モトクロス世界選手権 MXGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月5日 ブルガリア
RACE DATA
■2009モトクロス世界選手権第2戦ブルガリアGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2009年4月5日(日)
■会場:セブリエボ
■周回数/第1ヒート=20周、第2ヒート=20周
■天候:晴れ
■観客:28,000人
REPORT
YZ450FMのJ・コピンズが総合優勝!
ヤマハ・モンスターエナジー・モトクロス・チームのJ・コピンズが、晴天に恵まれたセブリエボで開催された第2戦で総合優勝を飾った。ヤマハにとって昨年の大会でのフィリパーツの優勝に続く2年連続優勝となった。コピンズの優勝は昨年のドイツGP以来。
泥沼と化した先週のシリーズ開幕戦・イタリアGPとはうって変わって、第2戦ブルガリアGPは暖かな陽射しの中での開催となった。会場は高速のレイアウトで、レースが進むにつれて路面には多くの轍が刻まれ、見ごたえのあるレースが展開された。この中で、コピンズは両ヒートともに2位で総合優勝を飾った。
コピンズは、第1ヒートでK・デ・ディッカー(スズキ)を激しく追い、常に約2秒以内のところを走るが、パスするまでには至らず2位でゴール。第2ヒートでは、昨年のドイツGP以来となるトップを快走する場面も見せたが、J・バラガン(KTM)の先行を許す。その後、コピンズは安定した走りでペースを守る。終盤の2周では、後方から迫るチームメイトのD・フィリッパーツ、さらにヤマハ・レッドブル・デ・カルリのA・カイローリを振り切って2位でゴールした。
フィリッパーツは第1ヒートのスタート時に、シフトミス。これが響いて結局5位となった。第2ヒートでは、激しくコピンズに迫る走りを見せ、また後から仕掛けるカイローリを抑えきり3位でゴール、総合結果で4位となった。
カイローリは第1ヒートのオープニングラップに転倒を喫した後、見事な走りで挽回、7位でゴールした。第2ヒートでもカイローリは、厳しい状況の中で追い抜きを展開。450ccマシンをたくみに操るパフォーマンスを見せ、4位でゴール。総合結果は6位となった。
開幕戦イタリアGPの覇者、デ・カルリ・チームのT・レオクは、依然10日間に渡って苦しめられた扁桃腺炎と耳の感染から完全に体調が戻っていない状態だったが、両ヒートで6位に入り総合結果で7位となった。次の第3戦トルコ・グランプリは、初のイスタンブール開催となる。
RESULT Race.1
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 39'32.380 |
2 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'01.654 |
3 | M・ナグル | GER | KTM | 0'03.134 |
4 | J・バラガン | ESP | KTM | 0'04.667 |
5 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'20.761 |
6 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'24.429 |
7 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'34.633 |
8 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'39.058 |
9 | K・ストライボス | BEL | Honda | 0'40.287 |
10 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 0'53.605 |
11 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'02.110 |
12 | M・ド・ルーバー | NED | Honda | 1'10.979 |
13 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'16.731 |
14 | J・ノーブル | GBR | Suzuki | 1'19.830 |
15 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'20.111 |
16 | G・アランダ | FRA | Kawasaki | 1'27.963 |
17 | S・テレブランシェ | RSA | Kawasaki | 2'12.739 |
18 | G・クレスティノーブ | EST | KTM | -1 Laps |
19 | T・チャーチ | GBR | CCM | -1 Laps |
20 | J・ドゥーガン | GBR | CCM | -1 Laps |
RESULT Race.2
順位 | ライダー | 国籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・バラガン | ESP | KTM | 39'49.118 |
2 | J・コピンズ | NZL | Yamaha | 0'03.716 |
3 | D・フィリッパーツ | ITA | Yamaha | 0'04.672 |
4 | A・カイローリ | ITA | Yamaha | 0'05.144 |
5 | M・ナグル | GER | KTM | 0'16.094 |
6 | T・レオク | EST | Yamaha | 0'34.952 |
7 | S・ラモン | BEL | Suzuki | 0'45.789 |
8 | K・デ・ディッカー | BEL | Suzuki | 0'53.790 |
9 | B・マッケンジー | GBR | Honda | 1'00.398 |
10 | G・スワンプール | RSA | Kawasaki | 1'04.492 |
11 | D・ビーラマン | FRA | Kawasaki | 1'15.297 |
12 | S・プーセル | FRA | Kawasaki | 1'22.029 |
13 | J・ノーブル | GBR | Suzuki | 1'25.608 |
14 | M・プリエム | BEL | Aprilia | 1'29.595 |
15 | C・ドゥサル | BEL | Honda | 1'45.609 |
16 | A・レオク | EST | TM | -1 Laps |
17 | J・ビル | CHE | Aprilia | -1 Laps |
18 | G・クレスティノーブ | EST | KTM | -1 Laps |
19 | R・v・ヴィフェイケン | NED | Yamaha | -1 Laps |
20 | K・ウッツ | BEL | Honda | -1 Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | K・デ・ディッカー | Suzuki | 60 |
2 | J・コピンズ | Yamaha | 59 |
3 | T・レオク | Yamaha | 55 |
4 | J・バラガン | KTM | 54 |
5 | M・ナグル | KTM | 50 |
6 | D・フィリッパーツ | Yamaha | 48 |
7 | A・カイローリ | Yamaha | 48 |
26 | R・v・ヴィフェイケン | Yamaha | 2 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Yamaha | 69 |
2 | Suzuki | 61 |
3 | KTM | 59 |
4 | Honda | 44 |
5 | Kawasaki | 29 |
6 | TM | 23 |
7 | Aprilia | 21 |
8 | CCM | 15 |
COMMENT
J・コピンズ選手談(2位/2位:優勝)
「予選でも決勝でもいい走りができていた。今季に向け、僕の話題があまり多く出ていなかったが、自分自身を信じていた。それを今日は証明できたと思う。オフシーズンに僕が希望していたものを準備するために、チームはハードワークをしてくれて、その成果を証明することが出来た。今日の結果は嬉しいし、チームや僕を信じてくれた人たちにお礼を言いたい。ヤマハのマシンはとても良かったし、今後すぐにアップグレードして、さらに走りが良くなることも分かっている」
D・フィリッパーツ選手談(5位/3位:総合4位)
「僕にとっては厳しいレースだった。土曜日は納得できない部分もあり、いい走りが出来なかった。でも、走り度にリズムがつかめてきた。第1ヒートのスタート時にはシフトミスで後退、挽回するのが大変だった。第2ヒートのスタートは上手くいって、コピンズと僕のバトルとなり、いいレースをお見せできたと思う。ポイント獲得が大切なので、今日の結果には概ね満足。シリーズ戦はこれからだ。来週は新しいコースなので楽しみだ」
A・カイローリ選手談(7位/4位:総合6位)
「第1ヒートのスタートでスピンしてしまったのは、タイヤの選択が悪かったと思う。それで20位まで後退したうえに、その後に他の選手と接触して2人とも転倒。僕は最後尾になったけれど、調子自体はよかったので、可能な限り順位を挽回しようと頑張った。第2ヒートではフィリッパーツについていくことが出来た。自分のコンディションも良かったし、レースには満足。もう少し時間があれば、間違いなくコピンズに追い抜きをかけることができたと思う。レース毎に自分の走りとマシンを進歩させるのが楽しみだ」
T・レオク選手談(6位/6位:総合7位)
「そんなに悪いレースではなかった。第1ヒートでは、フィーリングは良sかったが、結局フィリッパーツを抜くことはできなかった。でも第2ヒートでは疲れが出てしまい、もっとトレーニングが必要だと感じた。雨と泥のコンディションでのレースを戦った翌週ということで、自分で思っていた以上に耳の感染症による体力消耗の影響があった」