モトクロス世界選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.05 5月5日 ポルトガル
RACE DATA
■大会名称:モトクロス世界選手権 第5戦ポルトガル
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2024年5月5日
■開催地:アゲダ(1,630m)
REPORT
Monster Energy Yamaha Factory MXGPに新たに加わったアンドレア・ボナクローシがポルトガル、アゲダでMXGPデビューを果たし、ディープなマディコンディションの中で総合6位という成績を収めた。チームメイトのカルバン・ファランデレンは、浮き沈みのある結果となったが、第5戦を終えて選手権ランキング7位を守っている。
Monster Energy Yamaha Factory MX2のリック・エルジンガとティボー・ベニスタントが、ポルトガルGPでそれぞれ総合2位と3位を獲得。集中豪雨のため、過酷な戦いとなった第5戦でチームの両ライダーは今シーズン初の表彰台に立った。
MXGP
ボナクローシがMXGPデビューレースで総合6位
大雨に見舞われたアゲダ・サーキットで、並外れたマディでのライディング技術を披露したボナクローシは、自らの新しいヤマハ YZ450FM と完全に一体化していた。イタリア人ライダー、ボナクローシはレース1を通して常にトップ10圏内を力走し、一時は5番手を走行。その後、B・ボジャース(Fantic)にパスされるが、デビュー戦としては抜群の6位フィニッシュを果たした。
レース2ではトップ10圏外からスタートとなったボナクローシだが、2周目に5台を抜き去り、7番手まで順位を上げた。コースコンディションが急速に悪化する中、素晴しいペースを維持したボナクローシは、レースの大半で6番手をキープ。だが終盤いくつかミスを犯し、8番手に後退してフィニッシュ。総合6位となり、ボナクローシにとって素晴らしいMXGPデビューとなった。
ファランデレンは土曜日の予選で4番手に入り、好結果を得られると自信を持っていた。だがレース1では最悪のコースコンディションの中でトップ10圏内を快調に走行していたものの、不運にもマシントラブルが発生。20番手まで順位を落としてフィニッシュした。続くレース2で巻き返したファランデレンは9位に入り、総合15位となった。ファランデレンはランキング7位を守っている。
2024年FIMモトクロス世界選手権は来週末、スペインでガリシアMXGPが開催される。
MX2
エルジンガとベニスタントがダブル表彰台
レース1ではエルジンガがYZ250FMのパワーを活かして素晴らしいスタートを切り、レース序盤で3番手を走行。ヘビーマディのコンディションでのバトルで、エルジンガはいくつか小さなミスをしてポジションを落とすが、それでも4番手をキープしてフィニッシュ。自己ベストタイとなるレース結果を残した。
レース2でも力強いスタートを決めたエルジンガはホールショットを奪った。ところが第2コーナーへの進入でワイドに膨らんでしまう。これで3番手につけたエルジンガは、7周目に前を行くライダーをパスして2番手に上がると、すぐに後続集団を引き離し、マディコンディションを攻略して2位でフィニッシュしたエルジンガは、自己ベスト記録を破る総合2位でグランプリを終えた。ランキングでは5戦を終え、ふたつ上げて7位に浮上した。
本グランプリでは、エルジンガとともにベニスタントも表彰台に上がった。ベニスタントはレース 1 では、好スタートを活かしてレース序盤、4番手を維持。その後、MX2のディフェンディングチャンピオンであるA・アダモ(KTM)とバトルを繰り広げ、これを抑えて5位でフィニッシュした。
レース2では、トップ10圏外からスタートしたベニスタントは、危険が潜むコンディションの中、レースを通して順位を上げてゆく。一時3番手まで上がったベニスタントだったが、レース終了まで残り2周となったところでM・ハルプ(Triumph)にパスされ、その後ギャップを広げられて4位でフィニッシュとなったが、総合3位として表彰台に立った。ベニスタントはランキング4位につけている。
FIM モトクロス世界選手権は来週末、スペインに移動。5月11〜12日にシリーズ第6戦、ガリシア GP が開催される。
MXGP RESULT Race.1
MXGP RESULT Race.2
MX2 RESULT Race.1
MX2 RESULT Race.2
RIDERS RANKING MXGP
RIDERS RANKING MX2
CONSTRUCTORS RANKING MXGP
CONSTRUCTORS RANKING MX2
COMMENT
MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP
アンドレア・ボナコルシ選手談(6位/8位:総合6位)
「今日については本当に満足しています。両方のレースでミスをしたので、もっとよい結果を残せたかもしれませんが、MXGPで初のレースとしては満足しなければならないし、特に今日のようなコンディションではなおさらです。450でうまくやれることはわかっていたので、それを実現させてくれたヤマハとチームに感謝しています。来週末が楽しみです」
カルバン・ファランデレン選手談(20位/9位:総合15位)
「昨日はバイクの感触もよく、速さもあったのですが、今日は天候のせいでまったく違うコースになってしまいました。レース1ではトップ10圏内、トップ5に近い位置を走っていたのですが、その後バイクにトラブルが発生しました。2回目のレースはよくなって、レースをうまくコントロールして9位に入りました。バイクの感触もよく、体調もよく、好調なので来週末に向けて準備はできています」
MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2
リック・エルジンガ選手談(4位/2位:総合2位)
「本当にこれ以上うれしいことはありません! MX2初表彰台は本当に素晴らしいことです。このコースは本当に好きなので、マディコンディションになったのは残念ですが、レース1はそれほどひどくありませんでした。3番手からスタートして2番手まで上がりましたが、いくつかミスをしました。最終的には4位でしたけど、全体的には自分の走りに満足しています。レース2ではホールショットを奪ったものの、ワイドに膨らんでしまい、順位をふたつ落としました。しばらくは3番手を走行していましたが、その後2番手に上がり、ミスすることなく順位をキープして2位でフィニッシュ。総合2位になりました。MX2では初めての表彰台です。今年はチームに大いに感謝しなければなりません。特に今日はこのコンディションだったので、なおさらです」
ティボー・ベニスタント選手談(5位/4位:総合3位)
「天候のせいで本当に厳しい週末でしたけど、ポジティブな点もたくさんあります。厳しいコンディションはモトクロスの一部ですし、5-4位で表彰台に立てたのはよかったし、多くのポイントも獲得できました。もっと上を目指すにはまだやるべきことがありますけど、また表彰台に上がれてよかったのは確かです」