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世界耐久選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど世界耐久選手権に関する情報をお届けします。

Rd.01 9月16-17日(2017) フランス

RACE DATA

■開催日:2017年9月16-17日
■大会名称:世界耐久選手権 ボルドール24時間耐久レース
■開催地:フランス/ポールリカール・サーキット

REPORT

GMT94 Yamaha Official EWC Team がボルドール優勝でシーズンを開幕

ディフェンディングチャンピオンのGMT94 Yamaha Official EWC Teamが、フランスはポール・リカールで開催された第81回ボルドール24時間耐久レースで優勝を飾り、連覇に向け2017-2018 Endurance World Championshipシリーズを絶好の形でスタートした。YART Yamaha Official EWC Teamも好調にレースをスタートしたが、夜明けを迎える前にリタイアした。

伝統のボルドール耐久レースは予想外の出来事が起こるものだが、GMT94のD・チェカ、M・ディ・メリオ、N・カネパの3人もその例外ではなかった。6番グリッドからスタートしたチームはペースを上げて上位グループに接近。しかしセーフティ・カーのタイミングに恵まれず再び遅れ、さらにはディ・メリオにピット内でのスピード超過によるストップ&ゴーのペナルティが科せられ、思うように順位をあげることができない。

しかしGMT94は追撃の手を緩めることはなかった。様々なアクシデントやセーフティ・カーによる時間のロスを埋め合わせるためにハイペースで周回を繰り返すうちに、24時間後には9ラップものアドバンテージを築いてトップでチェッカー。ディフェンディング・チャンピオンとして新たなシーズンの開幕戦を優勝で飾った。

YART Yamaha Official EWC TeamのB・パークス、M・フリッツ、野左根航汰もまたアクシデントに見舞われた。2番グリッドからスタートし、順調に上位をキープしていたが、数時間後に野左根が転倒。すぐにマシンにまたがってピットまで戻り、次のライダーにバトンタッチしてレースをつなげた。しかしマシンに技術的な問題が残されており、電子制御システムの多くが機能しない状態。その後、修復作業を行ったが、M・カインツ監督の判断により、ライダーの安全性を優先にしてリタイアを決定した。

GMT94はシーズン開幕戦で60ポイントを獲得してランキングトップ。ノーポイントに終わったYARTは、次回、2018年初旬に行われるル・マンでの挽回を目指す。

RESULT

TEAM RANKING

COMMENT

GMT94 Yamaha Official EWC Team(優勝)
D・チェカ選手談

「私にとっては、すべての優勝が特別なものです。何度も問題やバッドラックを経験してきましたが、今日はすべてが良い方向へ進みました。2017-2018の開幕戦で最高の60ポイントを獲得できたことは、8時間や16時間で行ってきたこれまでの努力の結果でもあります。どんな状況にも、私たちはあきらめることはありません」

N・カネパ選手談

「決してあきらめず、110%で走り切り優勝しました。昨年はすばらしいシーズンでしたし、マシンもレースごとによくなって、チームメイトも非常に速く、よいシーズンを過ごしました。そして今シーズンも好調をキープすることができうれしいです」

M・ディ・メリオ選手談

「今回は大量ポイントを獲得することが目標だったため集中していました。そして最初から最後まで全力を尽くし、よいレースができました。初めは8時間でポイントを獲り、それから優勝を成し遂げました。夜間走行は大変でしたが、3人で協力しあい、チームにも大いに助けてもらいました」

C・ギィオ監督談

「チャンピオンシップのトップに立つことができ非常にうれしく思います。常にモチベーションを高く保って、このすばらしい結果につなげることができました。このあとは来年に向けての準備に入り、トップチームとしてル・マンを迎えます。今回の優勝は、ライダーとチームに大いなる自信を与えるものになりましたし、すでに十分に力のあるマシンを手に入れたことを確信しました。それでもレースでは苦しい場面もありました。2時間後にトップに立ち、それからスズキ・チームと戦うことになり、11秒離されていたところにペースカーが入って、差が1分くらいまで広がってしまいました。それをもう一度、詰めていったところで再びペースカーが入り、さらにはその間に燃料補給も行わなければならなかったため、またしても1分ほど遅れてしまったのです。そしてもう一度ペースカー。そしてさらに1分! それからマイクがミスをしてストップ&ゴーのペナルティも受けました。それらをすべて合計すると3ラップも遅れてしまった計算になるのです。つまりライバルたちより3ラップ速く走らなければならず本当に大変な戦いでした。ライダーたち、マシン、チームを誇りに思います。ありがとう、ヤマハ!」

YART Yamaha Official EWC Team(DNF)
B・パークス選手談

「レースを最後まで走り切ることができなかったことは非常に残念です。でも耐久レースとはこういうもので、予期しない出来事が常に起こり得るのです。フィーリングは上々でしたし、マシンもとても速かった。チームメイトたちも好調で、チームもいつも通りによい仕事をしてくれました。ですから私たちには上位で戦うためのすべての条件が整っていたのです。ところが不運にもコウタが転倒。それでもマシンを持って帰ってくれたおかげでレースを続けることができましたし、大きな怪我がなく安心しました。しかし電子制御システムに問題が出てしまい、安定した速さを保つことができなくなりました。危険な状態でもあったので、リタイアは賢明な判断だと思っています。次のル・マンではトップ争いへの復帰を目指します!」

M・カインツ監督談

「非常に激しいレースで、私たちにとっては不運な結果になりました。すべてをしっかりと準備し、優勝争いができるだけの速さを持っていただけに残念です。でも過去を振り返らず、前を向いてル・マンに臨みたいと思います。コウタは激しい転倒で続行は不可能でしたが、深刻な怪我に至らず幸いでした。レースに転倒はつきものですが、残りをふたりだけで走らなければならなくなったこと、そして電子制御システムの不具合を修復しきれなかったことが悔やまれます。安全を保証できない状態でライダーたちを送り出したくなかったので、リタイアを決断しました。気持ちを切り替え、前を向いて、2018年のチャレンジに備えて準備を始めます。ブロックもマービンも難しい状況のベストを尽くしてくれたので、彼らを誇りに思います。そしていつものように、チームにも感謝しています

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