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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.17 8月25日 スイス

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第17戦スイス
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2024年8月25日
■開催地:フラウエンフェルト(1,500m)

REPORT

Monster Energy Yamaha Factory MXGPのマキシム・ルノーが 、第17戦スイスGPで総合6位に入り、非常にポジティブな復帰を果たした。2つのレースでそれぞれホールショットを奪い、5位/7位という力強く安定した成績を残し、自信につながる一日となった。アンドレア・ボナクローシも安定した走りを見せ、レース1の12位からレース2では10位に順位を上げ、総合10位となった。

Monster Energy Yamaha Factory MX2は若手、カルリス・レイズリスがでキャリアベストの総合4位という成績を収めた。レースを重ねるごとに成長を続けるレイズリスは、力強いスタートを見せてレースをリードし、チャレンジングなこのコースで強い印象を残した。負傷から復帰したティボー・ベニスタントは6位に入り、リック・エルジンガは、波乱の展開となった一日を総合12位で終えた。

MXGP
怪我から復帰のルノーが5位/7位で総合6位

負傷からの回復途上でありながら、その本来の速さやスタートの能力をまったく失っていないことを示したルノーは、レース1でホールショットを奪うと、ランキング首位のT・ガイザー(Honda)に続き2番手につけた。その後もルノーはガイザーに続いて走行するが、レースの半ばを過ぎたところでJ・ハーリングス(KTM)の先行を許して3番手に後退。周回が進むにつれてルノーはさらに2つ順位を落としたが、3月のスペインMXGP以来となるレースを5位でフィニッシュした。

ルノーはレース2でもホールショットを奪い、今度は6周にわたってレースをリードした。当然ながら、長期間レースとYZ450FMのライディングから遠ざかっていたことから、レース全体を通してトップを走るための必要な持久力はなかった。ルノーは最終的に7位まで後退してチェッカーフラッグを受け、総合6位となったが、ポジティブな感触と今後のレースへの期待感と共にフラウエンフェルトを後にした。ランキングでは、ここまで3戦しか出場していないにもかかわらず19位につけている。

オランダで総合7位に入ってから一週間、シーズン序盤のマッドレースでは数々の好結果を残していたボナクローシは、タフなコンディションでのレースにワクワクしていた。しかし、中団からのスタートとなり、クラッシュもあり、さらにラインが1本しかないコンディションにより、ボナクローシはレース1ではトップ10に食い込むことができず、12位でレースを終えた。レース2でははるかに良いスタートを見せたボナクローシは序盤に順位を落とすも、その後、激しいバトルを展開して10位でフィニッシュし、総合でも10位となった。ランキングでは12位を維持している。

カルバン・ファランデレンは、先週のオランダGPで負った膝の軽傷のため今大会を欠場。現在、ランキング5位につけているファランデレンは、トップ5のランキングを守るため、できるだけ早くレースに復帰したいと望んでいる。

ヤゴ・グリーツも、土曜日午後の予選のオープニングラップで転倒。負傷は免れたものの、24 歳のベルギー人ライダーは、リカバリーを優先するため出場を断念した。

次回の第18戦は9月7、8日にトルコのアフィヨンカラヒサールにあるハードパックサーキットで開催される。

MX2
レイズリスがキャリアベストの総合4位

土曜日は暖かく乾燥した天候だったが、夜間に降り続いた激しい雨により日曜日早朝には、フラウエンフェルト・サーキットは、粘着のあるテクニカルなレースコースに様変わりした。しかし、厳しいコンディションもレイズリスの勢いを止めることはできず、レイズリスはウォームアップ・セッションで最速ラップタイムを記録して幸先よく日曜日を走り出した。

レイズリスは、どんなコースでも万能なライダーであるところを示し、レース1でスタート早々にトップ5圏内につけ、チームメイトのベニスタントやランキングトップのK・ドゥ・ヴォルフ(Husqvarna)を追撃した。レースが折り返し点に近づくととレイズリスは、ポジションをダウン。さらにレース終了まで残り数周となったところでゴーグルを外さざるを得なくなり、マディコンディションで視界の悪い中、7番手まで後退してフィニッシュした。

レース2では、レイズリスがホールショットを奪う最高のスタートを決める。そこからは、路面がはるかにドライとなり、レイズリスは先頭集団から抜け出した。落ち着いたライディングでトップを快走するレイズリスは、レース終盤にS・ランゲンフェルダー(GASGAS)の先行を許すが、最後まで2番手の座を守り切り、キャリアベストの2位とし、総合4位に入った。今シーズンは17戦のうち7戦しか出場していないレイズリスだが、現在はランキング16位につけている。

5月に開催されたフランスGPで大クラッシュしたベニスタントが、スイスで再びレース出場を果たした。YZ250FMを駆って見せるその速さはまったく失っていないことを示したベニスタントは、レース1でホールショットを奪うと、ほぼ折り返し点まで首位を守ったが、転倒を喫し、ライバルたちの先行を許してしまう。それでもすぐに3番手で再走を果たすと、そのポジションをチェッカーフラッグまで守り切り、負傷欠場後初のレースでトップ3フィニッシュという成績を残した。

レース2でも素晴らしいスタートを見せたベニスタントは、3番手で第1ターンを抜けると、すぐにトップに躍り出たが、オープニングラップでレイズリスがベニスタントを抜いて先行する。レースが進むにつれて、ベニスタントは軽い転倒を喫し、長い間レースから離れていたことによる疲労も加わり、結局8位でフィニッシュした。10戦を欠場したにもかかわらず、ベニスタントは選手権ランキングで13位に位置している。

スイスMXGPはエルジンガにとって波乱の展開となった。レース1で素晴らしいスタートを見せ、レースの大半を2番手につけていたが、レース終了まで残り数周となったところでマシントラブルによりリタイアすることになった。

レース2に向けて態勢を立て直したエルジンガは、再び好スタートを切り、レース終了まで残り3周となるところまで5番手をキープしていたが、周回遅れのライダーに進路を阻まれてポジションを落としてしまい、レース2を6位でフィニッシュした。残り3戦となった選手権でエルジンガは、ランキング7位を維持している。

スウェーデン、オランダ、スイスの3連戦が終了したFIMモトクロス世界選手権。次戦は9月7、8日に開催されるトルコGPとなる。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP

マキシム・ルノー選手談(5位/7位:総合6位)

「レース復帰戦は良かったと思います。2回ともにスタートは良かったし、最初の4〜5周のスプリントの速さもありました。バイクから離れている時間がとても長かったので、すごい筋肉痛で、レースをする身体に戻すにはもっとバイクに乗る時間が必要です。復帰最初のレースとしてはまずまずだったので、あとはここからもっと強くなるだけです」

アンドレア・ボナクローシ選手談(12位/10位:総合10位)

「今週末は安定していて、それは良かったです。最初のレースは、ベストのスタートではなく、少し順位を落としたのですが、そこから順位を上げながらもクラッシュして再びポジションを落として12位でした。レース2のスタートは良くなり、トップ10圏内につけビッグバトルをして10位でフィニッシュ、総合10位になりました。まずまずの週末でしたけど、さらに上を目指したいので、2週間後のトルコに向けてハードワークを続けます」

MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2

カルリス・レイズリス選手談(7位/2位:総合4位)

「本当に良い週末でした。予選は8番手、ウォームアップでは最速でした。レース1ではまずまずのスタートを切って、レース後半まで長い間4番手をキープしていましたが、その後ゴーグルを失い、数ポジション順位を落としました。レース2はMX2での僕のキャリアで最高のMotoでした。ホールショットを決めてから、ランゲンフェルダー選手に追い抜かれるまで長い間、レースをリードしていました。その後は2番手をクルーズすることができました。今週末のスイスでの自分の速さとパフォーマンスには本当に満足しています」

ティボー・ベニスタント選手談(3位/8位:総合6位)

「レースに復帰できて本当にうれしいですし、数か月間レースから離れていたので、ここから得られるポジティブなことがたくさんあります。長い間レースをしていなかったので、レース2では少し苦戦しましたけど、バイクに乗る時間が長くなれば、バイクの感覚はどんどん良くなるに違いないです」

リック・エルジンガ選手談(24位/6位:総合12位)

「レース1ではホイールスピンもなく、本当にうまく飛び出して、第1ターンを3番手で抜けました。レースが半分くらい過ぎたところで2番手とし、ドゥ・ヴォルフ選手と一緒に走っていて、すべて順調でした。その後、不運にもバイクにトラブルが発生、残念ながらレースは終りました。レース2のスタートも良かったのですが、最初のレースほどではありませんでした。すぐに5番手まで上がり、数人のライダーに追いつきましたが、追い抜く方法が見つかりませんでした。その後、終盤にバックマーカーに引っかかってしまい、ポジションを落としました。しかし、全体的に今日の速さとライディングは良かったので、2 週間後のトルコに自信を持って臨むことができます」

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