全日本ロードレース選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。
Rd.07 9月18-19日 オートポリス
RACE DATA
■大会名称:全日本ロードレース選手権シリーズ第7戦スーパーバイクレースin九州
■カテゴリ:JSB1000
■開催日:2021年9月18日(土)・19日(日)
■会場:オートポリス(4.674km)
JSB1000 レース1
■周回数:15周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■入場者数:3100人
■PP:中須賀 克行(1分48秒082/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(1分48秒835)
JSB1000 レース2
■周回数:18周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■入場者数:4100人
■PP:中須賀 克行(1分48秒294/ヤマハ)
■FL:中須賀 克行(1分48秒896)
ST1000
■周回数:14周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:渡辺 一馬(1分51秒077/ホンダ)
■FL:作本 輝介(1分51秒533/ホンダ)
ST600
■周回数:15周 ■天候:晴れ ■コース:ドライ
■PP:長尾 健吾(1分57秒596/ヤマハ)
■FL:横山 尚太(1分53秒569/ヤマハ)
REPORT
JSB1000
レース1
中須賀克行が今季7度目のポールポジションから9勝目
ポールポジションからスタートしたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行選手が、一度もトップの座を譲ることなく、独走で今季9勝目を挙げた。
予選で転倒したが怪我はなく、今季7度目のポールポジションにマシンを並べた中須賀選手。スタートも決めてトップで第1コーナーに進入すると、一気にスパート。2周目に早くも1分48秒835を記録。このタイムがレース中のファステストラップとなったが、この周で2番手の濱原颯道選手(ホンダ)に約1秒の大差をつけた。
予選での転倒によりTカーで出走した中須賀選手は、細心の注意を払い、その後は1分49秒台前半で周回。4周目まで濱原選手も1分49秒台後半でラップするが、5周目以降で2番手以下のラップタイムは1分50秒台となり、中須賀選手は独走体制を固めていく。
15周で争われるレースの12周目に、中須賀選手と2番手の濱原選手とのタイム差は約10秒となり、中須賀選手は一度も後方を脅かされることなく今季無敗の9勝目を挙げた。
レース2
中須賀克行が制し、JSB1000クラス初の全勝でシーズンを締め括る
今季8度目のポールポジションから好スタートを切ったYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行選手が、レース序盤にして独走体制を確立して優勝。JSB1000クラス初のシーズン全勝の記録を打ち立てた。
好スタートを切った中須賀選手が真っ先に第1コーナーに飛び込むと、オープニングラップをトップで戻ってくる。そしてレース1と同様にレース序盤の4周目に1分48秒896のファステストラップを記録すると、ここで一気に後続を引き離した。
5周目から中須賀選手のラップタイムは1分49秒台となり、2番手の名越哲平選手、3番手の濱原颯道選手、4番手の亀井雄大選手(いずれもホンダ)も1分49秒台で周回するが、7〜8周目で名越選手、濱原選手、亀井選手のラップタイムは1分50秒台に落ち、変わらずに1分49秒台でラップを刻む中須賀選手は、さらにタイム差を築くことになった。
18周で争われるレースの13周目頃に、中須賀選手と2番手の名越選手とのタイム差は約10秒となっていたが、その後も中須賀選手は1分49秒台でラップし続け、最終的に2位の名越選手に16秒9の大差をつけての優勝となり、同時にJSB1000クラスで初のシーズン全勝を達成した。
ST1000
岡本裕生選手がST1000クラスで初優勝を達成!!
前田恵助選手はマシンのセットアップに苦しみ16位
予選2番手から好スタートを切ったbLU cRUニトロレーシング51 YAMAHAの岡本裕生選手が、ST1000クラスで初優勝を達成した。
ホールショットを決めた岡本選手は、終始、作本輝介選手(ホンダ)を僅差で従えながらトップを走行。最終ラップに入ったメインストレートで岡本選手は作本選手に先行を許してしまうが、ブリッジ前の右〜右と続く登りコーナーで逆転。岡本選手がそのままトップでチェッカーを受け、ST1000クラスで初優勝を決めた。
また、bLU cRU伊藤レーシングBORGヤマハの前田恵介選手は、マシンのセットアップに悩まされ16位でレースを終えた。
JSB1000 RESULT Race.1
JSB1000 RESULT Race.2
ST1000 RESULT Race.1
ST600 RESULT Race.1
JSB1000 RIDERS RANKING
ST1000 RIDERS RANKING
ST600 RIDERS RANKING
COMMENT
JSB1000
レース1
中須賀克行選手談(優勝)
「予選で転倒してしまい、チームに迷惑をかけてしまいました。Tカーでの出走となりましたが、スタッフがしっかりとマシンをまとめてくれたので、落ち着いて走ることができました。サーキットの各所で、ヤマハのフラッグで応援してくれているファンの姿が見えて、そうした応援が自分の走りを後押ししてくれました。明日は今季最終戦ですが、いつもと同じように集中して優勝を目指します。いつもチームスタッフがマシンを最高の状態に仕上げてくれるので、チームの、そして応援してくれるファンの期待に応えられるようがんばります」
吉川和多留監督談
「天候が目まぐるしく変化するなか、中須賀選手は予選で転倒してしまいましたが、これが気を引き締める結果となり、より集中して決勝レースを走れました。2周目にファステストラップを記録したことが独走という結果につながりましたが、予選を含めてレースをコントロールしていました。明日は今季最終戦ですが、しっかり勝って、全勝で締めくくりたいですね」
レース2
中須賀克行選手(優勝)
「今回のレースでは、シーズン全勝という記録があり、プレッシャーがかかりました。昨日までは全く緊張していなかったのですが、今朝起きたら突然、緊張感に包まれた感じです。本来、1レース1レースで勝つことに集中していて、全勝を目指して戦っているわけではありませんが、こうした記録を達成できたことを嬉しく思います。昨年に続いてコロナ禍でのシーズンとなりましたが、各サーキットの努力でレース開催でき、関係者の皆さんには本当に感謝していますし、だからこそ達成できた記録だと思っています。今年はJSB1000クラスで10回目のチャンピオン獲得、JSB1000クラスでの通算60勝、そして今回のシーズン全勝と記録に恵まれましたが、これもサポートしていただいた皆さんのおかげであり、本当に感謝しています」
吉川和多留監督
「レース2は、天候も安定してくれたこともあり、本来の力を出し切っての優勝でした。今年は、JSB1000クラスで10回目のチャンピオン獲得、JSB1000クラスでの通算60勝、シーズン全勝と記録ずくめのシーズンでしたが、目の前のレースでの1勝の積み重ねが記録となって現れた形です。今年は、中須賀選手はもちろんですが、チームも落ち着いてレースに臨むことができ、全てが噛み合ったシーズンでしたし、全員が集中力を切らすことなく戦えたと実感しています。ヤマハをはじめ我々のレース活動をサポートしていただいているスポンサーの皆さま、そしてファンの皆さまに最高の結果をご報告できることを大変嬉しく思います。応援、ありがとうございました」
ST1000
岡本裕生選手(優勝)
「昨年、ST600でチャンピオンを獲って、今年はヤマハをはじめいろいろな方からサポートをいただいてST1000を戦うことになり、最初からトップに立てるようトレーニングを積んでいました。しかし、なかなか思うようには行かず、優勝まで時間がかかってしまいました。今回の優勝は、これまでの自分のレース人生の中で、いちばん嬉しい勝利です」
前田恵介選手(16位)
「新たなパーツが入ったのですが、マシンのセットアップに時間がかかってしまったのと、思うように機能しなかったことが残念でなりません。ST1000クラスを戦うのは今年が初めてですが、シーズンを通して思うようにマシンのセットが決まらず、苦しい一年になってしまいました」