チームはこの後、MXGPの新しい会場であるスペインのコザールにあるサーキット・モーター・ランチで開催される2024年選手権シリーズの最終戦、第20戦カスティーリャ・ラ・マンチャMXGPに臨む。両ライダーとも選手権ランキングを上げることができる位置につけている。

MX2
中国MXGPでベニスタントが7位、レイズリスが8位

中国MXGPの当初の開催予定日、9月16日月曜日は異常気象が予想されたため、シーズン最後の欧州圏外のGPが成功裏に開催されるよう、レース日程がワンディイベントに変更された。幸いなことに、レースはドライで暖かいコンディションのもとで行われたが、突風のため、特に上海サーキットに点在する大きなジャンプでは、すべてのライダーが集中力を維持する必要があった。

レース 1 で中団からスタートしたベニスタントは、トップ 10 圏外となり、順位を上げるために多くのことが必要となった。数周で10番手まで順位を上げるが、上位のライダーたちは同等のペースで走行していたため、それ以上順位を上げることはできず、ベニスタントはポジションを維持したままチェッカーフラッグを受けた。

レース2でのスタートは、レース1と比較してあまり改善されなかったが、ベニスタントはコーナーでのスピードに集中することで次々とライダーをパス。レース中盤までに6番手まで上がるが、その数周後にA・アダモ(KTM)の後塵を拝して7番手に後退する。レース終了まで残り3周となったところで、ベニスタントはレイズリスをパスしてアダモに迫るが、追い抜くには至らず、コンマ5秒強の差でフィニッシュラインを通過した。中国で堅実にポイントを獲得したベニスタントは、最終戦を残すだけとなった選手権でランキングを2つ上げて11位に浮上した。

発熱したまま中国に到着したレイズリスにとって、厳しいレースの一日となったが、暑い天候によって、その厳しさは増すばかりだった。レイズリスは好スタートを連発。特にレース2ではホールショットを奪い、レース後半もリードを保ち、楽な展開に持ち込んだが、疲労が蓄積して順位を落とすことになった。レース1を9位、レース2を7位で終えたレイズリスは、総合8位となり、選手権ランキング15位を維持した。

エルジンガはレース1で8位と好成績を収めたが、レース2ではクラッシュを喫した。幸い、転倒による負傷は免れたが、このクラッシュにより、エルジンガのレースは早々に終了した。しかし、S・クーネン(KTM)が中国でのレースに出場しなかったため、エルジンガは追いつかれることなく、シリーズランキング7位を守った。

2週間後の9月28、29日、スペインでシーズン最終戦が開催される。2024年シーズンの締めくくりとなるこのカスティーリャ・ラ・マンチャMXGPは、ベニスタントとレイズリスにとってシリーズランキングをさらに上げるチャンスとなる。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP

Monster Energy Yamaha Factory MXGP
アンドレア・ボナクローシ選手談(12位/7位:総合10位)

「移動と時差によって、今朝はすごくつらかったけど、レースまでにはかなり良い感じになりました。レース1ではトップ10のすぐ後ろにつけていたのですが、ティム・ガイザーがブロックして抜いたため、僕らは二人とも転倒しました。僕のバイクはちょっとダメージを受けたのでそのことは本当に残念でしたけど、どうにか12番手で走り切ることができました。レース2ではスタートがうまく行き、ハードにプッシュして8位につけて、その数周後に7番手まで上がりました。感触は良くて、上位陣との差を詰めていたのですが、それから湿度がきつくなりました。それでもポジションをキープすることができたので良かったです。次はスペイン、そしてネイションズでシーズンを締めくくります」

マキシム・ルノー選手談(6位/20位:総合12位)

「今日は、最初のレースではスタートが良くなかったのですが、すぐに6番手まで上がりました。軽いクラッシュをしたものの、可能な限り早く立ち直って最後まで6番手を守りました。その後、レース2では他のライダー数名と共にクラッシュして、轢かれてしまいました。擦り傷が少しあった以外は大丈夫です。2 週間後のスペインが楽しみです」

MX2

Monster Energy Yamaha Factory MX2
ティボー・ベニスタント選手談(10位/6位:総合7位)

「今日はまあまあでしたけど、スタートが悪くて、ちょっと窮屈に感じました。レース1はライディングがあまり良くなかったのですが、次のレース2ではブレーキングの際にあまりアグレッシブにならないようにしてみたのですが、これがすごく役に立ったようです。今日はレースとレースの間の時間が短かったのですが、体調がかなり良かったので、ひどいことにはならなかったです。ハードでしたけど、大丈夫でした」

カルリス・レイズリス選手談(9位/7位:総合8位)

「ここ数週間、熱があってよく眠れなかったので、各レース終盤には疲労に襲われましたけど、それは予想していたことでした。最初のレースは4番手からスタートして3番手に上がり、順調だったのですが、その後、熱が上がってしまいました。あれほど疲労したことは今まで一度もありませんでした。レース2はスタートが良くなって、ホールショットを奪い、約20分間、レースをリードしましたが、クラッシュしてしまいました。順位を大きく落として結局、7位に終わりました。100%でなかったことを考慮すれば、今日の出来には満足しています」

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