モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月13日 ブラジル
RACE DATA
■大会名称:2009モトクロス世界選手権第15戦ブラジルGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2009年9月13日(日)
■開催地:ブラジル/カネリナ
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:晴れ
■観客数:60,000人
REPORT
コピンズが最終戦で総合4位
2009年最終戦ブラジルGPで、ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのJ・コピンズが、YZ450FMを駆って総合4位に入った。
リゾート地、フロリアノポリスの北西80キロに位置するサーキットには世界選手権の初開催を見ようと、60,000人もの観客が詰めかけた。土曜日は雨が降り続き、練習走行と予選のスケジュールが変更になったが、日曜日は天候が回復し、高温多湿のコンディションでの決勝となった。
YZ450FMを駆るのはこれが最後となるコピンズは、高いパフォーマンスを示し、両ヒートをそれぞれ5位、3位でフィニッシュした。C・ドゥサル(ホンダ)と第2ヒートで2位を巡り激しいバトルを展開。ドゥサルとゴールラインまで争うが、惜しくも抜き去るには至らず、3位でフィニッシュした。
チームメイトのD・フィリッパーツは、両ヒートともスタートで出遅れたものの、どちらのヒートでも3位を争う力走を見せ、総合6位。第1ヒートで3位に入った後、第2ヒートではドゥサルと3位を争っている際に、登りのウエーブセクションでミスを冒して転倒。再走したもののタイムをロスしてしまった。それでもフィリッパーツは7位まで挽回したところでゴールとなった。この結果、ドゥサルの逆転を許し、ランキング4位となってしまった。
今季すでにチャンピオンを決めているヤマハ・レッドブル・デ・カルリのA・カイローリは総合9位。カイローリは先週、左半月板の簡単な手術をし、まだ抜糸をしていない状態でのレースとなった。第1ヒートではまずまずのパフォーマンスを見せ6位。第2ヒートでは、12位で総合9位となった。
チームメイトのT・レオクは第1ヒート8位、第2ヒートは激しい頭痛のため出走せず、総合成績は14位となった。また、Yamaha Van BeersのC・カンパーノは、MX1で過去最高の総合7位となった。カンパーノは両ヒートを11位、6位で終えた。
YZ450Fは全15戦中14戦でポディウムフィニッシュを決めた。ヤマハ・レッドブル・デ・カルリとヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームの4選手が7勝を挙げ、合計19個のシルバーウエアを獲得した。カイローリの9勝を含め、計11ヒートで勝利を飾った。また、ヤマハは2009年のマニュファクチャラー部門でもチャンピオンとなった他、1位カイローリ、4位フィリッパーツ、6位コピンズ、そして7位レオクと、7位以内に4選手がランクインした。
2009年世界選手権は終了したが、モトクロスの伝統的なシーズン閉幕は、3週間後にイタリアで開催される第63回ネイションズで、ヤマハはカイローリ、フィリッパーツ、D・グァルネリをチームとしてラインナップ。他にもZ・オズボーン、N・オバン、レオク、そしてコピンズも参加する。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 39'14.078 |
2 | M・ナグル | GER | KTM | 0'02.735 |
3 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'08.439 |
4 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'09.877 |
5 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'13.631 |
6 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'37.453 |
7 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'42.279 |
8 | T・レオク | EST | Yamaha | 1'25.452 |
9 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'28.749 |
10 | A・バルビ | USA | Honda | 1'29.845 |
11 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 1'42.560 |
12 | T・チャーチ | GBR | CCM | 1'45.037 |
13 | J・デゥーガン | GBR | CCM | 1'48.598 |
14 | M・ド・ルーバー | NED | Honda | -1 Laps |
15 | J・ビル | CHE | Aprilia | -1 Laps |
16 | J・P・シルバ | BRA | Kawasaki | -1 Laps |
17 | W・グラシア | BRA | Honda | -1 Laps |
18 | R・ダ・シルバ・ファリア | BRA | KTM | -1 Laps |
19 | R・ゼニ | BRA | Suzuki | -1 Laps |
20 | L・シルバ | BRA | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 39'20.165 |
2 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'04.350 |
3 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'05.996 |
4 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'18.347 |
5 | M・ナグル | GER | KTM | 0'32.537 |
6 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 0'43.224 |
7 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'54.357 |
8 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'09.893 |
9 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'16.604 |
10 | J・ビル | CHE | Aprilia | 1'20.582 |
11 | A・バルビ | USA | Honda | 1'20.957 |
12 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 1'38.001 |
13 | T・チャーチ | GBR | CCM | -1 Laps |
14 | W・グラシア | BRA | Honda | -1 Laps |
15 | R・ダ・シルバ・ファリア | BRA | KTM | -1 Laps |
16 | R・ゼニ | BRA | Suzuki | -1 Laps |
17 | M・ギラル | ARG | Suzuki | -2 Laps |
18 | C・バラナオ | CHI | Yamaha | -2 Laps |
19 | V・D・アルコ | ARG | Yamaha | -2 Laps |
20 | M・バルビ | BRA | Honda | -2 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 561 |
2 | M・ナグル | KTM | 525 |
3 | C・ドゥサル | Honda | 508 |
4 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 497 |
5 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 495 |
6 | J・コピンズ | Yamaha | 485 |
7 | T・レオク | Yamaha | 395 |
16 | C・カンパーノ | Yamaha | 127 |
26 | R・V・ヴィフェイケン | Yamaha | 53 |
42 | L・フレイバーグス | Yamaha | 12 |
54 | D・リヴス | Yamaha | 4 |
57 | C・バラナオ | Yamaha | 3 |
65 | V・D・アルコ | Yamaha | 2 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 655 |
2 | KTM | 585 |
3 | Honda | 543 |
4 | Suzuki | 519 |
5 | Kawasaki | 317 |
6 | Aprilia | 245 |
7 | TM | 193 |
8 | CCM | 169 |
COMMENT
J・コピンズ選手談(5位/3位:総合4位)
「今日はそれほど悪くない。両ヒートともまずまずのスタートを決めて、第1ヒートでは少々時間を要して8位から5位に上がった。第2ヒートでは最初の5分間は良くなかったけど、それから自分のライディングをしてケン(デ・ディッカー)とナグルを抜いたんだ。表彰台に立つにはクレマン(ドゥサル)を抜かなければならないのはわかっていたし、自分にとってヤマハでの最後のレースでぜひ表彰台に立ちたかった。それでプッシュにプッシュを重ねて全力を尽くしたけど、抜けなかった。がっかりだけど、今日のライディングはかなり良かったと思う。このコースは大好き。土曜日にはとても走れる状態とは思えなかったのに、サーキットの人たちはすごくがんばってくれたおかげだ。これで自分にとって14年目のグランプリ・シーズン、つまり200近いGPを走ったわけだけど、まだ戦えている。満足だよ」
D・フィリッパーツ選手談(3位/7位:総合6位)
「何と言えば良いのかわからない。今はすごくがっかりしているし、腹が立っている。2つとも良いレースをして、ランキング3位をキープしようとすごくがんばったけど、第2ヒートで転倒をしてしまい、ロスしたタイムが大きすぎた。第1ヒートの後は満足していたんだ。コースの感じは良かったし、ドゥサルと僅差を保っていたし。スタートは最高というわけではなかったけど順位を戻すこともでき、スピードもあった。ウエーブで集中力を無くしてしまって、バイクを再スタートさせなければならなかった。グランプリの終わり方としては良くない。よくない週末だし、ブラジルまで遠かった」
A・カイローリ選手談(6位/12位:総合9位)
「手術の後も走ることはできると思っていたけど、速さについては確信が持てなかった。ここに居るだけでもハッピーだったんだよ。選手権は終わっているが、ベストを尽くした。第1ヒートではかなり速く走れたけど、フィリッパーツと激しいバトルをして疲れてしまった。それから軽く転倒してタイムをロスしてしまった。第2ヒートではバラガンが僕の目の前で転倒して行き場を失ってしまった。こんなにたくさんの人がモロクロスを見に来てくれるのは素晴らしいね。来年また来られることを期待している。今はネイションズまでに可能なかぎりいつものトレーニングができるようになることを望んでいる」
T・レオク選手談(8位/DNF:総合14位)
「僕にとっては良い週末ではなかった。頭痛がひどかった。第2ヒートは痛みがひどくて、走ることができなかった。今年についてはかなりハッピーだ。もちろん、もう少しやれたけど、不運もあった。でも良いレースもあったよ」