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レース情報

モトクロス世界選手権 MXGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.12 8月6日 ベルギー

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権第12戦ベルギーGP
■カテゴリ:MX1クラス
■開催日:2006年8月6日
■開催地:ベルギー/ナムール
■周回数:第1ヒート=16周、第2ヒート=16周
■天候:晴れ ■気温:24度
■観客数:30,000人

REPORT

YZ450FMのエバーツ、チャンピオン決定!
母国GPで伝説誕生!

S・エバーツは、自身が得意とするコース、ナムールで開催されたベルギーGPで優勝を果たし自身10度目の世界選手権タイトルを達成。同時にヤマハYZ450FMのMX1で3連覇を達成した。

全15戦中の第12戦として開催された今大会。エバーツは両ヒートで優勝し総合優勝。2004年にMX1が誕生して以来無敵を誇っているエバーツは、本人の18年のレースキャリアの中で125cc、250cc、500cc、MXGP、そしてMX1の合算で10度の世界選手権を制覇したことになる。同時に2001年以来ヤマハとエバーツにとって6連続のタイトル。そのなかでエバーツはGP最多勝の記録を更新、2003年には一つの大会で125、MXGP、650ccと3クラスで優勝する偉業も達成している。

今季は、リナルディ率いるヤマハ・インタースポーツ・モトクロス・チームから新型のアルミフレームYZ450FMを駆って出場したエバーツ。開幕以来全12戦を制し、また21連続ヒート優勝を果たした。また今回の優勝で、エバーツのGP通算優勝回数は99に達した。

陽が眩しい予選時の天候から一変、決勝の日曜日は雲が広がったが依然として気温が高いなかでのレースとなった。コースは非常にラフで、両クラスとも各ライダーは集中力とスタミナが要求された。歴史的GPを見ようと今回は詰めかけた3万人のファンの声援を受けるなか、第1ヒート、エバーツのチームメイト、C・メロッテがホールショットを奪い、エバーツがこれに続く。最初の2ラップは、メロッテ、エバーツがワンツーを走るが、その後エバーツがトップに立ち後続グループを引き離していきそのまま優勝。第2ヒートでもエバーツが圧倒的な速さを見せてトップでチェカーを受けた。

ちなみに息子の2歳の誕生日を祝うこの日に、エバーツ家では、もう一つのビッグニュースがあった。ステファンの父、ハリーが初のベテランズ・ワールドカップにYZ250Fで出場し、総合2位に入ったのだ。

一方C・メロッテにとっても今回は母国GPで、ナムールは2003年に世界選手権で初優勝(650クラス)を飾った地でもある。ホールショットを奪った第1ヒートは4位。第2ヒートでは5位に入り総合4位という今季最高結果を得た。レースウイーク中、呼吸に不調を訴えていたメロッテだったが、快調なペースで走り今季3度目となる両ヒート入賞を果たした。

RESULT Race.1

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 S・エバーツ BEL Yamaha 43'13.152
2 J・コピンズ NZL Honda 0'11.409
3 S・ラモン BEL Suzuki 0'14.665
4 C・メロッテ BEL Yamaha 0'16.980
5 K・デディッカー BEL Honda 0'19.086
6 G・クロカード GBR Honda 0'34.115
7 P・ルーレ FRA Honda 0'54.119
8 K・ストライボス BEL Suzuki 1'08.640
9 J・ガルシア・ビコ ESP Honda 1'13.201
10 W・エイビス RSA KTM 1'24.525
11 J・ノーブル GBR Honda 1'36.862
12 D・セイバース BEL Suzuki 1'46.520
13 M・プリエム BEL Yamaha 1'49.243
14 C・デサーレ BEL Suzuki 1'52.460
15 C・コーロン FRA Suzuki 1'54.428
16 M・コバライネン FIN Honda 2'04.810
17 A・ピローネン FIN TM 2'07.248
18 A・サルビーニ ITA Suzuki 2'12.617
19 M・リストーリ CHE Honda 2'14.930
20 J・モーゼ SVN Suzuki 2'16.058

RESULT Race.2

順位 ライダー 国籍 マシン タイム
1 S・エバーツ BEL Yamaha 41'10.064
2 J・コピンズ NZL Honda 0'17.973
3 S・ラモン BEL Suzuki 0'28.484
4 K・ストライボス BEL Suzuki 0'46.443
5 C・メロッテ BEL Yamaha 0'52.909
6 J・ノーブル GBR Honda 0'57.447
7 P・ルレ FRA Honda 1'02.393
8 M・プリエム BEL Yamaha 1'14.458
9 J・ガルシア・ビコ ESP Honda 1'23.714
10 W・エイビス RSA KTM 1'27.292
11 T・レオク EST Kawasaki 1'31.291
12 D・セイバース BEL Suzuki 1'39.857
13 C・ベッジ ITA Honda 1'43.852
14 B・ベルフーベン NED Kawasaki 2'04.429
15 A・ピローネン FIN TM 2'17.104
16 G・クロカード GBR Honda 2'22.634
17 S・コラム NZL Suzuki -1 Laps
18 L・フライベルクス LVA Suzuki -1 Laps
19 K・デディッカー BEL Honda -1 Laps
20 C・デサーレ BEL Suzuki -1 Laps

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 S・エバーツ Yamaha 592
2 K・ストライボス Suzuki 424
3 S・ラモン Suzuki 408
4 K・デディッカー Honda 371
5 T・レオク Kawasaki 365
6 J・バラガン KTM 273
8 C・メロッテ Yamaha 224
9 M・プリエム Yamaha 210
13 J・ビル Yamaha 167

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 592
2 Suzuki 489
3 Honda 447
4 Kawasaki 369
5 KTM 351
6 TM 138

COMMENT

S・エバーツ選手談(優勝/優勝:総合優勝)

「今日はなんという素晴らしい日だろう。今までここナムールで世界チャンピオンになれるとは思ってもみなかった。ここナムールは特別な雰囲気のある特別な場所。ハードで厳しいユニークなコースだ。路面は非常にバンピーで滑りやすく、非常にラフだったので、両ヒートとも一時的に厳しいところもあった。ここは世界でも最もハードなコースの一つなので、すごく注意して走らなければならないし、40分間走りきることができれば、それだけでもありがたいこと。うまく両ヒートを走りきれたし、自分の99勝目と選手権タイトルをとてもうれしく思っている。走り終えてすごくエキサイティングな気分だが、残念ながらここではこれが最後。でもこれ以上のものは考えられない。これ以上何も言えることはないでしょ?」

C・メロッテ選手談(4位/5位:総合4位)

「今年は母国でのGPにあまりプレッシャーを感じなかった。今季最高成績でレースを終えることができた。今日はコースがタフで、非常にハードで体力を必要とするレースだったので満足。今週は肺の検査を受けたのだが、アレルギーとぜん息にかかっていることがわかった。適切な処置をしたし、体調もずっと良くなっている。第1ヒートでファンの前で2ラップに渡ってレースをリードしたのはすごく良かった。レース前にホールショットを奪うことを念じていてその通りになった。これはすごかったし、できるかぎり長くレースをリードしていたかった。エバーツに抜かれてしまったが、その後も僕は可能な限りスピードを安定させて4位でフィニッシュした。第2ヒートではストライボスに続いて5位を走っていた。総合順位で好位置につけることができてすごく満足している」

C・リナルディ、ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチーム監督談

「素晴らしい一日だったし、まだ終わったわけではないが、見事なシーズンの結末だった。ここは我々にとっては慣れ親しんでいるGP。両ヒートとも良いスタートがきれたし、レースをひっぱることができた。ステファンにはいつも以上のプレッシャーがあったはずだが、彼はそれを見せることはなかった。信じられないことは、ステファンが勝ったことではなく、彼がどうやって勝ったか、だ。勝利は彼が望むすべてなんだ。ヤマハはすごく良い仕事をしてくれた。最後のシーズンに臨む彼のモチベーションを後押してくれ、マシンはレースのための、完璧なツールだった」

M・リナルディ、ヤマハ・インター・スポーツ・モトクロスチーム総監督談

「エバーツは今シーズン、本人でさえ予想していなかった何かを成し遂げたのだと思う。彼は素晴らしい仕事をしたし、時にはそれが容易にさえ見えたほどだ。チームの雰囲気はすごく良かったし、ヤマハで自分のレース活動にピリオドを打つ、という彼の決心は100%正しかった。我々のマシンは今季これまでのたくさんの仕事の積み重ねもあり、一度もトラブルをおこさなかった。その結果は本日ここでご覧いただいた通りだ」

L・K・コーカンプ談(YMENVレーシングディヴィション レーシングマネージャー)

「まさに驚くべきことで、何が成されたのかを人々が本当に評価するまでには長い時間がかかるだろう。10度目というステファンのタイトル獲得は信じられない程だし、我々にとっても6年で6度のタイトル獲得というのも驚くべきものだ。全期間を通して技術的な問題はほとんどなく、これについてはチームのスタッフにお礼を言わなければならない。ライダーとマシンの成果だが、マシンを仕上げたスタッフの成果でもある。チームはタイトルを勝ち獲ったが、勝利へのモチベーションは衰えていない。今日はチームとヤマハに関係するすべての人にとって最高の日だ」

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