スーパースポーツ世界選手権 WSS
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどWSSに関する情報をお届けします。
Rd.02 3月2日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:2008スーパーバイク世界選手権第2戦オーストラリア大会
■開催日:2008年3月2日(日)
■開催地:オーストラリア/フィリップアイランド(1周4.445km)
■周回数:21周(93.345km)×2
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度
■PP:A・ピット(ホンダ/1分34秒592)
■FL:R・ハームス(ホンダ/1分35秒429)
REPORT
フォレ4位、パークスは転倒リタイヤ
スーパースポーツ世界選手権、第2戦のオーストラリア大会は非常に白熱した戦いになった。そのなかでヤマハ・WSS・チームのF・フォレは僅差の4位を獲得、B・パークスは転倒リタイヤとなり明暗を分けることとなった。
フォレはスタートで出遅れて1周目は6位まで順位を下げたが、20ラップまでに挽回してトップを奪取。しかし最終ラップのゴールライン直前で一気に逆転されて4位となった。トップとの差はわずかに0.780秒。そしてトップから6位までが1.228秒という大接戦だった。
一方、先週の開幕戦で優勝を果たしたパークスは、今回も表彰台を狙って順調にトップを走行していたが、2ラップ目の下りの右コーナー、MGコーナー入り口で転倒。果敢にも再スタートを図ったが、マシンをチェックするためにピットに戻ったところでリタイヤを決めた。
開幕戦のカタールでは今回リタイヤしたA・ピットが優勝している。シリーズポイントではピット、R・ハームスと同点25ポイントでパークスが並びランキング4位。フォレは開幕のリタイヤから一転、今回の13ポイント獲得でランキング8位としている。
ロレンツィーニ・バイ・レオニ・ヤマハのM・ロッコリは、トップから10秒差の9位。ヤマハ・スペイン・ワールドスーパースポーツ・チームのD・サロームは、2周目にコースを外して順位を下げ18位と低迷した。
RESULT
順位 | ライダー | 国 籍 | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | A・ピット | AUS | Honda | 33'51.257 |
2 | J・ブルックス | AUS | Honda | + 0'0.062 |
3 | R・ハームス | DNK | Honda | +0'0.597 |
4 | F・フォレ | FRA | Yamaha | +0'0.780 |
5 | J・リー | GBR | Honda | +0'0.976 |
6 | G・マッコイ | AUS | Triumph | +0'1.228 |
7 | J・ラスコーツ | ESP | Honda | +0'6.590 |
8 | G・ヴィッジエッロ | ITA | Honda | +0'10.266 |
9 | M・ロッコリ | ITA | Yamaha | +0'10.594 |
10 | G・ナネッリ | ITA | Honda | +0'10.991 |
11 | I・クレメンティ | ITA | Triumph | +0'16.068 |
12 | M・エイチンソン | AUS | Triumph | +0'16.245 |
13 | G・ゴウランド | GBR | Honda | +0'16.355 |
14 | C・ウォーカー | GBR | Kawasaki | +0'16.526 |
15 | V・カリオ | FIN | Honda | +0'17.270 |
18 | D・サローム | ESP | Yamaha | +0'36.396 |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | J・ブルックス | Honda | 33 |
2 | J・ラスコーツ | Honda | 29 |
3 | A・ピット | Honda | 25 |
4 | B・パークス | Yamaha | 25 |
5 | R・ハームス | Honda | 25 |
6 | C・ジョーンズ | Honda | 16 |
8 | D・サローム | Yamaha | 8 |
CONSTRUCTORS RANKING
順位 | コンストラクター | ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 45 |
2 | Yamaha | 38 |
3 | Triumph | 14 |
4 | Suzuki | 10 |
5 | Kawasaki | 9 |
COMMENT
F・フォレ選手談(4位):
「決勝中はグリップ不足で苦しかったが、そのなかで上位グループに追いつくことができて満足している。彼らのスピードについて行けたので、あとは最終ラップのチャンスを待つ作戦だった。スリップストリームを使ってR6のトップスピードを生かし、ライバルたちを抑え込むつもりだったが、マッコイが後ろから迫ってきているのを見て、これ以上待てないとわかったんだ。それで早めにプッシュし始めてトップに立った。最終ラップは厳しい戦いだったが、どうしてもポイントが欲しかった。13ポイントは願っていたものとは違ってしまったが、連続ノーポイントよりはずっといい。チャンピオンシップの行方はまだ誰にもわからない。シーズンは始まったばかりだ」
B・パークス選手談(DNF)
「とにかく前へ出て、何としてもそれをキープするために時間と戦っていた。序盤は全体のペースはがそれほど速くなかったので、早々に前へ出ることにしたんだ。そして2ラップ目、MGコーナーの進入はいつもとまったく変わらなかったが、いきなりフロントが切れ込んだ。おそらくタイヤの右側がまだ十分に暖まっていなかったのだろう。再スタートして最後まで走りたかったが、ハンドルバーがひどく曲がってしまっていたので、ピットに戻ったところでレースを終えることになった」
W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・WSS・チーム監督談
「パークスは朝のウォームアップで非常に調子が良く、決勝も期待された。ライダーたちと状況について話し合うと、ふたりとも十分にトップを走れる力があることがわかった。ブロックは勝負に出るのが早すぎたのだろう。でもこれがレースというもので、どうにもならないこともあるんだ。フォレのスタートはいつもとても慎重だ。でもすぐにペースをつかんで追い上げていくことができる。レース終盤には避けた方がいいが、激しくプッシュせざるを得なくなって、主にブレーキングで無理をした。スリップストリームがあるので、このコースでトップをキープし続けるのはどんなライダーでも難しいんだ。マシンは依然として好調に走ってくれていて、すべてが揃ったときには素晴らしい力を発揮する」
M・ロッコリ選手談(9位)
「ウォームアップは好調だったが、決勝では上位をキープするのが大変だった。ウ゛ィッジエッロ、ナネッリ、そして僕の3人はペースがほとんど同じだったので、常にバトルになった。15ラップ目あたりからリアのスライドが激しくなり、序盤の速さをキープすることができなくなった。でもシーズン初のポイントを獲得できたので良かったと思っている」
D・サローム選手談
「スタートは悪くなかったが、2周目に前のライダーをブレーキングでパスしたときに、速すぎて止まれなかったんだ。コースを外れて草の上に出てしまった。そのあとはまた初めからやり直しのようになってしまったが、ペースが良くてどんどん順位を上げることができた。チームのみんながとても頑張ってくれている。僕はもう2度と、ブレーキングで同じミスをおかさないようにしたいと思う」