モトクロス世界選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.11 6月30日 ロンボク
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権 第11戦ロンボク
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2024年6月30日
■開催地:西ヌサトゥンガラバラット(1,640 m)
REPORT
第11戦ロンボクGP、MXGPではGPMonster Energy Yamaha Factory MXGPのカルバン・ファランデレンが力走し、レース1、レース2ともに4位に入る見事なパフォーマンスを披露して総合3位となり、今年初の総合表彰台に立った。一方、アンドレア・ボナクローシはレース1で自己ベストとなる5位でフィニッシュし、総合8位に入った。
MX2では、Monster Energy Yamaha Factory MX2のリック・エルジンガが総合9位という結果を残した。チーム新加入のカルリス・レイズリスは、新しいバイク、新しいクラス、そして非常に湿度の高いコンディションにうまく適応し、総合14位に入った。
MXGP
ファランデレンがロンボクで3位とし表彰台を獲得
ロンボク島でのインドネシア2連戦の初戦は、チームにとって良い結果となった。ファランデレンとボナクローシ両選手は、湿度が高く体力を消耗するコンディションと高速でラフなコースに順応し、ヤマハYZ450FMを駆って、まさに速さと粘り強さを発揮した。
ファランデレンはレース1でトップ5圏内のスタートを見せるが、第1ターンを抜ける際に小さなミスをして後退。そこから猛烈な追い上げを見せ、1 周目を終えて 6 番手まで上がって戻って来ると、その1 周後にはボナクローシを抜いて 5 番手へと順位を上げた。レースが終盤に近づくと、ファランデレンはJ・シーワー(Kawasaki)と激しい4番手争い展開。これを制して 4 位でフィニッシュし、総合表彰台が視野に入る好位置を確保した。
レース2でもファランデレンは先頭集団からスタートし、トップをうかがったが、ヘビーウエットコンディションのコーナーで軽い転倒を喫し、4番手から7番手まで後退してしまう。その後、ファランデレンは冷静さを保ちながらもプッシュを続け、レース中盤までに4番手まで挽回。4位でフィニッシュすれば今年初の総合表彰台が確定することを知るファランデレンは、ハイペースでポジションを維持し、そのままチェッカーを受け総合3位とし表彰台に立った。2024年シーズンが後半に突入する中、ファランデレンはランキング4位を維持している。
ボナクローシにとってこの第11戦は、自身が最高峰クラスで着実に進歩していることを証明するレースとなった。レース1では、力強いスタートを見せて上位をキープ。2周目にファランデレンにポジションを奪われたのの、その後もチームメイトを視野に納めて6番手で走行。同じ速さを維持するボナクローシは、最終ラップにシーワーを捕らえてこれに先行。MXGPではこれまででベストとなる5位フィニッシュを果たした。
レース2で好成績を収めようと意気込むボナクローシは、再びスタートから先頭集団につけると、その後8番手に落ち着いたが5周目にクラッシュを喫し、12番手まで後退してしまう。気温が急上昇し、どのレースも完走することが重要であると認識しているボナクローシは、最終的に12位でフィニッシュし総合8位となった。ランキングでは14位を維持し、ロンボクでの2連戦初戦から多くのポジティブな点を得た。
インドネシア2連戦の初戦を終えたファランデレンとボナクローシは来週末、7月6-7日にロンボク島で開催される2024 FIMモトクロス世界選手権第12戦に臨む。
MX2
エルジンガ、インドネシア2連戦の初戦で9位
FIM モトクロス世界選手権がヨーロッパを離れたことでライダーたちは、気温が高く、時間帯も異なり、コースのタイプも違うロンボク島でのレース環境に素早く適応する必要があったのだ。
エルジンガにとっては、レース1では先頭集団からスタートすることはできなかったが、最初から猛チャージ。レース序盤の数周で9番手まで順位を上げる。そしてレース中盤、エルジンガは11番手まで後退するが、周回が進むにつれて調子を取り戻し、懸命なライディングで9番手まで順位を上げると、チェッカーフラッグまでそのポジションを守った。
レース2では、エルジンガは序盤に転倒を喫し、ヘビーウエットのサーキットで挽回を強いられた。滑りやすいコンディションの中で、エルジンガはラップごとにライバルを追い抜き始めた。16周のうちの12周目には新しいチームメイト、レイズリスを追い抜いて12番手とすると、さらにレース終了まで残り3周となったところで11番手に上がってそのままフィニッシュした。この結果、エルジンガは総合9位に入りランキングでは7位を維持した。
レイズリスはロンボクでの最初のレースで安定した結果を残した。チームでの初グランプリにもかかわらず、速さを見せたレイズリスは、レース1ではトップ10圏内でバトルを展開し、13位でフィニッシュ。レース2では中団からのスタートとなり、11番手まで順位を上げるが、終盤に2つ順位を落としてフィニッシュ。2レースとも13位で総合14位となった。
Monster Energy Yamaha Factory MX2 MX2チームは来週末、インドネシアのロンボク島で開催されるFIMモトクロス世界選手権第12戦に臨む。
MXGP RESULT Race.1
MXGP RESULT Race.2
MX2 RESULT Race.1
MX2 RESULT Race.2
RIDERS RANKING MXGP
RIDERS RANKING MX2
CONSTRUCTORS RANKING MXGP
CONSTRUCTORS RANKING MX2
COMMENT
MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP
カルバン・ファランデレン選手談(4位/4位:総合3位)
「すごくうれしいです! もう2年も表彰台に上がっていないので、ここに戻ってくるまでに多くの努力と犠牲を払ってきました。ですからチーム全員と周囲のみんなに心から感謝したいと思います。今年は表彰台に近づいたことが何度かありましたが、今日は本当に良い感触でした。でも、トップの選手たちと本当に争うには、もっと良いスタートが必要です。チームと一緒に一生懸命練習してきたので、かなり上達しましたが、僕はホールショットを獲得するか、少なくともトップ3圏内に入る必要があります。表彰台の上に立つことができてとても興奮していますし、今日は自信につながる素晴らしい一日でした」
アンドレア・ボナクローシ選手談(5位/12位:総合8位)
「この週末は僕にとって良い2日間でした。昨日はコース上での流れをつかむよう取り組んで、予選で9番手にと、悪くなかったです。今日は本当に、特にレース 1が良かったですね。 6 番手か 7 番手あたりからスタートして、レース中ずっと 6 番手をキープしていました。その後、最終ラップにシーワー選手を抜いて 5 位に入ったので、自分のパフォーマンスには本当に満足しています。レース 2 でもスタートは良かったのですが、第1コーナーでいくつかポジションを落としてしまいました。その時は8番手を走っていたのですが、その後、軽い転倒をして順位を落としてしまいました。凄く暑かったのですが、なんとか挽回しようと努力したものの、結局12位でした。でも、先頭集団でスタートすれば先頭集団で走れることを証明できたので、これはとてもポジティブだし、来週末が楽しみです」
MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2
リック・エルジンガ選手談(9位/11位:総合9位)
「今日は厳しい一日でした。自分のライディングは良い感じだったのですが、速さが足りませんでした。どちらのレースでも集団の中を抜けて行くのが大変だったし、レース2では序盤にクラッシュしてしまったので、状況はさらに厳しくなってしまいました。少し硬い走りになっていて、自分ができるとわかっているライディングができず自分自身と格闘していました。バイクは良かったのですが、何か間違ったことをしているような感触だったので、来週末までにこれを修正する必要があります」
カルリス・レイズリス選手談(13位/13位:総合14位)
「最高の一日とはなりませんでしたけど、自分の速さはトップ10圏内で争うには十分でした。MX2は EMX250 よりも 5 分長いので持久力が必要です。そのため、今後はトレーニングを増やす必要がありますね。バイクは素晴らしかったし、チームは僕がバイクに慣れるために本当に協力してくれたのですが、自分のミスやライディングのせいで良い結果が得られませんでした。ファクトリーバイクでMX2レースに参加できる機会を与えてくれたことに本当に感謝していますし、来週末にまたレースができるのを楽しみにしています」