全日本トライアル選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.03 6月12日 中国
RACE DATA
■開催日:2016年6月12日
■開催地:HIROスポーツパーク
■観客:322人
■気温:33度
■天候:曇りのち雨
■競技:12セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:5時間(12セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:黒山健一(ヤマハ)/16
REPORT
黒山健一、今季初優勝!!
全日本トライアル選手権シリーズ(全7戦)の第3戦九州大会は開催地の熊本が地震災害に見舞われて7月に延期されたため、先に第4戦中国大会が行われた。YAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する黒山健一(ゼッケン2)は、ここまでの2戦を連続2位となっており、今回は絶対に負けられない試合となった。
5年ぶりの会場となった鳥取県のHIROスポーツパークは山奥にあり土の急斜面や岩場などに12セクションが用意され、最高峰の国際A級スーパークラスはまず5時間の持ち時間で2ラップした。その後、より難易度が高く観客が見やすい場所に設定された2つのスペシャル・セクション(SS)に挑んだ。大会当日は曇りで時折日がさす中、気温が30度を超える暑さとなった。そして競技終盤は雨が降り始め、セクションの難易度はさらに高くなっていった。
1ラップ目、競技序盤の黒山は難しいセクションを着実に走破していき、12セクション中半分の6セクションを終えた時点で減点4でトップに立っており、減点7の小川友幸(ゼッケン1)、減点8の小川毅士(ゼッケン4)、減点13の野崎史高(ゼッケン3)らライバルたちをリードしていた。第7、第8セクションは失敗(減点5)が続いたものの、第9〜第12セクションは唯一人4連続クリーン(減点0)をマーク。1ラップ目終了時点でも黒山が減点14の好成績でトップの座を堅持し、小川(毅)減点19、小川(友)減点21、野崎・減点24らを寄せつけなかった。
2ラップ目、黒山はさらに気合いが入った走りで減点を減らしていき、なんと減点5は唯一人一度も取らず、2ラップ目に唯一のひとけた減点8を叩きだした。これにより2ラップ合計で減点22の黒山が、減点32で2位の小川(友)に10点もの差をつけることに成功。クリーンの数でも小川(友)を大きく上回る黒山が、SSを待たずに待望の今季初優勝を獲得した。雨の影響で滑りやすくなったSS1つ目のセクションは全員失敗したが、SS2つ目の最終セクションは小川(友)らほとんどの選手が失敗する中、黒山は減点2で見事に走破して最後まで強さを見せつけた。黒山の優勝は昨年の第5戦北海道大会以来、6戦ぶり。ポイントランキングでもトップと3ポイント差に迫り、7月に2戦行われる九州大会と北海道大会が大きな山場となる。
次戦・九州大会は7月3日、熊本県の矢谷渓谷トライアル場で行われる予定。
RESULT
RIDERS RANKING
COMMENT
黒山健一選手談(優勝)
「昨年の北海道大会以来の勝利です。内容的には正直なところ第1戦や第2戦と変わらず、でも今回は最後まで持ちこたえることが出来ました。2戦続けてずっと逆転負けをしていたので、逆転負けだけはしないように走りました。セクションはけっこう難しかったので、あっという間に減点を増やす可能性もありましたし、攻めと守りが非常に難しい大会でした。とりあえず1回勝ったので、次の九州大会と北海道大会でも2連戦を両方勝つつもりでいきます」
木村治男監督談
「ようやく今年、片目が開いた感じです。(前回までは)なかなかアンラッキーなところがあったりして勝利に結びつかなかったですけれども、今回の勝利をキッカケに、良い流れが来ているのを引き寄せるために頑張りたいと思います。これからが正念場なので、ぜひ皆様の応援をお願いいたします。ありがとうございました」