AMAモトクロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAモトクロスに関する情報をお届けします。
Rd.05 7月1日 レッドバッド
SUMMARY
ミシガン州ブキャナンで開催されたAMAモトクロス選手権第5戦、今回で50回目を迎えるレッドバッドで、Monster Energy Yamaha Star Racingのディラン・フェランディスが3位/2位として総合2位に入り、今シーズン3度目の総合表彰台を獲得した。今季これまで合計8回のモト表彰台を獲得しているフェランディスはランキングでも2位の座を強固なものとした。
250MXではMonster Energy Yamaha Star Racingのへイデン・ディーガンが2位/3位の成績により自身初となる総合優勝を果たし、ランキングトップとの差を11ポイントに詰めた。リーバイ・キッチンは今季初のモト優勝を飾り、総合2位(7-1)。そしてジャスティン・クーパーは両モトを4位でフィニッシュして総合3位とし、ヤマハライダーが表彰台を独占した。ダクストン・ベニックがプロモトクロスデビューを飾り、予選でトップとなり、10位/9位のモトスコアで総合トップ10フィニッシュを果たした。
RACE DATA
2023 AMAモトクロス選手権 第5戦レッドバッド
開催日:2023年7月1日(土)
開催地:ミシガン州ブキャナン
会場:レッドバックスMX
REPORT
450MX:フェランディスが総合2位に入り、表彰台に復帰
フェランディスは予選でやや苦戦し、予選総合結果では9番手となったが、Moto1では素晴らしいスタートを見せて3番手につけた。フェランディスは7周目に5番手まで後退するが、プッシュを続け、その5周後には3番手に返り咲いてそのままフィニッシュ。今シーズン7度目のモト表彰台を獲得した。
Moto2でも再び好スタートを決めて3番手につけたフェランディスは、すぐに追い上げて2番手に上がる。2021年の450MXチャンピオンであるフェランディスはプレッシャーを受けながらも冷静さを保ち、ペースを上げてトップとの差を詰めていったが届かず、レース終盤に入ると、今度は後方からのプレッシャーにさらされることとなったが、ライバルを抑えて2番手でフィニッシュし総合2位として表彰台を獲得した。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームは来週末、7月8日にマサチューセッツ州サウスウィックのザ・ウイック338で開催されるAMAモトクロス選手権の第6戦に臨む。
250MX:レッドバッドで250MXの表彰台を独占
ディーガンは予選で6番手と好成績を収めると、Moto1では素晴らしいスタートを切り、2番手につけた。速いペースで力走するディーガンは、ポジションを守ってそのままフィニッシュし、シーズン4度目のモト表彰台を獲得した。Moto2ではディーガンがホールショットを奪った。オープニングラップでチームメイトに抜かれたものの、17歳のディーガンは自分のレースを続ける。レースが終盤に入り3番手にシャッフルされ、そのままフィニッシュ。プロモトクロス初の勝利を収めるとともに、選手権が折り返し点に近づく中、ランキング2位につけるディーガンはトップとの差を11ポイントに短縮した。
一方、チームメイトのキッチンは、予選を12番手で終える。Moto1では思うようなスタートができず、1周目を終えて17番手で戻って来たが、そこから集中したライディングで追い上げ7番手まで上がったところでフィニッシュした。調子を上げるキッチンは、Moto2では好スタートを決め、ディーガンに続く2番手につけると、すぐにこれをかわしてトップに立ち、その後も安定して速いラップタイムを連発して首位を快走。2番手に9秒近い差をつけてフィニッシュラインを通過した。キッチンは今シーズン初のモト勝利を飾るとともに、総合2位に入って表彰台の一角を担った。
前戦ハイポイントでの予選で大クラッシュを喫してリタイアしたクーパーが、レッドバッドで復活した。予選Aグループ2回目のセッションでトップタイムを叩き出し、予選総合結果でも2位に入った。Moto1では1周目を終えて7番手につけていたクーパーは、プッシュして5番手まで順位を上げる。不運にも6周目に転倒を喫するが、7番手でレースに復帰。ここからクーパーは再び集中したライディングで順位を上げ、4番手まで上がったところでフィニッシュした。続くMoto2では好スタートからトップ5圏内につけたクーパーは、再び4位フィニッシュを果たして総合3位となり、表彰台に加わった。
ダクストン・ベニックはここレッドバッドでプロモトクロスデビューを果たし、トップ10フィニッシュを遂げた。17歳のライダー、べニックは予選Bグループ最初のセッションでトップタイムを記録。その後もベニックのタイムを破る者は現れず予選最速ライダーとなり、プロクラスでのレースで素晴らしいスタートを決めた。Moto1でも好スタートを決めて9番手につけたべニックは、その後7番手に順位を上げる。初めて走る30分プラス2周のレースでべニックは10位でフィニッシュ。Moto2では好スタートを決めることができなかったが、集中したライディングで15番手から9番手まで上がり、そのままフィニッシュ。総合10位となった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームは来週末、7月8日にマサチューセッツ州サウスウィックのザ・ウイック338で開催されるAMAプロモトクロス選手権第6戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
ディラン・フェランディス選手談(3位/2位:総合2位)
「レッドバッドでの良い一日でした。予選ではやや苦戦して、良いラップは一度もありませんでした。レースに向けての感触は良くて、スタートも良かったのですが、最初のモトは序盤でやや苦戦して3位でフィニッシュしました。2回目のモトも好スタートを決めて、優勝を目指して戦い、最終的に2位で総合2位になりました。なので良い週末でしたし、正しい方向にまた一歩前進することができました。もちろん勝ちたいのですが、そこに近づいているし、努力を続けて来週末にまた挑戦します」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing
ヘイデン・ディーガン選手談(2位/3位:総合優勝)
「すごい一日でした。予選はかなりうまくいき、良いゲートを獲得することができました。それで良いゲートを選んでMoto1では2番手スタートを決めて、2位でフィニッシュし、とても興奮しました。Moto2では僕がホールショットを奪い、リーバイと僕がレースの大半でP1とP2でした。それから最後の数周で、ビアル選手(KTM)につかまり、今日の結果は2-3で、総合優勝しました。このレースでは一貫性が鍵となり、それが功を奏しました。そう、レッドバッドで初の総合優勝にかなり興奮しています」
リーバイ・キッチン選手談(7位/優勝:総合2位)
「レッドバッドでの良い一日でした。予選はまずまずで、その後のMoto1はあまり良くなかったですね。スタートが悪く、それから頑張って7番手まで追い上げました。Moto2では状況を変える必要があったので、好スタートを決めて、かなり早い段階でヘイデンをパスしました。それから首位で、後続へのかなり良いギャップを築いて、そのまま優勝しました。今日についてはとても満足してますし、この勢いをサウスウィックに持ち込むつもりです」。
ジャスティン・クーパー選手談(4位/4位:総合3位)
「全体的にとても良い一日だったと思います。スタートは良くなかったのですが、速さはありました。集団の中で何度もパスしなければなりませんでした。ゲートからもっとうまく飛び出していれば、もっとやれたと思いますが、今日はあれがすべてでした。Moto1で追い抜きをして、転倒して、また追い抜く、という繰り返しで、確実に疲れました。Moto 2では特別なことはありませんでしたけど、ハイポイントで起こったことを振り返ると、良い週末でした。これで以前の状態に戻って、再構築を開始できます」
ダクソン・べニック選手談(10位/9位:総合10位)
「よいプロ初のレースになりました。週末を、本当に何の期待も抱かずに迎えました。予選はBグループにいましたが、コースが良くなることは分かっていたので、それを利用して予選をトップで通過できました。モトはチャレンジングで長いだろうということは分かっていましたが、最初のモトではかなり良いスタートを切り、10位でした。それから2回目のモトでは、スタートがうまく行かず、集団の中で苦戦を強いられて9位でした。なので今日は10-9です。自分の走りには本当に満足しています」