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世界耐久選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど世界耐久選手権に関する情報をお届けします。

Rd.01 4月16-17日 フランス

RACE DATA

■開催日:2022年4月16-17日
■大会名称:世界耐久選手権 第1戦ル・マン24時間耐久レース
■開催地:フランス/ブガッティ・サーキット(4.185 km)

REPORT

YART Yamaha、開幕戦で2位獲得の快挙

2022 FIM Endurance World Championshipの開幕戦、第45回ル・マン24時間耐久レースがフランス北西部にあるブガッティ・サーキットで開催され、Yamalube YART Yamaha Official EWC TeamのK・ハニカ、N・カネパ、M・フリッツが2位表彰台を獲得した。

YARTは現地時間14日に行われたフリープラクティスで2番手と好調な滑り出しを見せ、翌15日の予選では3回連続となるポールポジションを獲得。決勝は16日にスタートし、翌17日までの24時間にわたり好天に恵まれたなか、2019年以来3年ぶりに観客を迎えて行われた。

スタート・ライダーは、14日に26歳の誕生日を迎えたばかりのハニカ。しかしグリッド上でマシンに技術的トラブルが発生し、最後尾まで後退してしまう。さらには前方で転倒車がありセーフティ・カーが出動したため、これが退去するまでの8ラップ目は追い上げをかけることができなかった。

チャージを開始したハニカは次々に順位を上げていき、1時間後には5番手まで挽回してフリッツに交代。フリッツもその勢いを維持し、スティントの最後までハイペースで走り続けて3番手へと浮上した。

第3スティントではカネパが好走して2番手に上がり、さらにトップに15秒差まで迫るとついには優勝争いへと発展した。しかしこのあと、ふたつのアクシデントに2台のセーフティ・カーが出動。ハニカの2回目の走行中にはトップとは別のセーフティ・カーの後ろに付く格好となり、45秒の遅れをとることとなってしまった。

YARTはその後も順調に走行を続け、少しずつ差を詰めていこうというところ。トップ2チームがそれぞれ異なる作戦をとり、耐久レースらしい興味深いバトルが繰り広げられた。YARTがハイペースを維持する一方で、ライバル・チームはタイヤの温存に努めていた。

このあとピットストップでの攻防戦も激しくなるなか、YARTの3人は土曜日の夜を順調に走り抜け、日曜日の朝も引き続き、完ぺきな走りで勝利を目指していった。スティントごとに少しずつトップとの差を縮めながら、ピットストップ中に1ラップ差が開くだけという緊迫した展開。3人は24時間を通して限界までプッシュし、1度としてコースを外れることなくハイペースを維持し、トップにプレッシャーをかけ続けた。

残り25分ではカネパがピットイン。燃料補給だけを行ってハニカにマシンを託し、劇的なフィニッシュが演出された。スタートの出遅れとセーフティ・カーが勝負を決めることとなったが、YARTはトップと同周の840ラップを走り切り、1分45秒582秒差の2位でゴール。2016-2017シーズン以来となるル・マンの表彰台を獲得した。決勝および予選で合計55ポイントを獲得し、トップを8ポイント差で追う展開となっている。

2022 FIM Endurance World Championship第2戦は6月2日~5日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催される。

RESULT

TEAM RANKING

COMMENT

Yamalube YART Yamaha EWC Official Team(2位)

K・ハネカ選手談

「24時間耐久レースでは初めての表彰台なので、とてもうれしいです。最高の達成感があります。スタートでのトラブルを除けば、ひとつもミスをせずに走り切ることができ、このチームをとても誇りに思います。ほとんどすべてのセッションで最速で、メカニックたちのピット作業も素晴らしく、また私たちライダーが途中でピットに戻らなければならないような状況も一度もありませんでした。ここ数年は私たちの24時間レースでの能力を疑われることもあったので、今回は本当のポテンシャルを見せることができて良かったです。これからますます強くなっていけると確信しています」

M・フリッツ選手談

「私たちはもちろん、常に優勝を目指していますが、正直なところ今回の2位は非常にうれしく、夢のようです。この2年間は24時間耐久レースを完走することができませんでした。しかし今回はこうして最後まで走り切り、表彰台に上り、シーズン開幕戦で多くのポイントを獲得することができたのです。これからも努力を続けなければならないことはわかっていますが、今回はチームとしてほぼ完ぺきなレースができたと考えています。3人とも素晴らしい仕事をし、これ以上ないほど誇りに思います。次戦に向けて準備を始めます」

N・カネパ選手談

「ここ数年は、さまざまなトラブルやバッドラックで24時間レースを最後まで走り切ることができませんでした。それだけに今回、表彰台の上でチームメイトとともに味わったシャンパンの味は格別でした。チャンピオンシップを戦うために必要となる、すべてのものが揃っていると感じています。トップとの差はわずか8ポイントで、タイトルの行方はまだ何も見えません。次戦では勝利を目指します」

M・カインズ、チーム・マネジャー談

「私たちの今回の目標は、順調にシーズンをスタートさせることでした。決勝のスタートでは遅れてしまいましたが、見事に挽回し、最大限のポイントを獲得することができたことはとても良かったと思います。24時間レースを完走したのは本当に久しぶりですから、残りのシーズンのなかでもとくに24時間について、今回の結果がマシンとチームに対する自信を与えてくれるものになりました。次回のスパでは、表彰台の頂点を狙っていきます。ライダーもチームもマシンも、スタートのトラブルを除いて完ぺきなパフォーマンスを見せてくれました。24時間を通じてひとりのライダーもコースを外れることはありませんでしたし、ピットストップも一度として失敗はありませんでした。そしてマシンも、スタート以外はパーフェクトな状態でした。優勝には届きませんでしたが、8ポイント差で追っているのですから喜んでいいと思います」

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