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全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.08 10月26-27日 MFJGP鈴鹿・三重

RACE DATA

■大会名称:全日本ロードレース選手権 第8戦 第56回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
■開催日:2024年10月26日(土)・27日(日)
■会場:鈴鹿サーキット/三重県(5.821km)

JSB1000 レース1
■周回数:14周 ■天候:曇り ■コース:ドライ 
■PP:岡本 裕生 (2分3秒856/ヤマハ)
■FL:中須賀克行 (2分4秒998/ヤマハ)

JSB1000 レース2
■周回数:16周 ■天候:曇り ■コース:ドライ 
■PP:岡本 裕生(2分04秒298/ヤマハ)
■FL:水野涼(2分05秒399/ドゥカティ)

ST1000
■周回数:18周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:國井 勇輝(2分07秒949/ホンダ)
■FL:國井 勇輝(2分08秒812)

ST600
■周回数:13周 ■天候:曇り ■コース:ドライ
■PP:長尾 健吾(2分10秒861/ヤマハ)
■FL:伊達 悠太(2分12秒033/ヤマハ)

REPORT

JSB1000 レース1
大激戦の末、岡本裕生が2位、中須賀克行は3位
今季最終レースは中須賀選手と岡本選手が同点首位でのチャンピオン決定戦に

10月26日(土)に行われた公式予選では、好調のYAMAHA FACTORY RACING TEAMの岡本裕生がコースレコードに0.2秒差に迫る2分3秒856のスーパーラップを叩き出すと、セカンドラップタイムでもトップとなり、ダブルポールポジションを獲得。チームメイトでランキング首位に立つ中須賀克行は、ライディングを模索する中で、レース1は5番手となり2列目からのスタートとなった。

好スタートからホールショットを奪ったのは岡本。そして野左根航汰(ホンダ)、水野涼(ドゥカティ)、中須賀らが続いた。3周目にはこのレースのファステストラップとなる2分04秒998を記録した中須賀が一気に2番手に上がり、岡本の背後につけた。

4周目以降はこの4人がトップグループを形成し、6周目の1コーナーでは中須賀がトップに躍り出るが、西ストレートでは岡本に先行されて再び2番手となった。その後も2人は首位を入れ替える接戦を展開。しかし、11周目の西ストレートから130Rで水野がトップに立つ。

13周目のNIPPOコーナーで岡本がトップを奪回するが、西ストレートで水野が岡本の前に出る。そして最終ラップのNIPPOコーナーで中須賀が岡本をパスして2番手に上がると、さらにスプーンカーブではトップに浮上。だが、西ストレートで再び水野がトップを奪い、さらに岡本が2番手となり、3人は接近したまま最終シケインに進入。しかし、ここでポジションが入れ替わることはなく、岡本が2位、中須賀は3位でチェッカーを受けた。

この結果、チャンピオンは中須賀と岡本の2人に絞られたが、ポイントはともに211点の同点。今季の最終レースでは、先にチェッカーを受けた方が2024年のJSB1000チャンピオンとなる。

JSB1000 レース2
岡本が3位で新チャンピオン誕生、中須賀は転倒・リタイア

岡本と中須賀がチャンピオン獲得を決める16周のレース2。好スタートからホールショットを奪ったのはポールシッターの岡本で、これに中須賀、野左根、水野らが続いた。そしてこの4人が序盤からトップグループを形成。5周目の1コーナーで水野が野左根をパスして3番手に上がると、6周目の西ストレートでは中須賀も水野の先行を許してしまう。

その後、中須賀は徐々に岡本と水野に引き離されるが、10周目を終了してしばらくすると、転倒したライダーの救済作業のためにセーフティカーが介入してライダーは隊列走行となった。これで中須賀は、一時は引き離されたタイム差を一気に縮めることができたが、セーフティカーが解除されレースが残り3周で再スタートとなった1コーナーで中須賀は転倒して戦列を離れてしまう。

14周目を終了した時点でトップは水野。2番手は野左根で、岡本は3番手。だが、そのタイム差はないに等しいものだった。そして最終ラップのヘアピンで岡本が2番手に上がるが、2輪専用シケインで野左根に先行を許してしまう。そしてこの順位のままレースは終了となり、岡本は3位となり新チャンピオンの座を勝ち取った。

ST1000
井手翔太が自己最高位の4位入賞、豊島怜は6位でチェッカー

12周のレースは羽田太河(ホンダ)のホールショットで幕を開け、オープニングラップでAKENO SPEED・RC KOSHIENの井手翔太は8番手、DOG FIGHT RACING JDSの豊島怜は9番手につけた。

その後、ペースを上げはじめた井手は、9周目に2分09秒540をマークし、この時点でのファステストラップを記録すると5番手に浮上。さらに11周目には荒川晃大(ホンダ)をパスして4番手に上がると、優勝した國井勇輝(ホンダ)、2位の羽田、3位の岩戸亮介(カワサキ)に続き4位でチェッカー。井手選手にとってはクラス自己最高位となった。

豊島選手は、11周目にレース中の自己ベストである2分09秒826を記録するなど6位入賞を果たした。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

ST1000 RESULT Race.1

ST600 RESULT Race.1

JSB1000 RIDERS RANKING

ST1000 RIDERS RANKING

ST600 RIDERS RANKING

COMMENT

JSB1000 レース1

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
岡本裕生選手談(2位)

「2位は悔しい結果ですが、3人での優勝争いとなり、いい経験ができたし、学ぶことが本当に多かったです。そして改善点もたくさんあることがわかったので、チームとこのレースをしっかりと振り返り、明日のレース2に臨みます。今日のレースでの作戦は、前にでられるタイミングあれば前に出て、レースを引っ張るというもので、それは実践できました」

中須賀克行選手(3位)

「本当にレベルの高い内容のレースで、自分自身もそうでしたが、ファンの人たちも楽しんでもらえたと思います。レースウイークの走り出しから予選までを使って、いいマシンに仕上げてくれたスタッフに感謝したいと思います。スプーンの2個目から立ち上がりが課題でしたが、最終ラップに、ここで前に出ることができたのが良かったですね。新しい走らせ方が形になってきました」

吉川和多留監督

「今日は、ライバルも含めて、中須賀選手、岡本選手とも、一つ次元の上がった素晴らしいレースでした。残念なのは優勝を逃したことですが、全員が力を出し切った結果であり、受け入れることも重要です。それにしても、同じチームのライダーが、最終レースを同ポイントで迎えるというのは、私の現役時代を含めて過去にあったかどうか思い出せませんが、チームとしてはしっかりとマシンを仕上げて、2人の戦いを見守るだけです」

JSB1000 レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM

岡本裕生選手談(3位)

「このレースはチャンピオンがかかっていたけれど、勝つことだけを考えて戦っていたので3位は悔しいですが、自分のやるべきことをしっかり実行してチャンピオンを獲ることができました。一年を通してレベルの高い戦いができたし、飛躍の年になりました。日本最高峰のクラスでチャンピオン獲った誇りを持って、次のステージで戦っていきます。」

中須賀克行選手(DNF)

「転倒したのは、フロントのグリップを失って、行き場所がなくなって転倒は避けられませんでした。今年は岡本選手が本当に強くて、その成長を間近で見ることになりました。岡本選手は僕を倒すことを目標にしていましたが、彼が速くなることによって僕自身もレベルアップができました。岡本選手のチャンピオン獲得は本当に嬉しいけれど、僕自身もまだまだ進化できることがわかったので、今後も常に前進していきたいと思っています」

吉川和多留監督

「昨日のレース展開から岡本選手、中須賀選手はもちろんライバルたちも微調整して挑んでくることは分かっていました。その中で岡本選手はレースウイークでの好調をしっかり維持していましたが、中須賀選手はペースを上げることができませんでした。それでも中須賀選手はこれまでとは違った走り方にトライしていて、それを徐々に形にすることができるレースでした。岡本選手は、最後まで優勝を狙ってプッシュを続け、優勝こそできませんでしたが3位に入り、同時にチャンピオンを獲ることができました。そして2人のライダー、チームスタッフとも、これまでとは次元の違う戦いができるようになりました。
今季、最後のレースを終えてYAMAHA FACTORY RACING TEAMがランキング1-2を獲得でき、応援していただいているスポンサー、ファン、関係者の皆様に素晴らしい報告ができることをうれしく思います。来シーズンに関しては、まだ発表できることはありませんが、今後とも、変わらないご支援、ご声援をお願いいたします」

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