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アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.04 10月7-9日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:2022年 アジアロードレース選手権 第4戦マレーシア
■カテゴリ:ASB1000、SS600、AP250
■会場:セパン・インターナショナル・サーキット(5.548km)

【レース1】
■開催日:2022年10月8日(土)
■コースコンディション:ドライ/ウエット

ASB1000クラス
■周回数:9周
■PP: #27カスマ・ダニエル・カスマユディン (2:19.690/Yamaha)
■FL: #500 アヌパブ・サームーン (2:08.400/Yamaha)

SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #27 Andi Farid Izdihar(2:23.770/Honda)
■FL: #27 Andi Farid Izdihar(2:10.084/Honda)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #108 Andy Muhammad Fadly(2:37.401/Kawasaki)
■FL: #96 アンギー・スティアワン(2:26.581/Yamaha)

【レース2】
■開催日:2022年10月9日(日)
■コースコンディション:ドライ

ASB1000クラス
■周回数:11周
■PP: #27カスマ・ダニエル・カスマユディン (2:19.690/Yamaha)
■FL: #27カスマ・ダニエル・カスマユディン (2:07.280/Yamaha)

SS600クラス
■周回数:10周
■PP: #27 Andi Farid Izdihar(2:23.770/Honda)
■FL: #32 Md Helmi Azman(2:09.812/Honda)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: #108 Andy Muhammad Fadly(2:37.401/Kawasaki)
■FL: #96 アンギー・スティアワン(2:26.938/Yamaha)

REPORT

ASB1000

Race 1:アヌパブが初優勝、アピワットが2位でダブルポディウム

予選ではYAMAHA RACING TEAM ASEANの#27カスマ・ダニエル・カスマユディンがポールポジション。これに#76伊藤勇樹、#24アピワット・ウォンタナノン(Yamaha Thailand Racing Team)が続き、フロントローをヤマハライダーが独占して決勝を迎えた。

レース1はスタート直前に雨が降り、スタートディレイとなり9周に短縮されレース1が行われた。この間、各チームはスリックタイヤとレインタイヤを選択したが、路面は急速に乾いており、スリックを選択したライダーが大きなアドバンテージを持つこととなった。

そのスリックを選んだのがアピワットと、チームメイトで予選10番手の#500アヌパブ・サームーンだった。一方のカスマと伊藤はレインタイヤを選択。この結果、アピワットが単独トップで1周目をクリアすると、アヌパブが1周目に8台をかわし2番手として、2人がトップ争いを展開し、後半に入りアヌパブが逆転してトップに立った。

レースが後半に入るとバックマーカーが入る難しい状況の中で2人はバトルを継続。その中で仕掛けたアピワットが最終ラップにトップに立つが、最終コーナーでアヌパブが再度逆転し今季初優勝を飾った。

カスマは1周目を4番手でクリアするが、その後、ひとつ順位を落として5番手。伊藤は7番手で1周目を終えるがすぐに6番手に浮上する。その後、3番手を走る#25 Azlan Shah Kamaruzaman(BMW)がジャンプスタートによりピットスルーペナルティとなったことで、それぞれひとつずつポジションを上げたが、スリックを履くAzlanに再度逆転されて、それぞれが5・6番手を単独走行となりそのままカスマが5位、伊藤が6位でレースを終えた。

Race 2:カスマがトップ争いの末に2位、伊藤は4位

ウエットからドライへと急激に変化するトリッキーなコンディションから一転、ドライコンディションで行われたレース2。ライバルの#73 Haruki Noguchi(ホンダ)が好スタート。これにカスマが続きすぐにトップに浮上。その後方では、アヌパブ、アピワット、伊藤が5・6・7番手でレースをスタートした。

カスマはハイペースでトップを走行し、Noguchi、#21 Md Zaqhwan Zaidi(ホンダ)、アピワットを引き離していったが、3周目に大きくラインを外して2番手に順位を落としてしまう。その後、アピワットが転倒で脱落しトップ争いは、Noguchi、カスマ、Zaqhwanに絞られる。

カスマは積極的にトップを狙いテール・トゥ・ノーズからサイド・バイ・サイドへと持ち込みプレッシャーを

ASB1000 RESULT Race.1

ASB1000 RESULT Race.2

ASB1000 RIDERS RANKING

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

Race 1

YAMAHA RACING TEAM ASEAN

#27 カスマ・ダニエル ・カスマユディン(5位)

「ドライコンディションでレインタイヤを装着し速さを追求するというのはとても難しいことでした。それでも5位を獲得できてとてもハッピーです。レインタイヤを選択したのは、チームのみんなで決めたことなので仕方ありませんが、結果的にアンラッキーだったということです。レース2は、雨でも晴れでもベストを尽くすのみです。プラクティスが始まってからずっと良いペースなのでレース2は表彰台の一番上を目指します。」

#76 伊藤勇樹選手談(6位)

「グリッドに付いたら雨でディレイ。スタート後は、日本なら降り続きそうな雨もアッというに上がってドライに。どうしようもありませんでした。YAMAHA Thailand Racing Teamはスリックタイヤを選択しており、それは作戦勝ちだと思いますが、自分としてはレインタイヤ装着ライダーの中で一番になるということを目指しました。スタートで後退してしまいましたが、6番手まで追い上げることができました。その後タイヤがドライ路面に音を上げ始め、リスクを負うよりも、今後に繋がるデータ収集を念頭に完走を目指しました。結果は残念ですが雨の予選結果からウェットなら1番が取れるという自信が生まれました。レース2はドライでもウェットでも一番が取れるよう頑張ります」

Sean Wong Hong Siong監督談

「レインタイヤに関してはミステイクという他ありません。天候が読めず正しい選択をするのが遅かったと思います。レース2はベストを尽くせるように頑張ります」

YAMAHA Thailand Racing Team

#500 アヌパブ・サームーン(優勝)

「1位を獲得できてハッピーです。チームの判断でレインタイヤをスリックにチェンジしましたが、車体のセットアップやマッピングもすべてが良かったです。スタートはそこそこでしたが3・4コーナーで前に出ることができました。2ラップ目からアピワット選手の背後につき、注意深く走りを観察し、立てたプラン通りにラストコーナーでチャンスをつかみゴールラインを先に通過することができました」

#24 アピワット・ウォンタナノン選手(2位)

「ドライになる読みでレインタイヤを使用しなかったのはラッキーでしたが、実はそれ以外に問題も抱えており、その意味ではアンラッキーだったかもしれません。明日はさらにセットアップを進めて最大限プッシュして良いレースをしたいと思います」

Weerapong Thanakijjanont監督談

「スタートまでの準備がパーフェクトだったと言えます。プラクティスでのセッティングも良い方向性を見出し課題に対しても調整作業が進みました。選手は2人ともウォームアップで自信をのぞかせ、レーススタートは雨でディレイ、トリッキーなコンディションでしたが作業リミットまでにスリックタイヤに変更できたのはチームワークの賜物です」

AP250

YAMAHA Racing Indonesia

#57 アルディー・スティア・マヒンドラ選手談(2位)

「FP1から進めたセットアップが功を奏し、今日はウォームアップからとても良いフィーリングで走れました。レース中は直線では抜かれるものの、ハードブレーキングで抜き返しました。2位という結果をとてもうれしく思います。支えてくれるチーム、メカニック、スポンサーとインドネシアのファンに感謝します。SUGOでの手の負傷はヨーロッパのレース(WSSP300)でも痛み、今も少し痛みが残っていました。明日のレース2では、優勝を目指しアグレッシブにいきます」

Race 2

ASB1000
YAMAHA RACING TEAM ASEAN

#27 カスマ・ダニエル ・カスマユディン(2位)

「レース2では気分をリチャージして勝ちにいきました。良いスタートも切ることができ、何度もトップを入れ替えながらのバトルを続けましたが、ターン9で撒かれたオイルに乗り危うく転倒しそうになったところを、なんとかリカバリーしました。その後はやはりターン9で差が開き2位となってしまいました。最終戦、タイのブリラムサーキットは嫌いではありませんが、私たちにとっては厳しいレイアウトだと感じています。しかし上位で大きくポイント稼いで少しでもトップとの差を縮めるつもりです」

#76 伊藤勇樹選手談(4位)

「今日のウォームアップは雨でしたが、ウエットも、ドライも良いフィーリングで、決勝に臨むことができ、特にレース中にセッティングとライディングの調和が進んだ感じです。しかしレース中、ライバルのマシンがオイルを吹きそれを浴びてしまってフロントタイヤに飛んだオイルのせいでオーバーランしましたが、なんとかリカバリーできてよかったです。終盤はザクワン選手との3位争いとなりました。SS600でシリーズチャンピオンを競った因縁のライバルですが、最終コーナーで仕掛けコーナーを鋭角的に攻めた結果、小さくウィリーしてしまい0.5秒差でゴールラインを迎えました。最終戦のブリラムサーキットは好きなコースなので是非リベンジしたいと思います。ARRCではありませんが11月の全日本の最終戦に出場しますのでそちらの方も応援をぜひよろしくお願いします」

Sean Wong Hong Siong監督談

「2人ともスタートは悪く ありませんでしが、ライバルのマシンにトラブルが発生し、オイルがコースに撒かれ、それにカスマ選手も伊藤選手も影響を受けてしまいました。幸いにカスマ選手はクラッシュを回避できましたが、その後ターン9ではセーフティを優先させステディな走りでポイントを獲得しました。カスマ選手はトップと39ポイント差でチャンピオンはとても困難ですが、チームタイトルを目指して頑張ります」

AP250

YAMAHA Racing Indonesia

#57 アルディー・スティア・マヒンドラ選手談(3位)

「1周目からトップグループにつけることができたものの、その後タイヤのスライドに悩まされていました。終了1周前をゴールと勘違いした理由は、ホームストレートで回転計を注視していて、ピットボードを見ておらず自分でカウントした周回数が間違っていたためでした。その結果、最終ラップで5番手に落ちてしまいましたが、精いっぱいプッシュしてバックストレートで4番手、最終コーナーのハードブレーキングで2番手に上がりましたが、ゴールライン直前でかわされて3位となりました。ラストラウンドのブリラムに向け、トップからは25ポイントのビハインドですが、好きなサーキットでもありますので、最後まで諦めずにシリーズチャンピオンを目指します」

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