モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月11日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:2011モトクロス世界選手権第15戦イタリアGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2011年9月11日(日)
■開催地:フェルモ
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:非常に高温
■観客数:18,000 人
REPORT
ポランがデビューウイン
モンスターエナジー・ヤマハのG・ポランが真夏のような暑さとなったフェルモで開催されたFIMモトクロス世界選手権最終戦のイタリアGPでMX1クラスにステップアップし、ファクトリーYZ450FMを駆って優勝を果たした。
S・フロサードが胸部感染症により欠場を余儀なくされたことから、ポランはフロサードのワークスマシンに乗ってMX1カテゴリーへのデビューを果たした。ゼッケン「183」のフロサードに代わり出走し、フロサードの世界ランキング2位キープをサポートした。
ワークスマシンに乗るポランは、フェルモですぐに成果を見せ、土曜日の予選でポールポジションを獲得した。両ヒートで好スタートを決めてレースでのパフォーマンスを高めたが、第1ヒートではオープニングラップからトップに立ち、2周目までに2位に4秒もの差をつけると、レース全体をコントロール。そのままチェッカーフラッグを受けた。
第2ヒートではC・プーセル(カワサキ)とバトルを演じ、10周目にはレース中の最速ラップをマークしてトップに立った。次第にラフさを増すコースで、総合優勝を視野にいれたポランは、無用なリスクを冒すことを避けてプーセルの後方2位で確実にゴールすることを選んだ。
A・ボアシエールはグランプリ2戦連続でトップ10内で走り、両ヒートをそれぞれ5位と7位で終えて総合6位に入った。ボアシエールは特に第1ヒートで気を吐き、D・グァルネリ(カワサキ)、E・ボブリシェブ(ホンダ)、そしてC・プーセル(カワサキ)と激しい5位争いを展開した。第2ヒートではそのツケを払い、体力をやや使い果たしたが、ボアシエールにとって輝かしいシーズン最終戦となった。
C・カンパーノはモンスターエナジー・ヤマハでの最後のレースに臨んだが、第1ヒートで転倒し、左手首を傷めてしまい、第2ヒートへの参加断念を余儀なくされた。
14ヵ国で15戦が開催されたFIMモトクロス世界選手権はこれで終了し、フロサードの2位でヤマハはマニュファクチャラー部門でランキング2位を得た。D・フィリッパーツは残念ながら第11戦から欠場し、9位で今季を終えた。C・カンパーノはランキング19位。一方最終戦で力走したA・ボアシエールは13位となった。
S・フロサードは12日月曜日に胸部のスキャンを受診。来週St.ジャン・ダンジェリーで開催される第65回モトクロス・オブ・ネイションズへの参加の可否を決める。カンパーノはスペイン代表として参加することを希望しており、A・トーナスはスイス代表でYZ450Fを駆る。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | G・ポラン | FRA | Yamaha | 39'24.930 |
2 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 0'11.779 |
3 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 0'19.334 |
4 | J・バラガン | ESP | Kawasaki | 0'36.361 |
5 | A・ボアシエール | FRA | Yamaha | 0'45.590 |
6 | D・グァルネリ | ITA | Kawasaki | 0'48.323 |
7 | E・ボブリシェブ | RUS | Honda | 0'48.634 |
8 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 0'56.812 |
9 | R・ゴンカルブス | POR | Honda | 0'57.141 |
10 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'19.363 |
11 | M・モンニ | ITA | Yamaha | 2'14.192 |
12 | M・シファー | GER | Suzuki | -1 Laps |
13 | T・レオク | EST | TM | -1 Laps |
14 | A・スミス | GBR | Aprilia | -1 Laps |
15 | M・ヴァン・ダエル | BEL | Honda | -1 Laps |
16 | C・クーパー | NZL | Suzuki | -1 Laps |
17 | F・カンパノーネ | ITA | Honda | -1 Laps |
18 | H・ブラッケ | NED | Yamaha | -1 Laps |
19 | I・ステイバーグス | LVA | Kawasaki | -1 Laps |
20 | A・バレンテ | ITA | Suzuki | -2 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・プーセル | FRA | Kawasaki | 39'31.286 |
2 | G・ポラン | FRA | Yamaha | 0'14.080 |
3 | J・バラガン | ESP | Kawasaki | 0'32.179 |
4 | K・ストライボス | BEL | Suzuki | 0'37.472 |
5 | X・ブー | FRA | Kawasaki | 0'54.398 |
6 | R・ゴンカルブス | POR | Honda | 1'10.394 |
7 | A・ボアシエール | FRA | Yamaha | 1'22.599 |
8 | D・グァルネリ | ITA | Kawasaki | 1'38.375 |
9 | S・シンプソン | GBR | Honda | 1'44.436 |
10 | M・シファー | GER | Suzuki | -1 Laps |
11 | M・モンニ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
12 | M・ウォークナー | AUT | KTM | -1 Laps |
13 | A・バルビ | BRA | Kawasaki | -1 Laps |
14 | M・ヴァン・ダエル | BEL | Honda | -1 Laps |
15 | T・チャーチ | GBR | KTM | -1 Laps |
16 | E・ボブリシェブ | RUS | Honda | -1 Laps |
17 | H・ブラッケ | NED | Yamaha | -1 Laps |
18 | F・カンパノーネ | ITA | Honda | -1 Laps |
19 | C・クーパー | NZL | Suzuki | -1 Laps |
20 | T・エリクソン | FIN | Kawasaki | -2 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM | 596 |
2 | S・フロサード | Yamaha | 472 |
3 | C・ドゥサル | Suzuki | 461 |
4 | E・ボブリシェブ | Honda | 444 |
5 | M・ナグル | KTM | 439 |
6 | R・ゴンカルブス | Honda | 431 |
9 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 308 |
13 | A・ボアシエール | Yamaha | 238 |
19 | C・カンパーノ | Yamaha | 99 |
22 | M・モンニ | Yamaha | 68 |
23 | M・ド・ルーバー | Yamaha | 55 |
24 | G・ポラン | Yamaha | 47 |
28 | H・ブラッケ | Yamaha | 27 |
29 | J・ドゥーガン | Yamaha | 26 |
41 | L・コレイア | Yamaha | 7 |
50 | R・ニガード | Yamaha | 3 |
53 | K・リンドストローム | Yamaha | 2 |
59 | A・ロザノ | Yamaha | 1 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 630 |
2 | Yamaha | 595 |
3 | Suzuki | 562 |
4 | Honda | 536 |
5 | Kawasaki | 467 |
6 | TM | 267 |
7 | CCM | 11 |
8 | Aprilia | 8 |
COMMENT
G・ポラン選手談(1位/2位:1位)
「もちろんすごくうれしいし、僕の初MX1で何が期待できるのか、本当はわからなかった。第1ヒートでホールショットを決めて思いのままに走れたので、自分のペースで走り切った。第2ヒートでのクリストフ(プーセル)との抜きつ抜かれつのバトルがすごく楽しかったけど、コースはバンプが多くなり、どんどんハードになって行った。MX2のレースなら普通はスムースなのに。今回が自分にとって450での初レースだったけど、グランプリで優勝できる可能性があることはわかっていたので、ばかなことはしたくなかった。それで、安全に走った。モンスターエナジー・ヤマハと共に戦った今日は、とても特別な一日だった」
A・ボワシェール選手談(5位/7位:6位)
「また良い結果が得られたのでとてもうれしい。最近バイクに乗ったフィーリングがすごくいい。ここ3レースがそうだったので、これでシーズンが終るのが悲しい。第1ヒートでスタートで出遅れた後の5位は素晴らしかったけど、第2ヒートは少し疲労を覚えてしまった。ここでもまたスタートがわるかったけど、ライディグはOKだった。全体としては良いレースウイークエンドだった」
C・カンパーノ選手談(28位)
「ハードな一日だったし、自分が望んだようなシーズンの終り方ではなかった。それでもこのバイクに乗って、僕にとっては前進できたのでチームに感謝したい。早い選手と一緒にスタートし、今年ヒート優勝している人たちとレースすることができた。自分にできることを示せるというのは自信につながる。来週のネイションズでは手首が問題ないことを望んでいる。大丈夫だと思う」