モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.12 8月2日 ベルギー
RACE DATA
■大会名称:2009モトクロス世界選手権第12戦ベルギーGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2009年8月2日(日)
■開催地:ベルギー/ロンメル
■周回数:第1ヒート=16周、第2ヒート=16周
■天候:晴れ時々雨
■観客数:28,000人
REPORT
カイローリ、ロンメルのサンドコースで3位を獲得!
全15戦で争われるモトクロス世界選手権MX1の第12戦ベルギーGPで、ヤマハ・レッドブル・デ・カルリのA・カイローリが各ヒートで5/2位として総合3位を獲得。今季9度目の表彰台に立った。グランプリ開催サーキットのなかでも最もトリッキーで体力を要するサーキットの一つとされるロンメル。日曜日の決勝は、土曜日の好天とはうって変わってウエットコンディションと曇り空となったが、サーキットには28,000人の観客が集まり、最高レベルのレースを堪能した。
レイアウト全体に見られるわだちに、ジャンプ、ギャップ、高速コーナーが加わるテクニカルなコースで行われた決勝。土曜日の予選で2度の転倒を喫し、21番グリッドからスタートしたカイローリは第1ヒート、オープニングラップを14番手としたが、そこから着実に順位を上げると、最後の2ラップでも2選手を抜き去り5位でゴールした。
第2ヒートは、スタート時刻までに天候が回復。カイローリは好スタートを決めて1周目を6番手で通過すると、序盤で4番手まで順位を上げ、M・ナグル(KTM)、K・デ・ディッカー(スズキ)、S・ラモン(スズキ)を追撃。そして後半の11周目にデ・ディッカー、ラモンをかわして2番手に上がる。その後カイローリはトップのナグルを追撃するがこれをとらえることはできず2位でチェッカーとなったが、総合3位を獲得し今季9度目となる表彰台に立った。
総合6位はヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのJ・コピンズ。YZ450FMを駆るコピンズは第1ヒート、1周目を7番手で通過すると、中盤以降、着実に順位を上げて4位。第2ヒートではスタート後の第1コーナーでアクシデントに見舞われ、ほぼ最後尾からの追い上げを強いられ20番手でオープニングラップを終了。しかしその後は5周目を終えるまでに10番手まで挽回すると、終盤にも順位を上げ7位でレースを終えた。
コピンズに続き総合7位になったのは、カイローリのチームメイト、T・レオク。第1ヒートではアクシデントで21番手から追い上げを強いられたが8位を獲得。第2ヒートは6位だった。
ディフェンディングチャンピオンのD・フィリッパーツは総合9位。土曜日の予選はマシントラブルに見舞われ1周目にリタイアし、決勝グリッドは最後尾。決勝では、両ヒートともに転倒があり、リズムをつかむのに苦労して7位と10位でゴールした。
ランキングでは、カイローリは2位に49ポイント差で1位、フィリッパーツは78ポイント差の3位、コピンズは6位、レオクが7位とし、ヤマハライダーの4人がトップ7以内につけている。またヤマハは今季全12戦で表彰台に登壇しており、この活躍でヤマハは、2位に54ポイントの差をつけてコンストラクター部門でもリードしている。
第13戦チェコGPは来週、カーロヴィ・ヴァリーの牧歌的な町に程近い、ハードコースのロケットで開催される。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 43'03.805 |
2 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'06.893 |
3 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'18.879 |
4 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'48.843 |
5 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'49.076 |
6 | M・ナグル | GER | KTM | 0'50.650 |
7 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 1'11.853 |
8 | T・レオク | EST | Yamaha | 1'13.690 |
9 | K・ストライボス | BEL | Honda | 2'04.985 |
10 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 2'31.170 |
11 | T・ポティセック | FRA | Honda | 2'44.460 |
12 | Y・マルテンス | BEL | KTM | 2'50.488 |
13 | G・クレスティノブ | EST | KTM | -1 Laps |
14 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | -1 Laps |
15 | S・テレブランシュ | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
16 | J・V・ノーテン | BEL | KTM | -1 Laps |
17 | M・ボニーニ | ITA | KTM | -1 Laps |
18 | J・ビル | CHE | Aprilia | -1 Laps |
19 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | -1 Laps |
20 | I・ステインバーグス | LVA | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ナグル | GER | KTM | 41'54.880 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'30.961 |
3 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'49.586 |
4 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'58.857 |
5 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'14.596 |
6 | T・レオク | EST | Yamaha | 1'14.903 |
7 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 1'47.985 |
8 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 2'08.690 |
9 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 2'14.637 |
10 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | -1 Laps |
11 | C・メロッテ | BEL | Honda | -1 Laps |
12 | J・ドゥーガン | GBR | CCM | -1 Laps |
13 | S・テレブランシュ | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
14 | K・サラエツ | BEL | Honda | -1 Laps |
15 | R・V・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
16 | J・V・ヌーテン | BEL | KTM | -1 Laps |
17 | J・ビル | CHE | Aprilia | -1 Laps |
18 | S・レブンダース | NED | Suzuki | -1 Laps |
19 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | -1 Laps |
20 | Y・メルテンス | BEL | KTM | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 466 |
2 | M・ナグル | KTM | 415 |
3 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 388 |
4 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 383 |
5 | C・ドゥサル | Honda | 379 |
6 | J・コピンズ | Yamaha | 375 |
7 | T・レオク | Yamaha | 327 |
19 | C・カンパーノ | Yamaha | 81 |
27 | R・V・ヴィフェイケン | Yamaha | 35 |
38 | L・フレイバーグス | Yamaha | 12 |
47 | D・リヴス | Yamaha | 4 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 529 |
2 | KTM | 475 |
3 | Honda | 414 |
4 | Suzuki | 398 |
5 | Kawasaki | 242 |
6 | Aprilia | 189 |
7 | TM | 167 |
8 | CCM | 123 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(5位/2位:総合3位)
「450ccマシンで参加するサンドコースのレースは今回で2度目なので、この結果には満足している。ただし、土曜日の予選でミスがありグリッドが悪く、決勝ではスタートが2度ともうまくいかなかったことは残念。両ヒートとも最初からハードにプッシュしなければならなかったしね。第1ヒートは、最終ラップでマックス(ナグル)とデビッド(フィリッパーツ)を抜くことができたが、これは選手権を考えると重要なこと。第2ヒートは、マックスはすごく速かったし、ちょっと離れすぎていたのでとらえることができなかった」
J・コピンズ選手談(4位/7位:総合6位)
「今日のライディングは良かった。第1ヒートに向けたセッティングでちょっとミスがあり、雨が降り始めてから体力を消耗してしまって4位でゴールした。本来はもっと楽に走れるはずだったのに残念だ。第2ヒートでは、スタート直後にドゥサルが目の前で転倒。それでスローダウンしたけど、誰かが後ろからぶつかってきて転倒してしまった。これは不運だったし、最後尾から追い上げるにはこのコースはタフ過ぎた! 総合6位という成績では、今日を最高の日とは言えないけど、すべてを考慮すれば悪くない。この後の数戦が楽しみだよ」
T・レオク選手談(8位/6位:総合7位)
「僕にとってはタフなグランプリだった。第1ヒートは、中盤以降はスピードが乗ってきてがんばったけど、序盤でうまくライディングできず8位。第2ヒートはコピンズが目の前で転倒してスタートが悪かったけど、その後は良いポジションにつくことができた。でも終盤にコースアウトしてしまって、バイクをコース内に戻すのにタイムをロスしてしまったことが痛かった」
D・フィリッパーツ選手談(7位/10位:総合9位)
「ひどい一日だった。第1ヒートではラップタイムはコンスタントに良かったけど、終盤に集中力が切れてナグルとカイローリに抜かれてしまい、さらに転倒をしてしまった。第2ヒートはハードだった。ギャップにうまく対応できず、エネルギーを費やしてしまい完走することで精一杯だった。半年間このサーキットで十分にトレーニングしてきたから、今回のグランプリはうまくいくはずだったのに、なぜそうならなかったのか理解できない。残り3戦では好きなロケットやリーロップがあるので、昨年のように好成績を挙げたい」