モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 6月28日 ラトビア
RACE DATA
■大会名称:2009モトクロス世界選手権第10戦ラトビアGP
■カテゴリ:MX1
■開催日:2009年6月28日(日)
■開催地:ラトビア/ケグムス
■周回数:第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:曇り
■観客数:32,000人
REPORT
カイローリ、ラトビアGPで総合優勝!
ランキングのリードを拡大!
初開催となったラトビアGP。会場のケグムス・サーキットには、曇り空のもと32,000人のファンが詰め掛けた。レースはヤマハ・レッドブル・デ・カルリのA・カイローリが、前大会に続き総合優勝を果した。両ヒートで2位と1位の活躍で、ランキングでは2位との差を57ポイントに拡大した。
今大会は、全15戦のシリーズの10戦目、3週連続開催の2つ目の大会である。コースはラトビア共和国の首都リガから南東に50kmにある設備が整ったサーキット。コースは長く、柔らかい路面でテクニカル。ジャンプなどで、うねりや深いわだちが、すぐにたくさんできてしまう、荒れたコース状況の中、熱戦が展開された。
ライバル選手とは異なるタイヤ・プロフィールを選択したカイローリ。その影響もありスタートの飛び出しで僅かに遅れたが、序盤から力走。両ヒートともに10位前後のポジションから追い上げる展開となったが、効果的なラインを見つけると、その後の長い登りのセクションも快走。第1ヒートでは、トップを行くC・ドゥサル(ホンダ)に迫り終盤まで追い上げる。最終ラップで最速ラップを記録したが、コンマ2秒差で2位となった。
第2ヒートのカイローリは、T・レオク、J・コピンズ、K・デ・ディッカー(スズキ)、D・フィリッパーツ、そしてM・ナグル(KTM)らをパスし、トップのドゥサルに迫る。ゴールまで残り6周の時点でカイローリはトップに浮上、その後は後続を引き離し1位でゴールした。カイローリはこれで、今季これまでの10大会中4大会で総合優勝、20ヒート中8ヒートを制したことになる
ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのJ・コピンズは総合3位(4位/2位)となり、第2戦ブルガリアGPを制して以来の表彰台を獲得、シルバートロフィーを手に入れた。チームメイトのD・フィリッパーツはラトビア入りする前の2日間は体調を崩していたが、両ヒートとも好スタートを見せる。レースでは5位/7位となり総合6位となった。
ヤマハ・レッドブル・デ・カルリのもうひとりのライダー、エストニア人のT・レオクは"ほぼホームレース"とも呼べる今大会でファンの声援を味方に力走。第1ヒートではレースの3分の2を終えたころ、4位を走行中に転倒、再走に3周をロスしてポイント圏外となったが、第2ヒートではパフォーマンスを示して4位をゲット。総合11位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 40'05.568 |
2 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'00.258 |
3 | M・ナグル | KTM | GER | 0'23.770 |
4 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'44.151 |
5 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 1'17.536 |
6 | A・レオク | EST | TM | 1'27.503 |
7 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 1'38.978 |
8 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'41.537 |
9 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'46.161 |
10 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 1'49.773 |
11 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'54.333 |
12 | T・チャーチ | GBR | CCM | -1 Laps |
13 | J・カールソン | SWE | Suzuki | -1 Laps |
14 | I・ステインバーグス | LVA | Honda | -1 Laps |
15 | S・テレブランシュ | RSA | Kawasaki | -1 Laps |
16 | L・フレイバーグ | LVA | Yamaha | -1 Laps |
17 | L・レオンス | FRA | Aprilia | -1 Laps |
18 | R・V・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
19 | D・リヴス | LVA | Yamaha | -1 Laps |
20 | F・ケンペリス | LVA | Honda | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'10.586 |
2 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'05.777 |
3 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'14.985 |
4 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'17.525 |
5 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'32.897 |
6 | M・ナグル | GER | KTM | 0'51.444 |
7 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 1'00.833 |
8 | A・レオク | EST | TM | 1'05.582 |
9 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'15.691 |
10 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 1'29.377 |
11 | J・ドゥーガン | GBR | CCMGBR | 1'35.663 |
12 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'38.606 |
13 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 1'39.695 |
14 | L・フレイバーグス | LVA | Yamaha | 1'40.417 |
15 | L・レオンス | FRA | Aprilia | -1 Laps |
16 | R・V・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
17 | T・チャーチ | GBR | CCM | -1 Laps |
18 | I・ステインバーグス | LVA | Honda | -1 Laps |
19 | D・リヴス | LVA | Yamaha | -1 Laps |
20 | F・ケンペリス | LVA | Honda | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 385 |
2 | M・ナグル | KTM | 328 |
3 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 327 |
4 | J・コピンズ | Yamaha | 314 |
5 | C・ドゥサル | Honda | 309 |
6 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 298 |
7 | T・レオク | Yamaha | 270 |
19 | C・カンパーノ | Yamaha | 63 |
27 | R・V・ヴィフェイケン | Yamaha | 27 |
37 | L・フレイバーグス | Yamaha | 12 |
42 | D・リヴス | Yamaha | 4 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 446 |
2 | KTM | 388 |
3 | Honda | 344 |
4 | Suzuki | 313 |
5 | Kawasaki | 197 |
6 | TM | 167 |
7 | Aprilia | 141 |
8 | CCM | 99 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(2位/1位:総合優勝)
「このGPで勝ててすごく嬉しい。コースを初めて見た時、勝つのは大変だと思った。というのは450ccマシンで40分間、砂のコースをどうライディングすれば良いのか慣れが必要だったからだ。でも走行ラインも上手い具合に取れたし、予想したほど疲れなかった。スタートはあまり良くなかったけど、最初の数ラップは楽に走り、それから徐々にプッシュしていくように組み立てた。冬の間にハードなトレーニングをしたので調子も良かったし、第1ヒートの終盤には最速ラップを記録できた。シーズンの重要なポイントでいい結果を残せた」
J・コピンズ選手談(4位/2位:総合3位)
「楽しむことができたし、コース状況もかなり良かったと思う。先週のドイツGPで、表彰台に近いところを走れたので今回は表彰台獲得への感触がつかめていた。トイチェンタルまでの6戦くらいの間は苦戦していたが、これで問題は解決。今シーズン残りのレースに期待が持てる」
D・フィリッパーツ選手談(5位/7位:総合6位)
「体調は100%ではなく、暑かったし、コースはとてもハードだったので、きついレースだった。スタートは良く、最初の数ラップは好調だった。そこからプッシュしていったけれど、途中から腕が上がってしまった。結果には満足ではないが、今週のことを考えれば納得できるもの。次のスウェーデンでは、もっといけると思う」
T・レオク選手談(DNF/4位:総合11位)
「第1ヒートでは、それほどハードにプッシュしなかったしコンスタントに走るように努めた。でも、あのコーナーは、わだちが裂けていてブレーキ時に集中力が途切れたんだ。コーナーに突っ込んでいくと、フロントが路肩へと流れて転倒。何度も再スタートを試みたんだけれど、再スタートできず疲れてしまった。第2ヒートでは、なかなか自分のリズムがつかめなかったけど、周回するうちに少しずつ乗れるようになっていった。エストニアから来てくれた多くのファンに見守られて走るのは気分もいい。でも、第1ヒートは悔やまれる」