全日本トライアル選手権 IAスーパー
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.07 10月27日 東北大会
RACE DATA
■開催日:2013年10月27日
■開催地:宮城県スポーツランドSUGO
■観客:650人
■気温:15度
■天候:晴れ時々曇り、一時小雨
■競技:12セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間(12セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)19
REPORT
黒山健一、僅差で連覇ならず
野崎史高はシーズン3位に
前回第6戦で今季3勝目をあげた黒山健一(ヤマハ)が、同2勝の小川友幸(ホンダ)に3ポイント差をつけて迎えたシリーズ最終戦。黒山はここで勝てばチャンピオンが決まるが、もし小川に敗れて2位になると同ポイントとなりタイトルを奪われてしまうため、なんとしても勝って12度目の王座を獲得したいところだった。一方、今年は優勝争いに加わり、あと一歩のところで勝利を逃すこともあった野崎史高(ヤマハ)は、最終戦こそ優勝をめざし3位を脱出してシーズンを終えたいと意気込みを語っていた。
大会当日は台風一過の晴天に恵まれたが、時折曇っては小雨も降る不安定な天気となった。国際A級スーパークラスの競技は4時間の持ち時間で12セクションを2ラップした後、インターバルをはさんで観客が見やすい場所に用意された、より難易度が高い2つのスペシャルセクション(SS)に挑んだ。前日までの雨により路面はぬかるんで滑りやすくなっていたが、ヤマハのホームグランドでありSUGOでの勝率も高い黒山は、「良い流れと、良い運が回って来ているので、このままチャンピオンを決めたい」と今大会を迎えた。
1ラップ目の第1セクションで黒山と野崎はクリーン(減点0)の好スタートを切り、ここで減点3となった小川を早くも3点リードした。続く第2セクションは野崎と小川が減点1、黒山はなんと減点5となり、この時点で野崎1点がトップ、小川4点、黒山5点が追う展開となった。そして勝負どころの第8セクション崖上りでトップに立った黒山が、そのまま減点12で1ラップ目トップとなり、減点15の小川に3点差、減点19の野崎には7点差をつけた。さらに2ラップ目も好調を保った黒山だったが、問題の第8セクションでまさかの失敗、小川の逆転を許してしまう。トップの小川と2点差で迎えたSS、1つ目のセクションは小川がクリーン。黒山は減点1で、その差は3点に広がったが、まだ勝負が決まったわけではなかった。しかし、SS2つ目の最終セクションは両者ともにクリーン。小川が勝ち、黒山は2位となった。結果、シリーズポイントは同ポイントになり、その場合は最後の大会で上位の者が上となるルールにより、小川がチャンピオン。黒山は同ポイントながら惜しくもランキング2位となった。
一方、野崎は追い上げならず3位を堅持、ランキング3位となった。なお、今年からYSP京葉レーシングに所属して全日本を戦う国際B級の佐藤和人(17歳/スコルパ)は最終戦で初の2位に躍進、今後の成長が期待される。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | 減点/クリーン |
---|---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点21/クリーン19 |
2 | 黒山健一 | team黒山レーシング・ヤマハ | Yamaha | 減点24/クリーン18 |
3 | 野崎史高 | YSP京葉レーシング | Yamaha | 減点35/クリーン13 |
4 | 田中善弘 | TEAM BETA RACING | Beta | 減点57/クリーン8 |
5 | 小川毅士 | WISE BETA RACING | Beta | 減点60/クリーン8 |
6 | 柴田暁 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点60/クリーン8 |
7 | 野本佳章 | モトベント&Beta | Beta | 減点79/クリーン3 |
8 | 宮崎航 | WISE BETA RACING | Beta | 減点91/クリーン3 |
9 | 加賀国光 | トライアルエクスチェンジ | Gasgas | 減点95/クリーン4 |
10 | 斎藤晶夫 | Hondaブルーヘルメット | Honda | 減点96/クリーン3 |
11 | 永久保恭平 | TEAM BUGBOX BETA | Beta | 減点107/クリーン1 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 小川友幸 | Honda | 111 |
2 | 黒山健一 | Yamaha | 111 |
3 | 野崎史高 | Yamaha | 90 |
4 | 小川毅士 | Beta | 67 |
5 | 田中善弘 | Beta | 66 |
6 | 柴田暁 | Honda | 63 |
7 | 野本佳章 | Beta | 55 |
8 | 加賀国光 | Gasgas | 51 |
9 | 宮崎航 | Beta | 38 |
10 | 斎藤晶夫 | Honda | 32 |
11 | 永久保恭平 | Beta | 21 |
COMMENT
黒山健一選手談(2位)
「今シーズンは1戦少ない(第1戦は中止)ですが、接戦が続いて長く感じました。今日は出だしの第2セクションから減点5になって波に乗れないままでしたが、1ラップ目の第8セクションで僕が小川選手をリードして、そのままいく予定でした。しかし、2ラップ目は第8セクションで減点5をとってしまい、小川選手に逆転された状態でSSを迎えることになりました。SSで小川選手が失敗することは無いと思っていましたが、その通りの結果になりました。とりあえず怪我なく走り終えることが出来ました。今年は浮き沈みのあるシーズンになったので、来年はその浮き沈みを無くしたいと思います。来年は3年ぶりのゼッケン2番を付けますので、チャレンジャーとして1番を奪いにいきたいと思います」
野崎史高選手談(3位)
「今日も単独3位になりました。SUGOは自信を持って走れる会場なので、自分の走行ラインを通れました。でも減点1や減点2で出たいセクションで減点5になったのが大きかったですね。今年は安定して3位になっていましたが、波もありました。上に行けそうな時があったので、波を常に良い方に変えられるようにして、来年は2番以上を実現できるように頑張ります」