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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.04 11月8日 近畿

RACE DATA

■開催日:2020年11月8日
■開催地:和歌山県・湯浅トライアルパーク
■観客:無観客
■気温:20度
■天候:晴れ
■競技:10セクション×2ラップ+SS-1セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)/15

REPORT

野崎、黒山がランキング2・3位でシーズンを終了

YAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する黒山健一は、第3戦での怪我を抱えたままレースに臨んだが、2位を獲得しランキング3位。また自身初のチャンピオン獲得にチャレンジしたTeam FwO with YAMALUBEの野崎史高は、2ラップ目の終盤までトップを守っていたが、終盤に逆転を許し3位。ライバルに逆転を許しランキング2位でシーズンを終えた。また前回初優勝を遂げた

黒山健一、野崎史高がそれぞれ2・3位表彰台を獲得

全日本トライアル選手権シリーズの最終戦となる第4戦近畿大会が、新型コロナ対策により史上初の無観客試合として和歌山県の湯浅トライアルパークで開催された。第2戦は台風14号によって中止されたため、この第4戦が今季3戦目となる。前回第3戦は、最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する黒山健一(ゼッケン3)が、ファクトリーマシンTYS250Fiで今季初優勝を獲得。また、やはりTYS250Fiに乗り開幕戦で優勝した野崎史高(ゼッケン2/Team FwO with YAMALUBE)はポイントランキングトップに立っており、自身初のチャンピオン獲得とヤマハのタイトル奪還まであと一歩に迫っていた。

国際A級スーパークラスの競技は18名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名がより難易度が高く見ごたえがある1つのスペシャル・セクション(SS)に挑む。セクションは、前日までに降った雨で泥の路面がぬかるんでおり、高低差がある沢の岩場など不安定な地形ともあいまって、難易度の高い状態となっていた。黒山は前大会での転倒により負傷により、練習ができないまま今大会を迎えた。一方、野崎とポイントランキング2位の小川友幸(ホンダ)はわずか1ポイント差で、今回勝った方がチャンピオンとなる状況だった。

1ラップ目の前半は、黒山と野崎の2人が第5セクションまでを5連続クリーン(足着きなしの、減点0で走破)して、トップを快走。第5セクションで減点1となった小川が、黒山と野崎を追う展開となっていた。1ラップ目の後半に入り、セクションの難易度が上がっていく中、小川が失敗(減点5)となり野崎も減点2となった第6セクションの沢登りを、黒山はわずか足着き1回の減点1で切り抜け、単独トップに立った。その後もミスを最小限に抑えた黒山が、なんと減点合計わずか5点で1ラップ目をトップのまま終了。その黒山を、野崎が減点10、小川が減点12で追う展開となった。

2ラップ目の黒山は、ミスが目立つようになったが、第5セクションまでは減点10(1ラップ目との合計)でトップを守っていた。しかし、難関の第6セクションで減点合計12となった黒山を、野崎(減点合計11)が逆転、野崎が黒山に1点差でトップに立った。また、2ラップ目はクリーンを続けた小川が、黒山と同点(減点合計12)に追いついてきた。2ラップ目の終盤、最後に崩れやすい崖を上る第9セクションは、トップ3が3人とも失敗、この時点で野崎(減点合計16)、小川(減点合計17)、黒山(減点合計17)という大接戦。そして、明暗を分けたのが、最後に大岩を越える第10セクションで、黒山が減点2、野崎が失敗。最後に挑んだ小川がクリーンした結果、持ち時間を1分オーバーしてのタイム減点1を加えながらも小川(18点)が逆転トップ、黒山(19点)、野崎(21点)の順でSSを迎えた。

注目のSSは、最後の大岩が勝負どころとなったが、ここで野崎は減点2(23点)となり、黒山も減点2を加算(21点)。最後に挑む小川が失敗すれば23点となり、黒山優勝の可能性もあったが、小川はここを1点で走り減点19で優勝、2位は黒山、3位は野崎。ポイントランキングでは、惜しくも野崎のチャンピオンとヤマハのタイトル奪還は実現しなかった。また、TYS250Fiに乗る若手のホープ、久岡孝二(ゼッケン8)は今季最高の7位となり、ランキング7位に進出した。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(2位)

「怪我の状態は、強い痛みはあるものの、悪化してはいなかったし、思いのほか走れてトップ争いができたので、欲が出て力が入りました。勝負できたな、という思いはありますが、前回のSUGO以降はまったくバイクに乗っておらず、2ラップ目は体力不足で減点を重ねました。それでも今日は上出来です。来年のことはまだ何も決まってはいませんが、今年は十分チャンピオンを狙えるだけの状態でしたし、同じ条件で走れるのならば来年以降も狙っていきたいと思います」

佐藤美之監督談

「今日のレースを振り返ると、まず前回のSUGOで大怪我を負った黒山選手が、やはり今回も最後まで走り抜いてくれたことに感謝します。かなりの重症にもかかわらず、1ラップ目は本当に頑張ってくれました。2ラップ目にクリーンが少なくなった要因は体力だけでなく、怪我の影響もあったのではないかと思います。それでも黒山選手のメンタルの強さが、今回の結果に結びついていると思います。野崎選手に関しては、最後の最後まで粘り強い走りをして、非常にいいレースだったし、野崎選手から大きな感動をもらい、本当にヤマハらしい選手だと思います。2人のライダーに感謝するとともに、今年はレースが例年に比べ少なく無観客もありましたが、たくさんの応援に支えられました。ファンの皆様、スポンサーの皆様に感謝いたします。ありがとうございました」

Team FwO with YAMALUBE

野崎史高選手談(3位)

「いやぁ、悔しかったですね。1ラップ目まで良かったけれど、2ラップ目の最後に連続して減点5をとってしまったので、それがすべてですね。第9セクションの失敗は、ちょっと時間(1つのセクションを走る持ち時間は1分。タイムオーバーは減点5)に慌てたなという感じです。第10セクションも1ラップ目はクリーンしているところで、2ラップ目に失敗したので、それが敗因だと思います。残念です。今日は本当にワンミスで負けてしまいました。でも互角に等しい勝負はできたかなと、自分では思っています。来年にリベンジできるように頑張ります」

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