AMAモトクロス
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Rd.04 6月17日 ハイポイント
SUMMARY
Monster Energy Yamaha Star Racingのディラン・フェランディスがペンシルベニア州マウント・モリスで開催されたAMAプロモトクロス選手権・第4戦で6位/3位とし総合4位フィニッシュを果たした。
250MXでは、Monster Energy Yamaha Star Racingのヘイデン・ディーガンが総合3位フィニッシュを果たし、今シーズン3度目となる表彰台に立った。17歳のディーガンは、Moto1で2位に入ると、Moto2ではスタート直後のクラッシュから追い上げて6位に入った。リーバイ・キッチンは12位/4位で総合9位。ジョードン・スミスは総合13位(15位/10位)でこの日のレースを終えた。ジャスティン・クーパーは予選セッション2回目に大クラッシュを喫し決勝は欠場となった。
RACE DATA
2023 AMAモトクロス選手権 第4戦ハイポイント
開催日:2023年6月17日(土)
開催地:ペンシルベニア州マウント・モリス
会場:ハイポイント・レースウェイ
REPORT
450MX:フェランディスが6位/3位で総合4位
トリッキーなコースコンディションにもかかわらず、フェランディスは予選で4番手と好成績を収めた。だがMoto1では1周目を終えて21番手まで順位を落としてしまう。ひるむことなく集中した走りで猛チャージを見せたフェランディスは、6番手まで追い上げてフィニッシュした。
続くMoto2でフェランディスは、はるかに良いスタートを切ってトップ5圏内につける。レース序盤は波乱の展開となり、フェランディスは前を行くライダーが転倒したことで3番手に浮上するが、直後にフェランディス自身も転倒して5番手でレースに復帰する。
それでもフェランディスは速いラップタイムを安定して記録し、4周目には4番手に浮上。レース終了まで残り約3分となったところでオーバーテイクを果たし3番手に上がると、2番手のライダーとの差を詰めるが、結局時間が足りず、そのまま3位でフィニッシュした。この結果、6位/3位、総合4位となり450MXのランキングで2位を守った。スーパーモトクロス世界選手権でも躍進し、AMAスーパークロスの大部分を欠場しているにもかかわらず、合計ポイントでトップ10圏内に入った。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、1週間のブレークをとり、ミシガン州ブキャナンのレッドバッドMXで開催されるAMAプロモトクロス選手権の第5戦に臨む。
250MX:ディーガンがハイポイントで激戦の末に表彰台獲得
先週末のコロラド戦では厳しい戦いを強いられたディーガンだったが、ハイポイントでは強気のライディングを見せて250MXで自身初となる予選トップを獲得した。Moto1では好スタートを見せて4番手につけると、すぐに2番手に順位を上げる。さらにレースの折り返し点で先頭のライダーがクラッシュしたためトップに浮上した。約5分が経過したところで、周回遅れのライダーが目の前で転倒したため、ディーガンも転倒を喫したが、すぐに再走する。ディーガンは先頭を力走するが、最終ラップにわだちの多いコースで周回遅れのライダーをかわそうとした際に2番手に後退し、そのままフィニッシュした。
Moto2ではスタート時に転倒を喫し、最後尾からの追い上げを強いられた。それでもディーガンはひるむことなく速いラップタイムを連発し、6位でフィニッシュラインを通過。総合3位となった。ディーガンは250MXポイントランキングでは2位に順位を上げ、スーパーモトクロス世界選手権合計ポイントでは250クラスで3位につけている。
キッチンは予選を32番手で終えるが、理想的とは言えないグリッドからMoto1を迎え、スタート直後には多重事故に巻き込まれてしまった。その後も何度か転倒したが、プッシュを続けて12番手まで追い上げたところでフィニッシュ。Moto2ではホールショットを奪うと、オープニングラップを終えて2番手。さらに6周目には3番手に後退。その後はトップ3を目指しライバルを抑えるが、最終コーナーでパスされ4位でフィニッシュラインを通過した。キッチンは現在、250MXランキング6位、SMX合計ポイントでは4位につけている。
スミスも厳しいコンディションに苦労したものの、一日を落として奮闘を続けた。予選を10番手で終えるが、Moto1のスタート直後、不運にも多重事故に巻き込まれてしまう。スミスはその後にもクラッシュを喫したが、猛チャージを続け15番手まで順位を挽回したところでフィニッシュした。Moto2では6番手と、はるかに良いスタートを決めると、最終的に10位でフィニッシュし、総合13位となった。スミスは現在、SMX合計ポイントで250クラス5位につけている。
クーパーは予選セッション2回目で大クラッシュを喫し、残念ながら以後の走行を断念した。クーパーはAlpinestars Mobile Medical Unitにより、現地で診察を受け、さらなる診察のため病院に搬送された。クーパーは既に退院。フロリダに戻って休息した後、完全な身体に戻してレッドバッドでのレース復帰を目指している。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、1週間のブレークをとり、ミシガン州ブキャナンのレッドバッドMXで開催されるAMAプロモトクロス選手権・第5戦に臨む。
COMMENT
450MX:ディラン・フェランディス選手談(6位/3位:総合4位)
「最初のモトでは、第1ターンでミスをして大きくポジションを落としました。ほぼ最後尾まで後退してしまい、そこから追い上げて6位でフィニッシュしました。2回目のモトではスタートが良くなりました。バイクのセッティングを変更したおかげです。ようやく求めているものを見つけたようで、感触は素晴らしかったですね。新しいセットアップを理解するのにちょっと時間がかかりましたけど、その後はかなり速く乗れたので良かったです。やっと良いバイクを手に入れた感じです。2周目に軽いクラッシュをしてしまいました。大きなタイムロスはなかったのですが、それが原因でMotoでの優勝、そして総合表彰台は逃してしまいました」
250MX
Monster Energy Yamaha Star Racing
ヘイデン・ディーガン選手談(2位/6位:総合3位)
「良い一日でした。予選では僕が最速で、それから好スタートを切りました。最後にハンプシャー選手に抜かれましたけど、最初のMotoは満足できました。スムーズにライディングしていましたし、良いMotoでした。Moto2はひどいレースでしたね。スタート直後に転倒して、ひかれて、最後尾まで落ちて再走しました。今日はクラッシュするか、表彰台に立つか、という考で走りました。すごくハードにライディングして6番手まで上がり、総合3位になりました」
リーバイ・キッチン選手談(12位/4位:総合9位)
「かなり荒れたレースになりました。予選は総合32位という結果で、これは改善する必要があります。最初のMotoでは多重事故に巻き込まれて何度か転倒して、それからがんばって12番手まで上がりました。2回目のモトでは好転してホールショットを獲得しました。トップのライダーたちと一緒に走れるような良いペースはあまりなくて、最終コーナーで丈(下田)に抜かれて4位に落ちてしまいました。一日の流れとしては、うまく好転しました。それについては満足していますし、一週間のオフと、その後のレッドバッドを楽しみにしています。あそこは好きなコースのひとつなんです」
ジョードン・スミス選手談(15位/10位:13位)
「大変な一日でした。コースは本当に厳しかったですね。こういうコースは久しぶりだったので苦労がありました。Moto1では第2ターンで転倒して、その後またかなり激しく転倒したので、全体を通して苦労しました。2回目のモトは少し良くなりました。スタートが良くなって、それから可能な限り良いラインを走ることだけに努めました。苦戦しましたけど、トップ10入りを目指してどうにかまとめました。この後、少し休みがあるので、休息をとって、取り組みもして、レッドバッドで良い成績を収められるよう努めます」
ジャスティン・クーパー選手談
「かなり大きなクラッシュになりましたけど、ありがたいことに僕は大丈夫です。昨日の予選2回目にクラッシュして、ハンドルバーで胸と首を強打しました。Alpinestars Medical Unitで喉が詰まり始めたので、すぐに最寄りの病院に搬送され、そこで一晩過ごしました。今はフロリダの自宅への帰路についていて、これから回復に努めます」