全日本トライアル選手権 IAスーパー
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。
Rd.08 10月29日 東北
RACE DATA
■大会名称:全日本トライアル選手権第8戦東北大会
■カテゴリ:国際A級スーパークラス
■開催日:2006年10月29日(日)
■開催地:宮城県/スポーツランドSUGO
■競技:10セクション×3ラップ
■持ち時間:5時間30分
■最多クリーン数:黒山健一(スコルパ)12
■観客数:1,100人 ■天候:晴れ ■気温:22度
REPORT
黒山が4スト3連勝でチャンピオン獲得!
野崎は2位、成田は3戦連続5位と健闘
ヤマハサポートの黒山健一がヤマハDOHCエンジン搭載のスコルパSY250Fで3連勝をかざりチャンピオンを獲得した。黒山選手は2ストロークで今季開幕2連勝しており今季5勝目をマーク。7度目のチャンピオン獲得は、全日本トライアル史上初の金字塔。また5年連続チャンピオンは、1986年の山本昌也(ホンダ)以来20年ぶり。4ストロークマシンでの王座獲得も20年ぶりのこととなる。スコルパの全日本タイトルは初めて。ヤマハエンジン搭載のマシンでの「チャンピオン誕生」は1993年のパスカル・クトゥリエ(ヤマハ)以来13年ぶりである。
秋晴れの快晴の下で行われた競技は、1周約1.6kmのコースに点在する10セクションを3ラップする。急斜面に待ち受ける大岩や高さ約1.8mある垂直の段差上り、急峻なヒルクライムなど難易度の高いセクションで行われた。
黒山は1ラップ目からトップに立ち2、3ラップ目もトップを維持したままフィニッシュ。昨年まではSUGOでの最終戦ではなかなか勝てなかった黒山だったが、1998年以来8年ぶりとなる最終戦SUGOでの優勝を飾った。
ヤマハTYS250Fに乗る野崎史高は、2ラップ終了時点で黒山と4点差にまで迫っていたが、3ラップ目の第8セクション(1・2ラップ目はともにクリーン)で失敗。1ラップ目には唯一人走破していた最終セクションでも失敗して逆転ならず。昨年までは2年連続で最終戦のSUGOで勝っていた野崎選手だったが「3連覇」はならず2位となった。とはいえ4ストロークに乗りかえてから初めての優勝争いを展開しての2位表彰台となり、来年への期待を高めた。
成田匠は思うように減点を減らせなかったものの、若手の尾西和博(ホンダ)を抑えて3戦連続で5位を手にし、ランキングは6位となった。
なお、国際B級クラスでは、前回第7戦でチャンピオンを獲得した平田雅裕(スコルパ)が最終戦も3位表彰台に上がり、こちらはヤマハ・2ストロークエンジンで王者となった。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 黒山健一 | Team健ALPES-VENT SCORPA | Yamaha | 減点61/クリーン12 |
2 | 野崎史高 | チーム フミタカ ヤマハ | Yamaha | 減点71/クリーン11 |
3 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 減点77/クリーン11 |
4 | 田中太一 | HRCクラブぱわあくらふと&T | Honda | 減点98/クリーン7 |
5 | 成田匠 | HAZARD BREAKERS | Yamaha | 減点111/クリーン5 |
6 | 尾西和博 | HRCクラブぱわあくらふと&K | Honda | 減点115/クリーン5 |
7 | 井内将太郎 | TEAMイウチ&ペガサス | Gasgas | 減点118/クリーン4 |
8 | 坂田匠太 | TEAM GASGAS SHOTA | Gasgas | 減点127/クリーン3 |
9 | 田中善弘 | TEAM MINE GASGAS | Gasgas | 減点128/クリーン2 |
10 | 小川毅士 | チームBOSIS&MITANI | Honda | 減点138/クリーン2 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 黒山健一 | Yamaha | 151 |
2 | 小川友幸 | Honda | 135 |
3 | 田中太一 | Honda | 118 |
4 | 野崎史高 | Yamaha | 110 |
5 | 尾西和博 | Honda | 74 |
6 | 成田匠 | Yamaha | 70 |
7 | 坂田匠太 | Gasgas | 63 |
8 | 井内将太郎 | Gasgas | 61 |
9 | 田中善弘 | Gasgas | 53 |
10 | 渋谷勲 | Sherco | 50 |
COMMENT
野崎史高選手談(2位)
「今日は勝つ自信があったので悔しいです。2ラップ目に点差をだいぶ縮めて黒山選手に迫ることができましたが、3ラップ目にミスし、第8セクションの段差を上がれなかったのが一番悔しいところ。あれを上がれていれば、最終セクションに臨む気持ちも変わっていたかなと思います。でも来年に繋がる走りができたので良かったです。でもやっぱり2位より優勝したかったですね」
成田匠選手談(5位)
「今回のセクションはターンが多く、そのつど走りが途切れてリズムが作りにくい苦手なコース設定でした。なるべく積極的に走ろうと思ってトライしたけれど、なかなかうまく走れたところがなかったのが残念。今年はレースは少なかったけれど、思い切り走れたし少しずつ向上していけたことは大きな収穫でした。若いライダーのためにやりたいことも見つかったので、それを来年できたらいいなと思っています」
黒山健一選手談(優勝)
「今日はどうしても勝ちたかったので、勝つことができてうれしいです。SUGOでは野崎選手や藤波選手にずっと負けていたので、今日は勝たなければと思っていました。前半調子が良くても後半崩れたりして、なかなか自分の走りができなかったけれど、今日は最後まで持ちこたえることができました。5年連続・7度目のチャンピオンはうれしいですけれど、まだまだ現役を続けたいと思っていますので、これからもっと記録を伸ばすように頑張りたいと思います」