モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.11 7月5日 スウェーデン
RACE DATA
■大会名称:2009モトクロス世界選手権第11戦スウェーデンGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2009年7月5日(日)
■開催地:スウェーデン/ウッデバラ
■周回数:第1ヒート=22周、第2ヒート=22周
■天候:曇り
■観客数:22,000人
REPORT
YZ450Fのカイローリ、今季8度目の表彰台
ヤマハ・レッドブル・デ・カルリの、A・カイローリが第1ヒート4位、第2ヒート優勝で総合2位となり今季8度目の表彰台にのぼった。
第11戦はドイツGP、ラトビアGPに続き3週連続開催となった。スウェーデンで2番目に大きな都市、ゴーセンブルグの北80kmに位置するウッデバラは、バンピーで粒の細かい土壌が特徴のコース。晴天で気温が上昇した土曜日とはうって変わって、決勝日は曇り空となり涼しいコンディションでのレースに22,000人の観客が詰め掛けた。
ここウッデバラではMX2時代の過去5年で3勝しているカイローリ。第1ヒートでは、スタート直後の混乱に巻き込まれて先頭集団には入れず、1周目はトップ10位以下からの追い上げを強いられる展開。それでも終始ハードに攻め続け、ラスト2周ではC・ドゥサル(ホンダ)に迫る。しかし、及ばず4位でゴールした。第2ヒートで好スタートを決めたカイローリは、今度は序盤からレースをリード。首位の座を譲ることなく、トップでゴールした。カイローリのチームメイト、T・レオクは両ヒートともスタートに失敗。その後もリズムをつかめず、各ヒート7位、6位でゴールし総合6位となった。
ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロスチームから参戦するディフェンディング・チャンピオンのD・フィリッパーツは5位、3位でゴールし総合4位となった。先週のラトビアGP前に体調を崩していたフィリッパーツだったが、体調はほぼ完全に戻って決勝を迎えた。第1ヒートではスタートで出遅れ、トップからは大きく遅れての5位。第2ヒートではスタートから好走し、後方から追い上げるK・デ・ディッカー(スズキ)を抑えて3位でゴールした。チームメイトのJ・コピンズは、ラトビアGPに続く連続表彰台獲得にはならず、第1ヒート6位、第2ヒートはスタートで出遅れ、またマシントラブルにも見舞われ7位となった。
3週連続開催を終え、グランプリはこれから4週間のインターバルに入る。次戦は8月最初の週末、深いサンドコースで知られるロンメルで開催されるベルギーGPとなる。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・ナグル | GER | KTM | 39'02.962 |
2 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'18.573 |
3 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'22.408 |
4 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'25.497 |
5 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'46.418 |
6 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'50.709 |
7 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'52.170 |
8 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'18.423 |
9 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'23.629 |
10 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 1'30.245 |
11 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'33.278 |
12 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 1'35.648 |
13 | J・ビル | CHE | Aprilia | 1'36.165 |
14 | S・テレブランシュ | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
15 | L・レオンス | FRA | Aprilia | -1 Laps |
16 | J・ドゥーガン | GBR | CCM | -1 Laps |
17 | T・ソデルストロム | SWE | Kawasaki | -1 Laps |
18 | T・チャーチ | GBR | CCM | -1 Laps |
19 | M・ノーレン | SWE | Suzuki | -1 Laps |
20 | R・V・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'39.929 |
2 | M・ナグル | GER | KTM | 0'02.994 |
3 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'06.508 |
4 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'14.103 |
5 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'26.194 |
6 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'39.085 |
7 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'59.922 |
8 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'03.833 |
9 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'15.007 |
10 | J・ビル | CHE | Aprilia | 1'17.891 |
11 | J・ドゥーガン | GBR | CCM | 1'22.030 |
12 | L・レオンス | FRA | Aprilia | 1'25.357 |
13 | T・チャーチ | GBR | CCM | 1'33.882 |
14 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 1'43.486 |
15 | T・ソデルストロム | SWE | Kawasaki | 1'47.553 |
16 | M・プリエム | BEL | Aprilia | -1 Laps |
17 | S・テレブランシュ | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
18 | K・リンドストロム | SWE | KTM | -1 Laps |
19 | I・ステインバーグス | LVA | Honda | -1 Laps |
20 | R・V・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 428 |
2 | M・ナグル | KTM | 375 |
3 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 363 |
4 | C・ドゥサル | Honda | 345 |
5 | J・コピンズ | Yamaha | 343 |
6 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 338 |
7 | T・レオク | Yamaha | 299 |
20 | C・カンパーノ | Yamaha | 72 |
28 | R・V・ヴィフェイケン | Yamaha | 29 |
37 | L・フレイバーグス | Yamaha | 12 |
43 | D・リブス | Yamaha | 4 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 489 |
2 | KTM | 435 |
3 | Honda | 380 |
4 | Suzuki | 353 |
5 | Kawasaki | 223 |
6 | TM | 167 |
7 | Aprilia | 162 |
8 | CCM | 114 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(4位/1位:総合2位)
「第1ヒートのスタート時は、転倒を避けるためアクセルを戻したんだ。1周目を終えるまでに、多くのライダーが僕を抜いて行ったので、それからは大変だった。ミスしたくなかったので、まず追い抜きのベストなラインを探すことに専念した。フィリッパーツを抜くのは簡単ではなかったけれど、しばらくの間、彼とのバトルを楽しめた。最後にドゥサルに追いついたけど、僕にとって彼は、ギャンブルでもしないかぎりパスが難しいライダーのひとり。それで無理はしなかったんだ。続く第2ヒートのスタートは良かった。ナグルが迫って来ていたので、最初からハードにプッシュし、最後までリードをキープしたんだ」
D・フィリッパーツ選手談(5位/3位:総合4位)
「第1ヒートよりも第2ヒートの方がいい感じで走れた。第1ヒートでは、スタートも良くなく、序盤にラインを外し、自分のレースを難しくしてしまった。第2ヒートのスタートはまずまずで、3番手につけることができた。デ・ディッカーが時々迫って来ていたようだが、ポジションを守りきった。ゴール時には恐らく彼の方が僕より疲れていたと思うよ。自分の体力は、先週の体調不良からは回復し、通常に戻りつつあると思う」
T・レオク選手談(7位/6位:総合6位)
「スタートは両ヒートとも悪く、先頭グループについて行くことができなかった。走りもラップタイムもあまり良くなかったが、レース終盤にはリズムが良くなっているのを感じた。スタートの失敗で、上位に食い込むチャンスを逃してしまった」
J・コピンズ選手談(6位/7位:総合7位)
「正直言って苦戦したし、自分のスピードに納得いかない。第1ヒートのスタートはまずまずだったが、タイヤ選択のミスもありリズムをつかめなかった。第2ヒートはスタートのとき、ギアボックスに若干のトラブルがありニュートラルに入ってしまった。それで最後尾からの追い上げで7位まで上がった。でも途中何度かニュートラルに入ってしまうことがあり不安だった」