モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.03 4月12日 トルコ
RACE DATA
■2009モトクロス世界選手権第3戦トルコGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2009年4月12日(日)
■会場:イスタンブール
■周回数:第1ヒート=19周、第2ヒート=19周
■天候:くもり
■観客:30,000人
REPORT
カイローリが両ヒート優勝!
トルコでの初開催となったモトクロス世界選手権、ヤマハ・レッドブル・デ・カルリ・チームのA・カイローリがYZ450Fを駆り両ヒートで優勝、2007年のイギリスGP以来MX1で2度目の優勝を飾った。またランキングでも首位に立った。チームメイトのT・レオクは19/5位で総合10位。ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのD・フィリッパーツは4/2位で総合3位、J・コピンズは両ヒート8位で総合7位だった。
首都イスタンブールの西20km、海に隣接した新設コースは潮風と景色の良さが印象的なところ。開幕戦イタリアGP、続くブルガリアGPと高速コースが続いたが、ここトルコのコースはジャンプが多いテクニカルかつツイスティなレイアウト。路面は柔らかく、グリップも変化することからライダーからの好みも分かれた。ちなみにコース設計は、2007年カイローリがワイルドカードでMX1に初参戦し優勝したイギリスGPのコース、ドニントンパークを建設した会社と同じ会社の手によるものである。
カイローリはこのコースにすぐに馴染む。好天に恵まれた土曜日の予選ヒートで持ち前の華麗な走りを見せてトップでゴールし、MX1で自身初のポールポジションを獲得した。決勝第1ヒート、カイローリはS・ラモン(スズキ)、K・ストライボス(ホンダ)らに序盤先行を許すがこれを抜き去って優勝すると、第2ヒートでもフィリッパーツ、ラモンとバトルの末トップでチェッカーを受けた。
フィリッパーツは第1ヒート、スタートでやや出遅れたが4位でゴール。第2ヒートではカイローリとバトルを展開し2位でゴール、総合3位となり今季初表彰台を獲得した。第2戦ブルガリアGPで優勝しているコピンズはグリップが得られずに苦戦し、両ヒートとも8位で総合7位。開幕戦イタリアGPで優勝しているレオクは第1ヒートで転倒、挽回するも19位でのゴールとなった。第2ヒートでは5位に入り総合10位となった。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 39'34.460 |
2 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'07.965 |
3 | K・ストライボス | BEL | Honda | 0'11.486 |
4 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'19.929 |
5 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'25.847 |
6 | M・ナグル | GER | KTM | 0'27.526 |
7 | J・バラガン | ESP | KTM | 0'31.253 |
8 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'31.929 |
9 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'32.350 |
10 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'04.199 |
11 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'08.554 |
12 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 1'12.217 |
13 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'14.781 |
14 | M・ド・ルーバー | ED | Honda | 1'17.370 |
15 | J・ビル | CHE | Aprilia | 1'19.352 |
16 | A・レオク | EST | TM | 1'20.129 |
17 | F・ネウジェバウアー | CZE | Kawasaki | 1'35.154 |
18 | C・カンパーノ | ESP | Yamaha | 1'35.744 |
19 | T・レオク | EST | Yamaha | 1'36.976 |
20 | J・ドゥーガン | GBR | CCM | 1'48.359 |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 40'07.622 |
2 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'03.909 |
3 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'05.850 |
4 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'33.512 |
5 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'36.595 |
6 | J・バラガン | ESP | KTM | 0'37.874 |
7 | K・ストライボス | BEL | Honda | 0'39.031 |
8 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'40.722 |
9 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'54.355 |
10 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'01.680 |
11 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'03.771 |
12 | J・ノーブル | GBR | Suzuki | 1'06.690 |
13 | M・ナグル | GER | KTM | 1'11.689 |
14 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'15.434 |
15 | J・ビル | CHE | Aprilia | 1'15.983 |
16 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'28.017 |
17 | A・レオク | EST | TM | 1'30.376 |
18 | F・ネウジェバウアー | CZE | Kawasaki | 1'49.764 |
19 | G・クレスティノブ | EST | KTM | 1'51.540 |
20 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 2'00.725 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | Yamaha | 98 |
2 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 94 |
3 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 88 |
4 | J・コピンズ | Yamaha | 85 |
5 | J・バラガン | KTM | 83 |
6 | S・ラモン | Suzuki | 78 |
8 | T・レオク | Yamaha | 73 |
27 | C・カンパーノ | Yamaha | 3 |
28 | R・V・ヴィフェイケン | Yamaha | 2 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 119 |
2 | Suzuki | 103 |
3 | KTM | 89 |
4 | Honda | 78 |
5 | Kawasaki | 51 |
6 | Aprilia | 35 |
COMMENT
A・カイローリ選手談(1位/1位:総合優勝)
「第3戦が終了した時点でランキング首位に立てるなんて信じられない気持ちだ。先週のブルガリアGP以降、マシンの調子がよい。今日は両ヒートともスタートが上手く決まり楽しく走れた。2ヒート目では、フィリッパーツとのバトルがとくに楽しかった。イタリアのファンも喜んでくれると思う」
D・フィリッパーツ選手談(4位/2位:総合3位)
「今年初めての表彰台となりうれしい。このコースは難易度が高いからね。毎戦自分の走りのリズムが良くなっているんだ。毎回トップ5位以内に入れば、タイトル争いに絡めるからね。第2ヒートではカイローリから逃げようとしたが、今日の彼はすごく乗れていた。イタリアでの地震は暗いニュースだけれど皆が早く家に戻れることを願っている」
J・コピンズ選手談(8位/8位:総合7位)
「難しいレースウイークで、とくにこのコースに苦戦し、全くペースを掴めなかった。ラップタイム自体はいい時もあったが、安定していいタイムを刻むことが出来なかった。問題はトラクションで、走りのリズムを掴めないまま終わった。体力は2倍使ったけれど、スピードは半分だった感じ。フラストレーションがたまる1日だったよ」
T・レオク選手談(19位/5位:総合10位)
「このコースは好きだね。体のフィーリングもいい感じで走れた。第1ヒートはスタートが良かったけど、その後転倒。そこですぐに再スタートできず、大きく後退した。でも第2ヒートは進歩があり、5位でゴールできた。いつもこの順位でゴールできたらうれしい」