AMAモトクロス
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Rd.09 8月12日 ユナディラ
SUMMARY
ニューヨーク州ニューバーリンで開催されたAMAプロモトクロス選手権第9戦ユーナディラ・ナショナルで、Monster Energy Yamaha Star Racingのディラン・フェランディスが2位/3位として総合3位に入り、再び表彰台を獲得した。
250MXではリーバイ・キッチンがYZ250Fを駆って1位/4位で総合2位。ジャスティン・クーパーはMoto2で圧勝し、5位/1位で総合3位に入った。先週Loretta Lynn’s Ranchでアマチュアキャリアを輝かしい成績で終えたダクストン・ベニックは、プロランクの最初のレースで総合9位(14位/9位)に入った。またグレンデールでのスーパークロスで足を骨折して戦列を離れていたスタイルズ・ロバートソンが復帰。その初戦でで総合16位(11位/18位)と堅実な結果を残した。ヘイデン・ディーガンは表彰台を目指していたが、Moto1の序盤でトラブルによりリタイア。続くMoto2でディーガンは10位とし総合17位に入りポイントを獲得した。
RACE DATA
2023 AMAモトクロス選手権 第9戦ユナディラ
開催日:2023年8月12日(土)
開催地:ニューヨーク州ニューバーリン
会場:ユナディラMX
REPORT
フェランディスが総合3位として再び表彰台を獲得
予選を7番手で終えたフェランディスは、Moto1で好スタートを見せて5番手につける。その後、4周目までに3番手に順位を上げると、レースリーダーたちと同等のタイムを安定して刻んでいった。レース終了まで残り3周となったところで、前を行くライダーが転倒したため、フェランディスは2番手に浮上。プッシュし続けるフェランディスはトップのライダーを視界に収めるが、残念ながら時間切れとなり、そのまま2位でフィニッシュした。
Moto2ではトラブルによって思うようにゲートから飛び出すことができなかったフェランディスだったが、猛チャージを見せてオープ二ングラップを終えて8番手で戻って来た。6周目までに3番手に上がると、再び先頭集団と同じペースで走行し、3位でフィニッシュした。フェランディスは今シーズン14回目のモトポディウムフィニッシュを果たし、総合3位に入ると共に、ポイントランキング2位のポジションをさらに強固なものにした。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、メリーランド州メカニクスビルに向かい、バッズクリーク・モトクロスパークで8月19日に開催されるAMAプロモトクロス選手権第10戦に臨む。
250MX:キッチンとクーパーがユーナディラでモト優勝
予選では16番手にとどまったキッチンだったがMoto1ではホールショットをゲット。プレッシャーに晒されながらも集中したライディングで追いすがる後続ライダーを抑えてリードを続けたキッチンは、シーズン2度目となるモト優勝のチェッカーフラッグを受けた。キッチンはMoto2でも好スタートを見せた。赤旗後の再スタートでも4番手につけてその順位のままフィニッシュ。総合2位となった。ユーナディラ・ナショナルでのこの好成績により、キッチンは選手権ランキングで5位に浮上した。
地元でのレースとなったクーパーは好調な走り出しを見せ、予選を4番手で終える。続くMoto1では素晴らしいスタートで3番手につけるが、序盤以降は苦労して7番手まで後退してしまう。その後、立て直してレース終了まで残り5周となったところで追い上げを開始し、5位でフィニッシュラインを通過した。Moto2に向けてバイクのセッティングに変更を加えたクーパーは、再び素晴らしいスタートを見せて2番手につけると、2周目にはトップに踊り出る。その後、猛烈なペースでトップを力走するクーパーは、2位以下を寄せ付けず、シーズン3度目のモト優勝を飾った。総合3位となったことに加え、モト優勝によってクーパーは、残り4つのMotoでトップと22ポイント差でタイトル争いにとどまることになった。
先週開催されたAMAアマチュア・ナショナル・モトクロス選手権のオープン・プロスポーツ・クラスで圧倒的なパフォーマンスを示したべニックは、今大会を通して進歩を遂げた。2023年、ニッキー・ヘイデンAMAモトクロス・ホライズン・アワードのウイナー、べニックは予選を19番手で終えると、Moto1では1周目を終えて22番手で戻って来た。ひるむことなく奮闘するべニックは、13番手まで順位を上げるが、レース終盤に転倒を喫し14位でフィニッシュ。Moto2ではスタートを改善したべニックは、すぐに11番手まで順位を上げると9位でフィニッシュ。プロランクでのレース初参加を総合9位で終えた。
4月初めにグレンデールでのスーパークロスで負傷して以来初のレース参加に向けてチームに復帰したロバートソンは、この日、好調な走り出しを見せて予選を11番手で終えた。Moto1では思うようなスタートができず、1周目を終えて18番手。腕上がりに苦しんでいたが、ロバートソンはプッシュを続け、11位としてフィニッシュした。Moto2ではホールショットを奪うと、直後に赤旗が提示されて中断となるが、レース再開時も再び好スタートを見せて6番手につける。残念ながらその最初のラップで転倒を喫して最後尾近くでレースに復帰したが、そこから18番手まで追い上げてフィニッシュ。総合16位となった。
ディーガンは予選で好調ぶりを見せて総合タイムで10番手に入った。Moto1ではチームメイトとともに好スタートを見せて2番手につける。レース序盤に7番手まで後退したものの、あきらめることなく奮闘 した、ディーガンは3番手まで順位を挽回する。ここからタイトル争いでの直接のライバルに照準を合わせて追撃するが、不運にもレース終盤にマシントラブルに見舞われリタイアを余儀なくされた。Moto3は不利なゲートピックによって大きくアウト側に位置することになり、苦しい戦いを強いられた。それでもディーガンはプッシュし続け、最後尾から4周目までに12番手まで追い上げる。レースの折り返し点となった辺りで転倒を喫してしまうが、すぐにレースに復帰してトップ10フィニッシュを果たし、総合17位。ランキングでは1位と36ポイント差の4位となった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、メリーランド州メカニクスビルに向かい、バッズクリーク・モトクロスパークで8月19日に開催されるAMAプロモトクロス選手権第10戦およびスーパーモトクロス世界選手権第27戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
ディラン・フェランディス選手談(2位/3位:総合3位)
「ブレークの間にリフレッシュできて、自分にとって良いレースになりました。チームは素晴らしい仕事をしてくれました。ようやく望んだ通りのバイクに仕上がり、自分の通常のスピードに戻れて、トップ争いができるようになったのは良かったです。残念ながら2回目のモトではホールショットデバイスにトラブルが発生するという、ちょっと不運に見舞われましたが。正しい方向への大きな一歩になりました」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing
リーバイ・キッチン選手談(優勝/4位:総合2位)
「とても良い一日でした。予選は良くなかったのですが、取り組んでいたことがあったからなんです。最初Motoではホールショットを獲得して優勝しました。これまで最初のモトで最高の結果というのがなかったので、これは素晴らしかったです。それから赤旗中断で再スタートもあったMoto2は4位でした。この結果、総合2位となりました。ゲートからの飛び出しも良くなり、これが一日を通してとても助けになっていたので満足しています」
ジャスティン・クーパー選手談(5位/優勝:総合3位)
「良い一日でした。 最初のMotoで試したことがあったのですが、楽に走ることはできませんでした。3番手でスタートして、それからかなり後退してしまいました。そこから体勢を立て直して終盤にチャージしようとしたのですが、序盤にタイムをロスし過ぎてしました。Moto2では通常のセットアップに戻したのですが、すごく楽に走ることができて、ずっとアグレッシブに走ることができました。楽しかったですね。たくさんのファンが、僕を頑張らせてくれたんです」
ダクストン・ベニック選手談(14位/9位:9位)
「最高の予選にはなりませんでしたが、Moto1は体勢を立て直して12番手くらいまで上がりましたが、実は最終ラップに転倒してしまいました。これは悔しかったんですが、でも無事で良かったです。Moto2はかなり良くて14、15番手あたりから追い上げて9位、総合では9位になりました。だから今日のこの結果にはとても興奮しています。来週末のバッズクリークが楽しみです!」
スタイルズ・ロバートソン選手談(11位/18位:16位)
「復帰初戦ですが、Moto1では腕上がりになり苦戦しました。Moto2の感触は良かったですね。スタートでホールショットを奪って、レースをリードしたんですが、残念ながらその後、赤旗が出てしまいました。2回目のスタートでは5番手か6番手で、この時も良い感触だったのですが、フロントが路面にとられてしました。他のライダーが僕の上でスタックしてしまい、立ち上がるのに時間がかかりました。満足はしていませんが、復帰最初のレースなので、とんでもないことにならないようにしました。これからバッズクリークに移動します」
ヘイデン・ディーガン選手談(DNF/10位:総合17位)
「今日は最初のMotoがすごくうまくいきました。すごく良い感触でしたが、トラブルが発生してフィニッシュできないというのは起こり得ることなので、先に進むしかありませんでした。Moto2ではずっとアウト側からのスタートだったので、スタートがともて悪くて、ベストを尽くして10位でフィニッシュとなりました。これは仕方がありません。最終的に無事でここを離れるわけで、 次回はしっかりと戦えるように頑張ります」